三菱ケミカル PVA製品群を再値上げ、コスト上昇に対応

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2021年10月27日

 三菱ケミカルは26日、ポリビニルアルコール(PVA)製品群について、国内と輸出の取引価格を11月1日出荷分から値上げすると発表した。

 対象製品はPVA「ゴーセノール」、PVA特殊銘柄「ゴーセネックス」、アモルファスビニルアルコール系樹脂「ニチゴーGポリマー」、ゴーセネックスZ用架橋剤「セーフリンク」で、改定幅はいずれも国内価格が「40円/kg」、輸出価格が「400USドル/t」または「350ユーロ/t」となっている。なお、PVA製品群の価格改定の実施は、今回が今年5回目となる。

 現在、PVA系樹脂の需給バランスがタイトな状況にあり、対象製品も供給が一層ひっ迫している。さらに、各種コストの上昇も継続しており、同社の事業収益は悪化が進んでいる。こうした中、同社は、安定供給を維持するためには採算是正が必要であると判断し、今回の値上げを決定した。

信越化学工業 塩化ビニル樹脂を値上げ、今年3度目の実施

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2021年10月27日

 信越化学工業は26日、塩化ビニル樹脂(塩ビ)について、11月21日納入分から国内向け販売価格を値上げすると発表した。改定幅は「40円/kg以上」。同社は今年、塩ビの値上げを2度実施したが、その後も原油ならびにナフサ価格が上昇している。また、安全・安定操業と品質の維持を継続するための設備メンテナンス費用の上昇も続いている。

 一方、海外ではアジア、米国を中心として需要が伸長する中、年初から、北米で発生した大寒波、洪水、ハリケーンなどの自然災害や、中国の燃料不足や環境規制に伴う電力制限の影響により、塩ビの需給はひっ迫した状況が続いている。この結果、海外の塩ビ価格はすべての地域において上昇が続き、国内価格の2倍もしくはそれ以上の水準となっている。こうした状況を踏まえ、同社は、今年3度目となる国内向け販売価格の値上げを決定した。

デンカ アルミナセメント値上げ、製造コスト上昇に対応

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2021年10月26日

 デンカは25日、アルミナセメントについて11月1日納入分から値上げする、と発表した。対象製品と改定幅は、「デンカアルミナセメント一号」が「15円/kg」、「デンカハイアルミナセメント」および「デンカハイアルミナセメントスーパー」が「30円/kg」となっている。

 安全・安定供給のための製造設備維持更新費用の増大や、原料価格の上昇などにより、アルミナセメントの製造コストが上昇している。同社は、これらのコスト上昇が自助努力で吸収できる範囲を超えていることから、製品の安定供給と事業の維持継続を目的に、値上げの実施を決定した。

日本ポリエチレン PE全製品を値上げ、コスト高に対応

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2021年10月25日

 日本ポリエチレンは21日、ポリエチレン(PE)全製品について、11月11日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「15円/kg以上」。同社は、今月21日納入分からの価格改定を実施しており、短期間での追加値上げとなっている。

 世界経済の再開で原油需要が高まる一方、OPECプラスの増産ペースは緩やかで、また米国のハリケーン被害影響の長期化や欧州の天然ガス高騰などの要因も重なり、原油価格は大きく上昇。国産ナフサ価格についても、原油価格の上昇に加えタイトな需給状況や円安を背景に、足元は6万4000円/klをうかがう水準となっている。

  こうした厳しい環境の下、同社は、徹底したコスト削減に努めているが、コスト上昇を自助努力のみで吸収することは困難であることから、値上げせざるを得ないと判断した。

新日本理化 フタル酸系可塑剤値上げ、原料・包材高是正

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2021年10月22日

 新日本理化は21日、フタル酸系可塑剤全般を11月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅はバルク品(ローリー)が「51円/kg以上」、包材品(ドラム・缶)が「61円/kg以上」。今年に入って4回目の価格改定となる。

 同社が展開する「サンソサイザーDOP」や「サンソサイザーDINP」などのフタル酸系可塑剤については、国産ナフサや海外市況の上昇に伴って原料アルコールと無水フタル酸の価格が高騰したことから、2月に「15円/kg」、3月に「37円/kg以上」、7月に「13円/kg」の値上げを実施してきた。

 しかし、その後も原油高や円安の進行を主要因に国産ナフサ価格の高騰が止まらず、また、原料メーカーから打ち出される採算是正要請もあったことから、原料仕入れ価格が大幅に上昇している状況にある。

