リケンテクノス 中計進捗、生産性向上など進展

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2020年6月1日

サステナブル貢献と、グルーバル経営の深化図る

 リケンテクノスはこのほど、動画配信による2020年3月期の決算説明に併せ、3カ年中期経営計画「More Value to All 2021」(2019~21年度)の進捗を報告した。

中計進捗を説明する常盤和明社長
中計進捗を説明する常盤和明社長

 同社は昨年、新たな組織と事業セグメントの下で新中計をスタートさせた。製品別の「コンパウンド」「フイルム」「食品包材」から、市場別の「トランスポーテーション」「デイリーライフ&ヘルスケア」「エレクトロニクス」「ビルディング&コンストラクション」に変更。激変する市場ニーズを的確に捉え、グローバルマーケットに対応していくのが狙いだ。

 昨年度の連結業績は増収減益。売上高は、国内の生活資材・食品包材市場での拡販や、建築資材市場を担うデザイン企画子会社アイエムアイ(IMI)の売上増が寄与し、前年に続き過去最高を更新した。一方、営業利益面では、生産性向上などによる増益要因はあったものの、設備投資の負担増、アジア自動車市場やインドネシア電力ケーブルの需要低迷などが響いた。海外売上高比率は、国内販売の伸長とアジアの伸び悩みにより、42.9%と2.1ポイント減少した。

 これらを背景に、常盤和明社長は中計の5つの主要課題の進捗を説明。①「グローバル経営の深化とシナジー」について、

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東レ 長期ビジョンと新中計を策定、持続的成長を目指す

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2020年5月29日

 東レは、今後10年間程度の期間を見据え、長期経営ビジョン〝TORAY VISION 2030〟―持続的かつ健全な成長と社会的な価値の創造―(ビジョン 2030)を策定した。

 東レグループの強みである「研究・技術開発」「営業」「生産」が相互に連携し合いながら、素材を起点にサプライチェーンを構成する顧客や取引先などとの共創を通じて、社会に新しい価値を提供し、「サステナビリティ・ビジョン」に示す4つの世界像の実現を目指す。2030年度の数値目標として、2013年度実績比でGR(グリーンイノベーション)売上高・売上収益4倍、LI(ライフイノベーション)売上高・売上収益6倍、CO2削減貢献量8倍などを設定した。

 一方、長期ビジョンを踏まえた新たな3年間(2020~22年度)の中期経営課題〝プロジェクト AP‐G 2022〟「強靱化と攻めの経営」―持続的な成長と新たな発展―(AP‐G 2022)の取り組みを開始。新中計では、東レグループ全体で中長期に創出する価値を最大化し、将来にわたって持続的な成長を可能にする強靱な事業基盤を構築して、ビジョン2030の実現に向けた一歩を踏み出す。

 具体的には「成長分野でのグローバルな拡大」「競争力強化」「経営基盤強化」を基本戦略に掲げ、全社横断プロジェクトとして「GR事業拡大プロジェクト」「LI事業拡大プロジェクト」「トータルコスト競争力強化(NTC)プロジェクト」を展開。中でもNTCプロジェクトでは、3年間累計で1500億円のコスト削減を目指す。同時に、重要課題として「循環型社会実現に向けた取り組み」「生産段階での排出削減の実現」「デジタル活用による経営の高度化」「人材確保・育成」を推進する。

 2022年度に目指す数値目標は、IFRSベースで売上収益2兆6000億円、事業利益1800億円、事業利益率7%、ROA約7%、ROE約9%、フリー・キャッシュ・フロー1200億円以上(3年間累計)、D/Eレシオ0.8程度、配当性向30%程度を掲げている。設備投資は3年間累計で5000億円とし、50%はGR事業やLI事業などの成長拡大に投資する。

 M&Aについては、設備投資とは別枠で戦略的に実施する。また、研究開発費は2200億円規模を設定し、将来の大型テーマや高収益テーマにリソースを配分していく方針だ。

 

東レの3月期 中国経済の減速影響などで減収減益に

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2020年5月29日

 東レは28日、2020年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年度比7%減の2兆2146億円、営業利益7%減の1312億円、経常利益23%減の1034億円、純利益30%減の557億円となった。

 セグメント別に見ると、繊維事業は売上高9%減の8831億円、営業利益17%減の607億円。米中貿易摩擦の長期化と中国経済の減速などにより各用途で市況低迷の影響を受けた。また、国内外ともにコロナ禍による生産活動・消費行動停滞の影響を受けた。

 機能化成品事業は売上高11%減の7708億円、営業利益13%減の587億円。樹脂事業は、中国経済の減速とコロナ禍による生産活動停滞の影響を主因に自動車・家電用途とも低調に推移。ケミカル事業は、基礎原料の市況下落の影響を受けた。フィルム事業は、LIB用セパレータフィルムが売上を拡大したが、ポリエステルフィルムでは光学用途や電子部品関連が在庫調整の影響を受けた。電子情報材料事業は、有機EL関連部材や回路材料が好調だった。

