阿部副社長「社会的課題解決に技術革新が不可欠」
東レはこれまで、基礎研究を重視する「超継続」や興味のある分野を自由に研究する「アングラ研究」を推進し、先端材料を創出することで新しい価値を提供してきた。

先日開催された事業説明会の中で、阿部晃一代表取締役副社長・技術センター所長(CTO)は「東レは過去90年以上、先端材料を自社開発し、それらとシナジーのある戦略的連携、M&Aを行うことで事業拡大してきた。キーワードは〝研究技術開発こそ明日の東レを創る〟であり、
2020年6月15日
2020年6月12日
小河社長「クロスバリューチェーンで価値を提供」
ダイセルは、よりスピード感のあるフレキシブルな会社に変わっていくことを重視し、基本的な考え方と戦略を基に第4次長期ビジョン「DAICEL VISION 4.0」と新中期戦略「Accelerate 2025」を策定。オペレーションでは、現ダイセル(既存事業の構造転換)、新ダイセル(事業再編とJV見直し)を実行しつつ、さらに社内外との連携を強化した「新企業集団」(サプライチェーンの垂直/水平方向との連携によるクロスバリューチェーン)を目指していく方針だ。
10日に開催したオンラインによる説明会の中で、小河義美社長は「当社は昨年度まで3期連続で減益となっている。その理由は米中対立の影響もあるが、
2020年6月12日
JXTGエネルギーはこのほど、出資するENEOSバイオマスパワー室蘭合同会社が、国内最大規模のバイオマス発電所の商業運転を開始したと発表した。
バイオマス発電とは、動植物から生み出され、エネルギー源として利用できる生物資源(バイオマス)を燃焼またはガス化することで発電するもの。有機物を燃焼するとCO2を排出するが、燃料となるパームヤシは、光合成により空中のCO2を取り込んで成長するため、大気中のCO2の増加にはつながらない、カーボニュートラルとされている。また、再生可能エネルギーの中でも、燃焼灰を有効利用できることからリサイクルに繋がる発電方法として注目されている。
同社は、メガソーラー(18カ所、約4.6万kW)や風力(2カ所、約0.4万kW)といった再生可能エネルギー発電事業を全国で展開しているが、バイオマス発電についても再エネ電源の中で供給安定性に優れていることから開発を推進。
今回商業運転を開始した同発電所は、同社が主体となり運営する初めてのバイオマス発電所となる。木質バイオマスのみを燃料とする発電所としては国内最大規模であり、環境保全に十分に配慮した高効率な運転が可能。
発電した電気は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を活用し、売電する。また、室蘭市より要請を受け、日没から24時までの間、発電所のライトアップを行い、地域社会の発展・活性化に協力していく。
同社は今後も、発電事業を通じてエネルギーの安定供給に取り組むとともに、環境配慮型のエネルギー供給を積極的に推進し、低炭素・循環型社会への形成に貢献していく考えだ。
2020年6月12日
2020年6月11日
アディティブマニュファクチャリング(AM:印刷による積層造形技術)を推進する、スタートアップ企業のエレファンテックは、今年4月に立ち上げた、アディティブマニュファクチャリングセンター(AMC)のセンター長に、三井化学の川本悟志氏を迎え入れたと発表した。
インクジェット印刷技術をベースにした電子回路製造法を確立し量産化を行うエレファンテックは昨年、三井化学と戦略的提携を締結。その提携に基づき、三井化学名古屋工場内で整備が進む、同製法で製造する片面フレキシブル基板(FPC)「P‐Flex」の大型量産実証施設(AMC名古屋)が、10月に稼働する。
それに先立ち、「P‐Flex」に使われている、必要な部分にのみインクジェットで金属ナノインクを印刷するAM技術を拡張させ、エレクトロニクス分野のみならずバイオ、テキスタイル、オプティクスなどの幅広い分野のものづくりに活用するため、エレファンテックはAMCを立ち上げた。
川本氏を含め13人体制となった同センターは、エレファンテック本社(東京・八丁堀)とAMC名古屋双方にまたがる統括組織。技術プロモーションやR&D支援サービス、応用技術開発といったAMの推進活動を行っている。同社によれば、AMC名古屋では今後、銅配線形成だけでなく、AMを活用したソルダーレジスト(絶縁膜)付与などの様々な量産実証や、量産機の開発支援も行っていく計画だ。
エレファンテックの清水信哉社長は「必要なところに、必要な分だけ印刷するAMの技術は、持続可能性の1つの解だ。AMCを世界最先端のAM技術拠点とし、世界を持続可能にするために三井化学と共に尽力していく」と決意を語った。
一方、三井化学の松尾英喜副社長は、「環境貢献価値の高いインクジェットによる革新的なプロセスは、これからのものづくりが目指す姿の1つであり、素材に求められる可能性の拡大でもある」と期待を寄せた。三井化学の加工技術が集約する名古屋という地の利を生かし、「エレファンテックと共にインクジェットによるAMの拡大と社会実装に向けて、素材から革新を起こしていく」考えだ。
連携をさらに深めた両社は、「新しいものづくりの力で、持続可能な世界を作る」というミッションの下に、環境負荷が少ない製法で製造可能なAMの新たな展開を目指す。
2020年6月11日
2020年6月9日
2020年6月9日