 加えて、鋼材価格も断続的に上昇しており、ドラム・缶の包装材料費も高騰している。新日本理化は、こうしたコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは困難だと判断し、安定供給の継続のため、再度の追加値上げに踏み切った。

東亞合成 重炭酸カリ工業用を値上げ、原料高などに対応

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2021年10月22日

 東亞合成は21日、重炭酸カリ工業用を11月1日出荷分から「60円/kg以上」値上げすることを決め、需要家との交渉に入ると発表した。

 塩化カリ価格の上昇により、同製品の主原料であるカセイカリの価格が高騰している。今後も継続的な価格上昇が見込まれるほか、電力コストの上昇をはじめ、生産設備や貯槽の維持更新に伴う固定費負担の増加などが利益を圧迫している。

 同社は、生産の効率化や合理化によるコスト削減に努めてきたものの、自助努力による吸収は困難だと判断。今後も適正品質の製品を安定供給していくために、今回の価格改定を打ち出した。

東亞合成 リン酸塩類製品を値上げ、採算是正で来月から

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2021年10月22日

 東亞合成は21日、リン酸塩類製品を11月1日出荷分から値上げすることを決め、需要家との交渉に入ると発表した。対象製品と値上げ幅は、ピロリン酸4カリウムが「170円/kg以上」、ピロリン酸銅が「240円/kg以上」、ピロリン酸銅カリ液が「100円/kg以上」。

 各製品の主原料であるリン酸・銅・カセイカリの価格は高騰しており、今後も継続的な価格上昇が見込まれる。また、電力コストの上昇、生産設備や貯槽の維持更新に伴う固定費負担の増加などが同社の利益を圧迫している。

 同社は、生産の効率化や合理化によるコスト削減に注力してきたが、自社のみでの吸収は困難なことから、適正品質の製品を安定供給していくためには、製品価格の是正が必要だと判断した。

KHネオケム、化学製品を値上げ、ナフサ高騰に対応

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2021年10月21日

 KHネオケムは20日、オキソ系など各化学製品について、11月1日納入分から値上げすると発表した。

 対象製品と改定幅は、オキソ系の「オクタノール」「オキソコール900」「ノナノール」「ブタノール」「イソブタノール」「酢酸イソブチル」「オクチル酸」「キョーワノイック‐N(イソノナン酸)」「ブチルアルデヒド」「イソブチルアルデヒド」「キョーワゾールC-800」「キョーワゾールC600M」「キョーワノールM」「トリデカノール」が「18円/kg以上」、

 ブチセルアセテート系の「ブチセルアセテート」「ブチセノール20アセテート」が「23円/kg以上」、

 アセトン系の「アセトン」「アセトン-P」が「16円/kg以上」、「ダイアセトンアルコール」「メチルイソブチルケトン(MIBK)が「21円/kg以上」となっている。

 原油・ナフサ価格が急騰しており、第4四半期(10-12月期)の国産ナフサ価格は6万2000円の水準が見込まれている。同社は、急激な原燃料価格上昇を自助努力で吸収するのは限界を超えていることから、国内安定供給を維持・確保するために、価格改定が必要と判断した。なお、その他の少量販売品目についても価格改定を実施する予定。

ジェイ・プラス 来月からフタル酸系可塑剤などを値上げ

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2021年10月21日

 ジェイ・プラスは20日、フタル酸系可塑剤などについて、11月1日以降納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、フタル酸系可塑剤(DOP、DINP、その他フタレート)が「47円kg以上」、テレフタル酸系可塑剤(DOTP)が「51円/kg以上」。

 原油・ナフサ価格が騰勢を強める中、今年第4四半期(10-12月期)の国産ナフサ基準価格は、6万1000円/klを超える水準が見込まれている。加えて。主原料のオキソアルコールは引き続き受給のタイト基調が継続しており、国際市況の大幅な上昇による内外価格差拡大を背景とした価格改定も発表されている。こうした状況下、今後も原料を確保し現状の供給を維持していくためには、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

出光興産 メチルエチルケトンを値上げ、ナフサ高に対応

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2021年10月21日

 出光興産は20日、メチルエチルケトン(MEK)について、11月1日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は「26円/kg以上」。

 MEKの主原料である国産ナフサの基準価格は、主要産油国による協調減産継続と世界経済の回復基調を背景とした原油価格の上昇に伴い、第4四半期(10-12月期)以降は6万円/klに近い水準が想定されている。

 同社は、一層のコスト低減努力を継続していくものの、MEKの生産において大幅なコスト上昇が見込まれることから、今回、価格改定を決定した。なお、想定したナフサ基準価格が今後大きく変動する場合は、価格改定幅を修正することもあるとしている。