前中計見直し、電極は来年以降の成長軌道回帰を見込む

東海カーボンは17日、決算説明会を開催し、長坂一社長が同日発表したローリングプラン「中期経営計画T‐2022」を説明した。
同社は昨年度の中計「T‐2021(2019~21年)」発表の際、事業環境の変化や業績の状況を踏まえ、ローリング方式で中計を見直していく方針を示しており、今回の中計は2020~22年を対象として策定した。
長坂社長はローリングプランについて「先のものの考え方や、数字の動きが
2020年2月19日
2020年2月18日
日本触媒は17日、独自の有機無機複合技術とシート成形技術により、グリーン水素(再生可能エネルギー由来の水素)の製造に好適な、乾式でハンドリング性の良い、ガスバリア性に優れた、高効率のアルカリ水電解用セパレーターを開発したと発表した。このセパレーターにより、グリーン水素の普及をサポートし、CO2排出量削減に貢献する。
地球温暖化防止のため、CO2排出量削減の取り組みが世界中で推進されているが、その一環として、水素で駆動する燃料電池が、車載用や家庭用などで利用が始まっている。現在、水素の代表的な製法はメタン水蒸気改質法だが、水素製造時にCO2が排出される欠点がある。
そこで製造時にCO2を排出しない製法として、再生可能エネルギーを用いたアルカリ水電解が、近未来の水素供給法として世界各国で大規模実証プロジェクトが推進されている。
アルカリ水電解用のセパレーターは、水素製造効率に大きく影響するキーマテリアルで、生成した水素と酸素を透過しないこと(高ガスバリア性)、および低い膜抵抗(高イオン伝導性)が要求される。
高温・高濃度のアルカリ水という過酷な条件下で耐久性のある実用的なセパレーターは限られていたが、同社は独自の有機無機複合技術とシート成形技術により、これらの性能を両立したアルカリ水電解用セパレーターを開発することに成功した。
このセパレーターを用いることにより、消費電力の抑制や、生成水素の純度向上といったメリットが期待される。なお今回の研究成果は、東京ビッグサイト(青海展示棟)で開催される「国際二次電池展」(2月26~28日)の同社出展ブースで展示される。
2020年2月18日
三菱ケミカルのグループ会社で浄水器の販売を行う三菱ケミカル・クリンスイは、三重県のビール醸造会社とコラボし、硬度ゼロの超軟水を使用したオリジナルビールを開発した。
クリンスイが運営する、水にこだわったライフスタイルを体感できるカフェ「MIZU cafe PRODUCED BY Cleansui」(東京都渋谷区神宮前六‐34‐14 原宿表参道ビル1階)で、7日から提供を始めた。
伝説の水の都「アトランティス」をイメージし、硬度ゼロのクリンスイの水(超軟水)を仕込み水に使用した、瑞々しい「ATRANTIS LAGAR(アトランティスラガー)」と、柚子の香りをプラスした「ATRANTIS LAGAR YUZU(ゆずフレーバー)」の2種類で展開する。
共同開発を行ったのは、「伊勢角屋麦酒(いせかどやビール)」を醸造する二軒茶屋餅角屋本店(三重県伊勢市)。同社は、大正時代に伊勢詣に訪れる参宮客をもてなした茶店からはじまり、1997年から「伊勢から世界へ」「世界のビールファンを唸らせる」を合言葉に、酵母にこだわった「伊勢角屋麦酒」の醸造を続けている。
今回、浄水をはじめとした〝水〟について高い技術力を持ち、水のソリューション企業への成長を目指すクリンスイの〝水で世界にwaku‐waku〟という思いに、常に新しい挑戦を続け、世界に発信する二軒茶屋餅角屋本店が共鳴。硬度ゼロの〝超軟水〟を用いた特別なクラフトビール「伊勢角屋麦酒×Cleansui 限定醸造ビール」の開発が実現した。
いずれも「MIZU cafe」店内で味わえる。ドラフトハーフパイント(236㎖)、ボトル(330㎖)ともに700円(税別)。なお、4月17日には、同店内で二軒茶屋餅角屋本店の鈴木成宗社長によるイベントが予定されている。
2020年2月18日
2020年2月17日
2020年2月17日
2020年2月17日
2020年2月14日
昭和電工はこのほど、BLUE TAGと共同で、AIを用いた球状アルミナの画像解析システムを開発したと発表した。4月から生産ラインでの活用を開始する。
球状アルミナは原料を熔融し、表面張力を利用して球状にした直径数㎛~70㎛サイズの粒子。流動性や充填性に優れていることから、電子部品の放熱シートなどの充填材やブラスト材などに使用されている。
生産工程では、運転員が光学顕微鏡画像で球状不良の有無を目視判定し、その結果を前工程にフィードバックすることで生産条件を調整しているが、球状不良の形状は種類が多く、粒子状態の判定は運転員の経験に基づく判断で行っていた。さらに、粒子状態を定量的に把握することが難しく、生産性向上・品質安定化検討に活用できていなかった。
こうした中、昭和電工は、従来型の画像解析ソフトでは困難であった熟練運転員の経験知を可視化し、数値化したデータを迅速に生産工程へフィードバックして品質安定化につなげることを目的に、AIによる画像解析システムを開発した。
今回の開発では、熟練運転員の判断を教師データとする過程でBLUE TAGの持つミクロ画像処理の高い技術を応用。同システムの導入テストでは約20秒で熟練運転員と同等レベルの判定ができており、充分な判定能力を備えていることを確認した。
また、同システムは再学習に向けたデータ構築機能を併せ持つため、生産ラインでの運用を通じてさらに判定精度の向上が可能だ。昭和電工の球状アルミナは、形状が均一で品質が安定していることを特長としているが、同システムを活用することで、品質・生産性のさらなる向上を目指す。
同社グループは中期経営計画〝The TOP 2021〟の中で、「AI/IoTの強化」を進めている。同社は今後も、生産現場でのAI/IoT活用を推進して熟練技能者の持つ技術や経験知を可視化、定量化して継承し、安全・安定操業、事業競争力強化を図っていく考えだ。
2020年2月14日
2020年2月13日