日揮ホールディングス、レボインターナショナル、全日本空輸、日本航空の4社は2日、国産SAF(持続可能な航空燃料)の商用化および普及・拡大に取り組む有志団体「ACT FOR SKY」を共同で設立したと発表した。上記4社を幹事会社として、ENEOS、出光興産、コスモ石油、太陽石油など16社が加盟している。
世界的にCO2排出量削減への対応が急速に求められる中、
2022年3月3日
2020年3月2日
JXTGエネルギー、日本航空、丸紅、日揮はこのほど、廃棄プラスチック(廃プラ)を含む産業廃棄物・一般廃棄物などから代替航空燃料を日本で製造・販売することについての事業性調査を共同で実施すると発表した。
航空業界では、グローバルな航空輸送需要の拡大に伴い、地球温暖化による気候変動への対応が喫緊の課題となっており、国際民間航空機関(ICAO)は、2021年以降のCO2排出削減制度を導入した。
代替航空燃料の使用は、CO2の排出量を削減する現実的かつ有効な手段と期待され、導入機運が高まっている。また、廃プラの処理は社会的課題として認識されており、持続可能な社会を実現するためには、より革新的な手法での処理が期待されている。
今回の調査では、米国の代替航空燃料製造企業Fulcrum BioEnergy社の技術を活用し、現在、リサイクルできず、国内で焼却・埋め立て処理されている中・低品位の廃プラを含む産業廃棄物や一般廃棄物を原料とする「国産」代替航空燃料の製造・販売に関わるサプライチェーン構築に向けた事業性評価を実施する。
4社は、大成建設とタケエイと調査を共同で実施する覚書を今年2月に締結。参画企業はそれぞれの専門性を生かし、12月にかけて、廃棄物の収集・処理システムの検討や製造プロセスの技術評価、製品のロジスティックスの評価、LCAによるCO2排出量削減効果の検証などを行う。その後、調査結果を踏まえ、2020年代前半に実証設備の導入と試験の実施、2025年頃に商用機の着工を目指す。
調査ならびにその後の事業化への取り組みを通じ、参画企業各社は、持続可能な社会の実現のために、代替航空燃料の開発・普及を推進し、航空燃料のCO2排出量削減、廃プラ問題という社会課題に対するソリューションの確立に貢献していく。