デンカはこのほど、ポリビニルアルコール「デンカポバール」の価格を今月1日出荷分から「30円/kg以上」値上げすると発表した。
酢酸ビニルモノマーなどの各種原材料価格やユーティリティ、物流費などが上昇する中、同社は継続してコスト削減化に努めているが、これらのコスト上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えており、製品の安定供給と事業の維持継続のためには価格改定せざるをえない状況と判断した。
2021年3月2日
2021年2月26日
2021年2月18日
[デンカ・役員人事](4月1日)▽代表取締役会長山本学▽社長兼社長執行役員今井俊夫▽取締役特別顧問𠮷髙紳介▽Executive Fellow(3月末専務執行役員退任)清水紀弘▽顧問(3月末専務執行役員退任)鈴木正治▽専務執行役員技術統括(CTO)資材部、物流統括部、電力部、生産・技術部、エンジニアリング部、デジタル推進部担当新村哲也▽顧問(3月末常務執行役員退任)平野秀樹▽常務執行役員エラストマー・インフラソリューション部門長田渕浩記▽YKアクロス副社長(3月末常務執行役員退任)横山豊樹▽常務執行役員環境対策推進統括内部統制部、環境保安部、サステナビリティー推進部、品質保証部担当渡辺祥二郎▽同役員研究開発統括新事業開発部、研究推進部、知的財産部担当吉野信行▽同役員DCHA・DSPL・DAPLマネージングダイレクター徳本和家▽同役員ライフイノベーション部門長高橋英喜▽同役員コンプライアンス担当(CCO)経営企画部、コーポレートコミュニケーション部、Automotive Materials&Solution開発推進部、DCU、DCG担当Denka Value-Up推進担当高橋和男▽執行役員経理部担当林田りみる▽デンカアステック社長(3月末執行役員退任)大須賀仁一▽執行役員大牟田工場長石塚芳己▽同役員秘書部、総務部、法務部、人財戦略部担当浅見清▽同役員渋川工場長笹川幸男▽同役員デンカパフォーマンスエラストマーLLC社長清水美基雄▽同役員研究開発統括補佐イノベーションセンター担当先進技術研究所長戸谷英樹▽同役員青海工場長香坂昌信▽同役員ポリマーソリューション部門長石塚賢二郎。
2021年2月17日
2021年2月12日
デンカはこのほど、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを1つのデバイスで同時に診断できる抗原迅速診断キット(コンボキット)を開発し、体外診断薬としての国内薬事承認を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に申請した。
このコンボキットは、イムノクロマト法により1つのデバイスで新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原とインフルエンザウイルス(A型とB型)抗原を検出し、短時間で陽性/陰性の検出結果を識別する。両感染症は症状による見分けがつきにくいため、同時判定により適切な治療方法の適用と医療関係者の負担軽減が期待される。
同社は検査試薬事業で長年実績があり、インフルエンザウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-Flu2」やアデノウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-アデノ2」などに加え、昨年8月から新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」を発売し、販売提携先の大塚製薬とともに全国の医療機関に供給している。
「クイックナビ-COVID19 Ag」は特別な検査機器を必要とせず、鼻咽頭または鼻腔ぬぐい液中の新型コロナウイルス抗原の有無を約15分で診断でき、一般の医療機関でも迅速簡便に検査できるため普及が進んでいる。抗原検査拡充のために、1日10万検査分の生産能力を、11月からは最大13万検査分に増強した。感染症対策を社会的責務と捉え、充分な供給体制の下、一般医療機関での新型コロナウイルス抗原検査のさらなる拡充に貢献していく考えだ。
2021年2月8日
2021年2月8日
デンカは5日、2020年度第3四半期(4-12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比9%減の2620億円、営業利益17%増の280億円、経常利益20%増の273億円、純利益13%増の189億円となった。成長分野製品の伸長や固定費の削減などで、営業利益と経常利益は第3四半期連結累計期間として過去最高だった。
セグメント別にみると、エラストマー・機能樹脂部門は減収減益。クロロプレンゴムは回復傾向に転じたが減収、MS樹脂はTVやモニターの導光板用途などで堅調だが、スチレンモノマー、ポリスチレン樹脂、MS樹脂の原材料価格の下落に応じた販売価格の見直しで減収減益となった。クロロプレンゴムの需要回復が続くと見込むが、通期では減益の見通し。
