旭化成 吉野名誉フェロー、LIBで変わるEV社会を語る

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2019年7月3日

 リチウムイオン二次電池(LIB)の開発者、旭化成・名誉フェローの吉野彰氏が2日、先月に受賞した「2019年欧州発明家賞」の報告会を都内で開催し、報道関係者ら20数名が参加した。

「欧州発明家賞」の受賞を報告する、吉野彰名誉フェロー
「欧州発明家賞」の受賞を報告する、吉野彰名誉フェロー

 吉野氏は、欧州特許庁が主催する同賞の非ヨーロッパ諸国部門を受賞。今回は、LIB関連で同氏が欧州で持つ6件の特許が受賞対象となった。LIB開発の初期から現在に至るまでの流れが、その6件の特許に集約されているとのことだった。

 吉野氏のLIB研究は、1981年に始まる。83年には試験管セルでのLIBを開発。その後、セパレータなどの着想を得て、90年代初頭に商品化に至り、モバイル・IT社会へと移り変わる第3次産業革命とともに、LIBの市場が急速に拡大していった。

 吉野氏は報告会の中で、今後到来する第4次産業革命に触れ、2025年以降のLIB社会のシナリオを語った。

 吉野氏は、AIEV(Artificial Intelligence Electric Vehicle)という

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アジア石化市況 ナフサ安で相対的に弱含みに

2019年7月2日

 アジア地域の石化市況では、ナフサが前週比70ドルと大幅に下落したことで、6月第1週はオレフィン、芳香族とも相対的に弱含みの展開となった。ただ、ブタジエンやベンゼンなどは小幅ながら上昇するなど、他製品とは違う動きを見せている。

 エチレンは810~850ドル/tでの取引となった。原油価格に連動したナフサ安や誘導品の定修による影響に加え、ポリエチレン(PE)需要の低迷が重なり、下値で70ドル安と大幅に下落した。

 ナフサとのスプレッドは

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OPPフィルム 5月の国内出荷は2カ月ぶりに減少

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2019年7月1日

 日本ポリプロピレンフィルム工業会がこのほど発表した需給実績によると、5月のOPP(延伸ポリプロピレン)フィルムの国内出荷は前年同月比7%減の1万7400tとなり、2カ月ぶりにマイナスとなった。

 用途別では、食品用が

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合成ゴム工業会 合成ゴムの4月の出荷量は3カ月連続で減少

2019年6月28日

 合成ゴム工業会がこのほど発表した需給実績によると、4月の合成ゴム全体の出荷量は前年同月比4%減の11万5900tとなり、3カ月連続でマイナスとなった。

 出荷量を品目別で見ると、SBRは

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日本ABS樹脂工業会 ABS樹脂の5月の総出荷は11%減、輸出の不振響く

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2019年6月27日

 日本ABS樹脂工業会がこのほど発表した出荷実績によると、5月の総出荷量は前年同月比11%減の2万7700tとなり、2カ月ぶりにマイナスとなった。国内出荷は前年並みの1万9000t、輸出は同28%減の8700tだった。

 国内出荷を用途別で見ると、

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BASF 2019‐20年の自動車カラートレンド予測を発表

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2019年6月27日

 ドイツの大手化学メーカーBASFは26日、2019‐20年の自動車のカラートレンド予測を発表した。

カラー予測のサンプル
カラー予測のサンプル

 アジア太平洋では白みがかったシルバーや複雑で温かみのある色、EMEA(欧州・中東・アフリカ)ではバイオレットメタリックのような珍しい色、北米では角度によって変化する色などがトレンドになる見込み。

 同日、BASFジャパンで行ったメディア向けの説明会で、同社カラーデザインセンターの松原千春アジア・パシフィックチーフデザイナーが、グローバルと各地域のトレンドを紹介した。

 今年のカラーコレクションのテーマは「ACT/9」。AIの普及などを背景に、新時代が一歩

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インドのPVC輸入 1-3月期は56万1000t

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2019年6月27日

 貿易統計によると、インドの1Q(1-3月期)の塩ビ樹脂(PVC)輸入は前年同期比9.6%増の56万1000tとなり、四半期として2018年3Q以来の50万t台となった。