ダウ・ケミカル日本はこのほど、パッケージング・アンド・スペシャルティプラスチック(P&SP)事業部が、新型コロナウイルス感染症に関連する支援のため、ブランドオーナーとともに、品川区の子ども食堂ネットワークと社会福祉法人に、1800袋強のスナック菓子のほか、ごみ処理用プラスチック袋を9000枚寄贈したと発表した。スナック菓子の包装とプラスチック袋には、それぞれP&SP事業部のポリエチレン(PE)樹脂が活用されている。
品川区では現在、ほとんどの子ども食堂が活動を中止しているが、一部が感染症対策を施した上で運営され、また家庭に直接食事を届ける活動を行っている。P&SP事業部は、バリューチェーンのパートナーと協力し、ダウのPE樹脂が包装材の一部に使われているスナック菓子を子どもたちに向けて寄贈した。
包装材に使われているPE樹脂は、高速加工性とフィルムの薄肉化を実現したもの。扱いやすい包装設計に寄与し、手に取りたくなる製品を消費者に届けることに貢献している。また、同時に寄贈されたごみ処理用プラスチック袋は、オルディ社が製造。ダウのPE樹脂を使用し強度を保持しつつフィルムの薄肉化を実現している。
2020年6月9日
クラレはこのほど、統合報告書「クラレレポート2020」を発行した。A4判、カラー50ページ。同レポートは、株主・投資家をはじめとする全てのステークホルダーに、同社グループの中長期的な価値創造について、財務情報に加え、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの非財務情報を通じて、より一層理解を深めてもらうことを主眼としたもの。
伊藤正明社長は同レポートの中で、「独創性とチャレンジ精神、価値提供への思い」を語り、長期ビジョンで掲げる2026年のありたい姿や、2020年の重点施策などに触れながら、中期経営計画「PROUD 2020」の進捗状況を紹介している。
また、「キーパーソンに聞く」のセクションでは、カルゴン・カーボン社のスティーヴン・R・ショット社長や、クラレ・繊維カンパニー長の佐野義正専務、技術本部などを担当する大村章常務が、各事業の取り組みや製品開発経緯などを解説。
特集記事「ビニロン事業化70周年を迎えて」では、同社グループの原点となった世界初の合成繊維「ビニロン繊維」(ポリビニールアルコール繊維)の工業化への軌跡を振り返った。クラレグループでは引き続き、同レポートをステークホルダーとの建設的な対話の場と位置づけ、内容の拡充を図っていく考えだ。
2020年6月9日
ダイセルは8日、第4次となる長期ビジョン「DAICEL VISION 4.0」と、それに基づく新中期戦略「Accelerate 2025」を策定したと発表した。
長期ビジョンでは、基本理念の下にサステナブル経営方針を設置。目指すこととして、社会と人々の幸せに貢献(サステナブルプロダクト)、地球や人にやさしい方法で実現(サステナブルプロセス)、働く人がやりがいを実感(サステナブルピープル)、を掲げた。
4つのトリガーとして、健康(ヘルスケア)、安全・安心(セイフティ)、便利・快適(スマート)、環境を設定し、その下の重点市場に注力する。
成長&加速戦略では、オペレーションを3段階で表現。Operation‐Ⅰ(OP-Ⅰ)の「原ダイセル」では、現状の事業に加え注力するドメインを含めた領域で、事業構造の転換とアセットライト化を図る。OP‐Ⅱの「新ダイセル」では、事業の再編と既存JVの抜本的見直し、アセットスーパーライト化を図る。OP‐Ⅲの「新企業集団」では、垂直統合型のサプライチェーンに水平方向の統合を視野に入れたクロスバリューチェーンを構築していく方針だ。
一方、長期ビジョンを踏まえた新中期戦略では、原ダイセル、新ダイセルの実行と新企業集団の実行準備を同時に進めるフェーズとして位置づける。全社戦略として、クロスバリューチェーン実現に向けた取り組みを推進。新企業集団を見据え、組織変更に対し柔軟に組み替え可能なデジタルアーキテクチャを構築。複数の事業を自在に組み合わせて架空の会社(バーチャルカンパニー)を形成し、PL、BSをリアルタイムに把握し、アセットライト化と収益力を強化する。
また、ポートフォリオマネジメントでは、従来の68事業を33事業に集約。これまでの素材提供型から、技術・製品・テクニカルサービスを生かし価値提供型事業へのシフトを目指し、各事業を次世代育成、成長けん引、改革事業、基盤事業に分類した。
また、事業戦略では、4つのトリガー市場に注力。ヘルスケアSBU、メディカルSBU、スマートSBU、セイフティSBU、マテリアルSBU、エンジニアリングプラスチックセグメントで、それぞれありたい姿に向けた方策に取り組み、価値提供を加速する。機能別戦略では、事業創出力として、R(研究)でシーズを掘り起し、D(開発)で事業化力を磨き、さらにProactive IP(技術・知財)で事業を強くしていく。
プロダクションでは、現場の力を結集し、バーチャルカンパニーでパートナーに価値を提供する。さらに、デジタルトランスフォーメンションや人事改革にも取り組む考えだ。これらの戦略により、2025年の経営目標としてROIC10%、EBITDA1000億円超、営業利益は最高益更新を掲げた。
同社は、この新ビジョンと新戦略を新たな指針とし、国際社会や地球環境をめぐる諸問題、AIやIoTの活用による急速な技術の進歩、さらには、今回の世界的なウイルス感染症によっても大きく変化する社会情勢に柔軟に対応し、事業活動を通じて、持続可能な社会の実現と企業グループの成長の両立を図っていく考えだ。