 炭素繊維複合材料事業は売上高10%増の2369億円、営業利益82%増の210億円。航空機向け需要や、環境・エネルギー関連向け一般産業用途が好調に推移したほか、スポーツ用途の需要が回復するなど、総じて堅調に推移した。

 環境・エンジニアリング事業は売上高2%減の2523億円、営業利益8%減の112億円。水処理事業は、国内外で逆浸透膜などの需要がおおむね堅調に推移した。国内では、建設子会社が高収益案件の受注減少の影響を受けたほか、エンジニアリング子会社でエレクトロニクス関連装置の出荷が減少した。

 ライフサイエンス事業は売上高1%減の533億円、営業利益25%増の16億円。医薬事業は、経口そう痒症改善薬「レミッチ」が後発医薬品発売の影響を受けたが、市場全体の伸びもあり、堅調な出荷となった。

 なお今年度からIFRSに移行。通期業績予想は、新型コロナの感染拡大が第2四半期にピークアウトし、下期以降、国内外の経済は回復基調をたどることを前提に、売上収益8%減の1兆9200億円、事業利益44%減の700億円、親会社所有者帰属当期純利益52%減の400億円を見込む。

 

宇部興産 CPLの5月契約価格は前月比30ドル高

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2020年5月29日

中国で経済制限解除、稼働上昇で需給がタイトに

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、5月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比30ドル高の980ドル/tで決着した。新型コロナウイルスの感染が拡大する前に決着した2月の価格以来、3カ月ぶりの上昇となっている。

 スプレッドも、原料ベンゼン価格が

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積水化学 昨年度の新築戸建て住宅、ZEH比率は80%を達成

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2020年5月28日

 積水化学工業はこのほど、住宅カンパニーにおいて、2019年度の新築戸建て住宅のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)比率が80%(北海道除く)となり、目標としていた60%を大幅に上回ったと発表した。

 国が目標としている「2020年度までにZEH比率50%(北海道除く新築戸建て住宅)」を大きく上回っている。さらに、エネルギー収支により分類したZEHの中で、環境貢献度が最高ランクの「ZEH」が91%と大半を占めており、環境意識の高いユーザーから支持を得ていることを確認した。

 一方、同社が注力する「エネルギー自給自足型住宅」が3万棟を突破した。ZEHは光熱費やCO2排出量削減などのメリットがあるが、同社ではさらなる環境貢献と災害時の安心向上のため、「エネルギー自給自足型住宅」の開発・普及に積極的に取り組んでいる。

 より大容量の太陽光発電システム(PV)を搭載し、PVの余剰電力を蓄電池に貯めて夜間に使うことで、自家消費を拡大。平常時は省・創・蓄エネ性能を向上させ、自然災害などによるライフライン途絶時にも生活を維持することができる。

 今後も、ZEHの供給と合わせ「エネルギー自給自足型住宅」の普及に努め、環境負荷軽減とともに、より多くの居住者に災害時の安心を提供していく。同社住宅カンパニーでは、ESG経営を推進し、環境問題と社会課題の解決、盤石な経営基盤の構築を事業の成長力として位置づけている。その一環として、ZEHの推進を軸に商品開発を行い、ZEH比率のより一層の向上を図っていく考えだ。

「エネルギー自給自足型住宅」の代表外観
「エネルギー自給自足型住宅」の代表外観

 

 

出光興産 CM第3弾「エネルギーの地産地消へ」篇を放映

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2020年5月28日

 出光興産は、新テレビCM「エネルギーの地産地消へ」篇の放送を開始した。同社の変化への適応性に富む姿勢を表す「だったらこうしよう。」という宣言の下、新たな価値創造に挑戦する様子を描くCMシリーズの第3弾となる。

 前作に続き女優の長澤まさみさんを起用し、「将来にむけたエネルギーの地産地消」を題材に、地熱発電、太陽光発電など、同社が取り組む多種多様な再生可能エネルギー事業について伝える内容となっている。

 同社は、再生可能エネルギー事業を通じて、地の利を生かした地熱・太陽光・バイオマス・風力などで電気をつくり、多種多様な電源構成で安定的に再生可能エネルギーを届けている。また同事業で培ってきた豊富な経験と技術を活用し、世界各国・地域の制度、固有の文化といった課題に真摯に向き合いながら、電源開発に取り組んでいる。

 

 

帝人 炭素繊維複合材料がドイツの鉄道橋ケーブルに採用

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2020年5月28日

 帝人は27日、炭素繊維「テナックス」を使用した炭素繊維複合材料(CFRP)が、ドイツのシュトゥットガルトにあるシュタットバーン橋のケーブルに採用されたと発表した。