  昨年は通貨ルピー安の影響で一時輸入が落ち込んだものの、年末にかけて月16万tレベルにまで回復。今年に入り1月18万t弱、2月18万1000tと増加傾向となり、3月は20万t超まで伸長している。

  インドの2018年度(4-3月期)のGDPは、後半に減速傾向となったものの、6.8%と高い成長率を記録した。こうした中、農業用パイプやインフラ整備などに使用されるPVCは、需要がおう盛なものの、同国内において設備の新増設が行われていないため、輸入量が増加の一途をたどっている状況だ。

  2018年(暦年)の輸入量は、前年比69%増の195万7000tとほぼ200万tに近い数字となったが、足元の勢いが続けば、2019年は昨年の実績をさらに上回るとの見方が強まっている。

  ただ、4月以降については、春に実施された総選挙の影響によるインフラ計画の停滞や、モンスーン期(6~9月)前の需要期が収束することで需要が一時的に弱まる見込み。本格的な需要回復はモンスーン期が終了する9月前後との指摘もあり、市場動向が注目される。

  1Qの輸入を国別で見ると、1位は日本(11万2000t:シェア20.0%)、2位に

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京都大学 透明樹脂にインクを使わず「神奈川沖浪裏」

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2019年6月25日

 インクに頼らないフルカラー印刷が可能になるかもしれない。京都大学・物質―細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)の、シバニア・イーサン教授と伊藤真陽特定助教らの研究グループは、大きさ1mmという世界最小サイズの葛飾北斎作「神奈川沖浪裏」を、インクを一切使わずにフルカラーで作製することに成功した。

OM技法を用い高精細印刷された、1ミリの葛飾北斎「神奈川沖浪裏」
OM技法を用い高精細印刷された、1ミリの葛飾北斎「神奈川沖浪裏」

 ポリマー(高分子)が圧力にさらされると、「フィブリル」という細い繊維を結成する「クレージング」と呼ばれる作用が起こる。フィブリルが、視覚的に認識できるレベルでクレージングを起こした時に視覚効果が得られるという。

 身近な例で言えば、透明なプラスチックの定規を繰り返し曲げていると、曇ったような不透明な白色に変わってしまうが、それが定規=プラスチックがクレージングを起こした現象。

 自然界では、チョウの羽やクジャクの雄の見事な羽、タマムシや鉱物のオパールの虹色の輝きも、色素ではなく内部構造と光の反射に由来する構造色だ。 

 同研究グループは、構造色を示すミクロな構造を形成するために、圧力を1ミクロン以下のスケールで調整する、OM(組織化したミクロフィブリレーション)技術により、クレージングを調整してフィブリルを組織的に形成させることに成功。その形成したフィブリルで特定の色の光を反射する素材も開発した。 

OM技術で印刷された、4ミリ程度のフェルメール「真珠の耳飾りの少女」
OM技術で印刷された、4ミリ程度のフェルメール「真珠の耳飾りの少女」

 フィブリル層の周期を調整することで、青から赤まで全ての可視光を発色することができ、さまざまなフレキシブルで透明な素材上に画像解像度数1万4000dpiまでの大規模なカラー印刷をインク無しで行うことを可能にした。ちなみに、一般のカラー印刷では350dpi、モノクロでも1200dpiが限度とされている。

 伊藤特定助教は、「OM法は、構造色以外のマテリアルの性能制御にも役立つ可能性がある」と示唆する。今回の成果では、ポリカーボネートをはじめ、さまざまなポリマーでOM技術の使用が可能であることを実証したが、今後は、金属やセラミック素材についても亀裂は起こるとの予想のもと、ポリマー以外でも亀裂の制御が行える可能性を探索していく。

 なお、今回の研究プロジェクトは、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業・さきがけ「超空間制御と革新的機能創成」の支援を受けて行われた。