インフラ・ソーシャルソリューション部門は減収減益。農業・土木用途のコルゲート管は堅調だが、セメントや特殊混和材、肥料、耐火物・鉄鋼用材料の販売は感染症と天候不順の影響で減収減益。第4四半期も価格の維持やコスト抑制に努め、通期での営業黒字を目指す。
電子・先端プロダクツ部門は増収増益。5G関連やデータセンターの需要拡大で電子部品・半導体搬送用部材の高機能フィルムや半導体封止材向け溶融シリカフィラーが堅調、xEV関連の球状アルミナ、高純度導電性カーボンブラックが伸長し、増収増益となった。xEVと半導体関連製品の好調継続を見込み、通期では増益の見通しだ。
生活・環境プロダクツ部門は減収増益。プラスチック雨どいと合繊かつら用原糸、工業用テープは回復基調だが数量は前年割れ。一方、テイクアウト需要の増加で食品包材用シートとその加工品の堅調な販売に加え、原材料価格下落や固定費削減が増益に寄与した。原材料価格上昇の恐れもあるが通期では増益の見通しだ。
ライフイノベーション部門は増収増益。インフルエンザ診断キットの出荷は前年割れだが、インフルエンザワクチンの増販と新型コロナウイルス抗原迅速診断キットの販売開始で増収増益。通期でも抗原迅速診断キットの寄与などで増益を見込む。その他部門は減収だった。なお、通期の連結業績予想の変更はない。
2021年2月5日
デンカはこのほど、新潟県糸魚川市内に竣工した自家水力発電所「新青海川発電所」の送電を開始したと発表した。環境に配慮したクリーンエネルギー利用拡大と事業基盤強化のため、2014年に建設を決定。長期安定操業や台風・集中豪雨などの自然災害に耐えられるよう、最新の遠隔操作機能の導入や発電所設備の高強度化を図り、関係官公庁や地元関係者の協力・支援の下、約100億円の投資金額と約6年間の工期を経て完成した。
最大出力は8100kWで、年間約1万3000tのCO2排出量削減に貢献する。発電した電力はFIT(再生可能エネルギー固定価格買取)制度で約20年間電力会社へ販売し、その後は自家電力として使用する予定だ。
同社は100年以上にわたり自家水力発電所を運転し、現在は姫川流域、青海川流域に新青海川発電所を含む計16カ所の自社水力発電所をもつ。合計の最大出力12.6万kWは民間企業では国内屈指の規模で、約17万世帯の電力に相当する。さらに、同社と北陸電力が共同出資する黒部川電力を通じて同市内に「新姫川第六発電所」(来年4月送電開始予定)の建設も進め、稼働後の合計最大出力は14万kWとなり、年間約2万2000tのCO2排出量削減に貢献する見込みだ。
同社はSDGsを羅針盤に、2050年までにカーボンニュートラル実現に向けてクリーンエネルギーのさらなる利用拡大を検討している。様々な環境保全・保護の取り組みを進め、地球環境に配慮した企業活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。
2021年2月3日
デンカはこのほど、「ABS樹脂」「デンカIP」「透明樹脂」「クリアレン」について今月15日出荷分から値上げすると発表した。対象商品はデンカAS、デンカABS、デンカ耐薬ABS(SRシリーズ)、デンカABSコンパウンド(ガラス繊維強化、摺動、PCアロイなど)、デンカ耐熱ABS「マレッカ」、「デンカIP」、デンカ透明ABS(TE、CL)、デンカ透明樹脂(TP、TH、TX各シリーズ)、「クリアレン」で、改定幅はいずれも「25円/kg」となっている。
国産ナフサ価格および各種原材料価格が上昇しており、ユーティリティコストと物流費についてもコストアップとなっている。こうした中、同社は継続してコスト削減に取り組んでいるが、製品の安定供給と事業の維持継続のため、価格改定をせざるを得ないと判断した。
2021年1月22日
デンカはこのほど、「デンカレポート2020統合報告書」を発行した。ESG経営の視点から、株主や投資家をはじめ、すべてのステークホルダーに中長期的な価値創造に焦点を当てた総合的な企業情報を伝える冊子として発行している。
今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のためのヘルスケア事業を中心とした取り組みや、2050年までに温室効果ガス排出をネットゼロとするカーボンニュートラル実現を新たな長期目標に据えた環境経営を紹介。そのほか、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の視点でのSDGs達成への責任と貢献、ニューノーマル(新常態)を見据えた働き方改革の取り組みなどを説明している。
同社はSDGsを羅針盤とするESG経営を基軸として、社会的責任を果たし「真に社会に必要とされる企業」を目指している。今後ともデンカレポートやESG情報サイトなどの様々な媒体を通じた積極的な情報発信に努め、ステークホルダーとのコミュニケーションを深めながら、持続可能な社会への貢献と企業価値向上に努めていく考えだ。