帝人の炭素繊維が採用されたシュタットバーン橋①
帝人の炭素繊維が採用されたシュタットバーン橋

 シュタットバーン橋は、鉛直に加わる力を、上方に弓のように反った曲線(アーチ)構造を使って荷重を支えるアーチ橋。全てのケーブルにCFRPを採用したアーチ橋の建設は、世界で初となる。

 シュトゥットガルト近郊のA8高速道路上に架かるシュタットバーン橋は、全長127mの鉄道用アーチ橋で、重量比強度の高いCFRP製ケーブルを使用することにより、8車線ある高速道路上を支柱なしに横断できる構造を可能とした。

 このアーチ橋の72本のCFRP製ケーブルには、同社の炭素繊維「テナックス」が使用されており、鉄鋼製のケーブルに比べ、断面積は4分の1で同等の強度を持ち、低コスト化を実現。また、大幅な軽量化により、クレーンを使用せずにケーブルを設置することが可能となり、鉄鋼製ケーブルの使用時に比べてCO2排出量は3分の1、エネルギー消費量は2分の1になった。

 帝人は今回の採用を契機として、炭素繊維の建築・建設用途に向けた展開強化を進めるとともに、持続可能な社会の実現に向けたソリューション提供を強化し、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指していく。

 

 

三菱ケミカル コロナ対策用の水溶性ランドリーバッグを販売

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2020年5月28日

 三菱ケミカルは27日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、水溶性フィルム「ハイセロン」製のランドリーバッグを、子会社の大成化薬を通じて製造販売を開始すると発表した。

本ランドリーバッグの使用イメージ
本ランドリーバッグの使用イメージ

 使用済みのシーツや衣類に触れることなく洗濯することが可能となるため、主に病院などでのウイルス感染防止に貢献する。ランドリーバッグの原料となる「ハイセロン」は、ポリビニルアルコールを原料とした水溶性フィルムで、強度や伸度に優れるほか、冷水溶解タイプと温水溶解タイプがある。

 国内の病院などでの評価も高く、今回、月間20~25万枚を供給する体制を整えており、6月初旬より順次、医療機関などに向けて提供する予定だ。また同社グループでは、軟質PVCフィルム「アルトロン」も提供。加工性に優れ、サイズ調整や設置も容易であるため、商業施設の受付やレジなどの対面販売、対面業務時に飛沫感染防止シーとして活用できる。これらの製品を必要とするユーザーに迅速かつ確実に提供できるよう、十分な供給体制を整えていく。

 同社は今後も、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、政府の策定する行動計画に基づき必要な対策を実行するとともに、政府や業界団体をはじめとする関係者と連携を図りながら、早期終息を目指していく考えだ。

信越化学 シリコーン剥離剤の白金使用量を低減する技術を開発

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2020年5月28日

 信越化学工業は27日、シリコーン剥離剤に用いる白金の使用量を約2分の1に低減できる「低白金反応硬化技術」を開発したと発表した。

 同技術をシリコーン剥離剤に導入し製品化を推進。すでに試作品の出荷を開始しており、高い評価を得ている。シリコーン剥離剤は、紙やフィルムなどの基材にコーティングすることにより、粘着剤に対する剥離性(離型性)を付与できる。

 主な用途は、シール、ラベル、粘着テープなどの剥離紙、剥離フィルム、工程用離型紙などで、幅広い用途に使用されている。ただ、シリコーン剥離剤は、一般的に白金系の硬化触媒を使用しているが、白金は高価な希少金属であり、資源の枯渇問題などから使用量の低減が求められていた。

 今回、新たに開発した「低白金反応硬化技術」は、シリコーンに高い反応性を示す構造を導入することにより、白金の使用量を従来の約2分の1にして硬化させることができる。これにより、省資源化に寄与するとともに、顧客からの様々な要望にも応えることが期待される。

 同社は、優れた品質と技術力、そしてきめ細かな対応で、今後も多様化する市場のニーズに応えていく考えだ。

 

JXTGエネルギー 大分製油所で火災事故が発生、精留塔が損壊

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2020年5月28日

 JXTGエネルギーは27日、大分製油所「第3常圧蒸留装置」で昨日、火災事故が発生したと発表した。

 すでに消火活動により鎮火が確認された。なお、事故による負傷者は発生していない。また、同所は定修中で、同装置を含め全ての精製装置の運転を停止している。出荷については、製品在庫で対応しているため、製品の供給に支障はない。

同社は「今回の発生を真摯に受け止め、早急に原因究明を行うとともに、関係官庁のご指導を仰ぎつつ、再発防止に努めてまいります」とコメントしている。