DICは12日、2021年12月期第3四半期(1-9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比20%増の6158億円、営業利益30%増の333億円、経常利益48%増の339億円、純利益10%増の153億円となった。
オンライン会見の中で、古田修司執行役員・最高財務責任者は「C&E顔料事業の統合に伴う一時的な費用を計上した影響があったが、高付加価値製品などの出荷が伸びたことで増益を確保した」と総括した。
セグメント別に見ると、
2021年11月15日
2021年11月15日
東洋紡は、自動車エアバッグ用の原糸と基布を12月1日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は、「現行価格から15~20%」の値上げ。中国市場向けは「現行価格から15~30%」の上げ幅となる。
対象製品の主原料のナイロン66は、産業用繊維や自動車部品用途で需要が伸長する一方、ナイロン66樹脂や原料は2月の北米寒波影響などによる供給不足から、原料価格が高騰。また、エアバッグ用基布のコート剤として使用するシリコーン樹脂は、原料の金属シリコンの生産が主要生産地の中国で電力不足により大幅に落ち込んでいることなどを背景に、シリコーン樹脂の需給はひっ迫し価格も大幅に上昇している。加えて、原油・天然ガス価格急騰による製造コスト、米中を中心とする景気回復に伴う人件費、コンテナ輸送などの物流費も上昇を続ける。
こうしたコスト上昇は、自助努力の範囲を大きく超えていることから、同社は今後も安定した生産、販売、開発体制を維持するために値上げを決めた。
2021年11月15日
東洋紡はこのほど、包装用フィルム製品の一部を11月21日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム、直鎖状低密度ポリエチレン(L‐LDPE)フィルムの3製品。改定幅は、いずれも「連250円(20㎛換算)」(連:500㎡)。
同3製品については、8月に続く今年4度目の値上げの発表。上昇が続く原油・ナフサ価格などを背景に、包装用フィルム製品の原料価格が一段と高騰。燃料費や電力費、物流経費、設備維持費用なども上昇しており製造コストを押し上げている。
同社では徹底したコスト削減を行っているが、前回の価格改定発表以降も原料価格の高騰が続いていることなどから、現在の価格体系では安定的製品供給が困難と判断。追加の価格改定実施を決めた。
2021年11月15日
帝人フロンティアは11日、ポリエステル繊維について、12月出荷分から値上げすると発表した。対象製品はポリエステル繊維(長繊維・短繊維)およびテキスタイルで、改定幅はポリエステル繊維および紡績糸が「40円/kg」、テキスタイルが「1mあたり5%」となっている。
原油価格の上昇、ポリエステル原料であるPTAやEG、およびポリエステルリサイクルチップの価格上昇、物流費、染色・加工費の高騰などにより製造コストが上昇している。
同社は、生産効率化や経費削減などにより販売価格の維持に努めてきたが、これらのコスト上昇が自社の合理化努力で吸収できる範囲を超えていることから、製品の安定供給を確保するため、今回の値上げを決定した。
2021年11月15日
2021年11月15日
2021年11月15日
三菱ケミカルは11日、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ダイアセトンアルコール(DAA)について、11月22日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、アセトンが「26円/kg以上」(荷姿:ドラム缶、石油缶は「36円/kg以上」)、MIBKとDAAがいずれも「33円/kg以上」(荷姿:ドラム缶、石油缶は「43円/kg以上」)となっている。
原油価格上昇の影響を受け、国産ナフサ基準価格および当該製品の製造にかかる用役費・副原料費は騰勢を強めている。さらに、鋼材費の高騰によるドラム缶価格の上昇も避けられない事態となっている。
同社は、こうした原燃料価格などの上昇に伴う大幅なコストアップ分を、自助努力のみで対応することは困難と判断し、価格改定の実施を決定した。なお同社は、同製品について、8月に値上げを実施している。
2021年11月15日
2021年11月15日
2021年11月12日
次世代エネとリサイクルがテーマ、社会実装が課題
世界的に脱炭素化の流れが加速している。英国で開催中のCOP26では各国がGHG排出目標を引き上げるとともに、石炭火力の段階的な廃止も明記された。石炭火力に頼る日本は賛同しなかったが、今後、国内外から批判が高まる可能性があり、対応を図る必要があるだろう。
わが国化学産業は、昨年10月の「2050年カーボンニュートラル(CN)宣言」を機に、各社がCNに真剣に取り組み始めた。いかにこの変革期を新たな成長の機会として捉え、CNに貢献する技術や事業を展開できるかが問われている。
一方、CN実現にはイノベーションの創出が必要不可欠となる。化石燃料から水素やアンモニアといった次世代エネルギーへの転換や、廃プラスチックを原料に戻すケミカルリサイクルも循環型経済の構築への新たな技術として注目されている。
各社は、個社単独だけでなく業界の垣根を超えたアライアンスを進め、様々な可能性を追求している。ただ、社会実装にはコストの低下が求められる。量産化によるコストダウンに加え、コスト負担の在り方も考えていかなければならない。
今回の異業種特集では、CN実現に向けた、政府の方針、注目される大手企業の動向や技術開発などについて取材した。
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◇インタビュー◇
経済産業省製造産業局素材産業課長 吉村一元氏
▽重要分野の実行計画を策定、基金造成し革新技術の開発支援
三菱ケミカルサーキュラーエコノミー推進本部長 馬渡謙一郎氏
▽GHG削減目標は実効性重視、社内横断的取り組みを推進
三井化学理事・ESG推進室長 右田 健氏
▽サーキュラー型ビジネスモデルを確立、チェーン全体で進める
BASFジャパン経営推進本部 入江 剛氏
▽省エネ・再エネ・リサイクルで、資源消費型成長から脱却
出光興産技術・CNX戦略部 大沼安志氏/片桐絢也氏
▽炭素循環社会に向けて、事業ポートフォリオを大幅転換
マイクロ波化学代表取締役社長 吉野 巌氏
▽マイクロ波により、化学産業の製造プロセスに革新を起こす
リファインバース常務取締役 加志村竜彦氏
▽廃棄処理困難物を技術力で再生、廃プラ回収でCRにも貢献
アールプラスジャパン 代表取締役社長 横井恒彦氏
▽バリューチェーン一体で廃プラCR支援、27年商業化目指す