三菱ケミカルホールディングス 米でのMMAモノマーとMAA生産を終了 

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2020年11月5日

 三菱ケミカルホールディングス(MCHC)は4日、三菱ケミカルの米国子会社ルーサイト社のテキサス州にあるボーモント工場でのMMA(メタクリル酸メチル)モノマーとMAA(メタクリル酸)の生産を終了し同工場を閉鎖すると発表した。生産終了予定日は、来年2月28日。ボーモント工場は1992年に操業を開始、MMAモノマーやMAAの製造を担い年産13.5万tの生産能力をもつ。

 MCHCはMMA事業のリーディングカンパニーとして、世界各地域に3製法の生産拠点をもち、需給や原料動向に応じたサプライチェーンの強化を行っている。事業競争力の強化と供給体制の最適化を図るため、今回、ボーモント工場での生産終了と工場閉鎖を決定した。

 MMAモノマーは、自動車のランプカバーや看板、水族館の水槽、建材、塗料などに使われるアクリル樹脂の原料で、MAAは塗料や接着剤、合成ゴム、コンクリート混和剤などの原料として使用されている。

 なお、同日に発表した2021年3月期第2四半期連結業績の通期業績予想の中で、同工場設備の減損損失や停止関連費用として、約240億円を織り込んでいる。

BASF MBCCグループに建設化学品事業の譲渡を完了

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2020年11月4日

 BASFはこのほど、世界的な投資ファンドであるローンスターの関連会社への建設化学品事業の譲渡を完了したと発表した。売却価格は、現金および負債がゼロの状態で31億7000万ユーロ(約3860億円)。これに伴い建設化学品事業は新たに設立されたMBCCグループ(ドイツ・マンハイム)に引き継がれる。日本では同グループ傘下の、ポゾリスソリューションズとして、引き続き事業を運営する。

 BASFの同事業は約7500人の従業員で、60カ国以上に生産拠点と販売拠点を展開し、昨年の売上高は約26億ユーロ(約3170億円)だった。

住友化学 税務方針を制定、ガバナンス強化の一環

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2020年11月4日

 住友化学は2日、「住友化学グループ税務方針」を制定したと発表した。同方針は、同社グループのコーポレートガバナンス強化の一環として、これまでの税務に関する取り組み方針を明文化したもの。

 2012年に経済協力開発機構(OECD)で発足した「BEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクト」を契機として、租税回避行為の防止に向けた国際課税ルールの見直しが各国・地域で進められている。このような世界的な税務コンプライアンス強化の動きのほか、企業によるグローバル展開の拡大などに伴い、企業グループが抱える潜在的な税務リスクの規模や複雑性が増大。住友化学グループは、現在、世界の約30カ国で事業展開をしており、納税を企業が果たすべき最も基本的かつ重要な社会的責任の1つと捉えている。これまでも、各国・地域で適用される税法を順守し、適切な納税を行ってきたが、税務コンプライアンスと税の透明性確保に向けた取り組みを全グループ会社がより高いレベルで実行するため、方針を制定した。

住友化学グループは、コンプライアンスを企業経営の根幹と位置づけ、引き続き、事業活動を行っている各国・地域では、諸法令はもとより、企業倫理の順守を徹底していく。

DIC BASFの顔料事業買収完了が来年1Qに変更

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2020年11月2日

 DICはこのほど、BASFの顔料事業であるBASF Colors & Effectsの買収のクロージングが来年第1四半期(1-3月期)中になると発表した。

 DICは、当初予定していた今年末までのクロージングに向け、BASFと必要な作業を進めてきた。しかし当初のスケジュールよりも時間を要しており、作業が継続している。こうした中、BASFと協議のうえ、日程の変更を決定した。

太陽石油 太陽石油杯レディースバドミントン大会に協賛

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2020年10月29日

 太陽石油は今月17日に愛媛県総合運動公園体育館(愛媛県松山市)にて開催された「太陽石油杯 第34回南海放送レディースバドミントン大会」に協賛した。

閉会式で挨拶する中山執行役員
閉会式で挨拶する中山執行役員

 コロナ禍での今大会は、検温の実施、体育館の常時換気、試合選手以外のマスク着用やコート面数を減らすなど、多くの新型コロナ感染防止対策を講じた上での開催となった。

 大会は、ダブルスによる選手のレベルに応じたA~Dの4つのクラスに分かれて実施。今年はこれまで多くのバドミントン競技が中止や延期を余儀なくされたことから、久しぶりの対外試合となった選手も多かったようだが、試合中はそんなブランクを感じさせない熱戦が各クラスで繰り広げられた。

準優勝チームによる記念撮影
準優勝チームによる記念撮影

 閉会式では各クラスの優勝ペアに太陽石油カップおよび表彰状と副賞、準優勝ペアに表彰状と副賞、3位ペアには副賞がそれぞれ授与された。

 同社は、地域の人々の健康促進の一助となるよう、こうしたスポーツ活動をこれからも継続して支援していく考えだ。

昭和電工 光半導体事業とレアアース事業、子会社に承継

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2020年10月29日

 昭和電工はこのほど、2021年1月1日を効力発生日として、光半導体事業ならびにレアアース合金事業を、会社分割(吸収分割)により100%子会社の昭和電工光半導体に承継させることを決議したと発表した。分割する部門の事業内容は、可視・赤外系LED、受光用エピウエハー、レアアース合金の製造・販売で、昨年度の売上高は48億円となっている。

 昭和電工は中期経営計画〝The TOP 2021〟の中で、収益性と安定性を高レベルで維持する個性派事業の連合体である「個性派企業」の実現を目標に掲げている。同社の中計では光半導体事業を「伸ばす」に位置づけており、成長が見込まれる市場で、顧客ニーズに応える製品や技術を提供して事業を拡大し、個性派事業に成長することを目指している。

 この事業目標の達成に向け、同事業を事業会社化して意思決定と最新の市場情報に対する社内の情報共有を加速し、成長する赤外領域の受発光デバイスをターゲットに、業界トップの品質とカスタマイズ力により顧客の要望に応えていく。

 なお、事業会社化にあたっては、新たに昭和電工光半導体を設立し、吸収分割により対象事業を同社へ移管する。

帝人 「国連グローバル・コンパクト」の声明に賛同

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2020年10月28日

 帝人はこのほど、国連グローバル・コンパクト(UNGC)による「新たな国際協力のためのビジネスリーダーからの声明」に賛同し、鈴木純CEOが署名したと発表した。この声明は、9月の国連総会で、賛同した世界各国のCEOの署名とともに発表され、国連事務総長へ提出されている。

 UNGCは、各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取り組み。

 今回の声明は、国連創立75周年およびUNGC発足20周年に際して、世界のビジネスリーダーが公平かつ包括的で持続可能な世界の実現のために、新たな国際協力の必要性を国境・セクター・世代を超えて表明することを目的としている。新たな国際協調の精神の下、社会に対するコミットメントと、各国政府への要請が盛り込まれており、同社は目指す方向性が合致していることから賛同した。

 2011年よりUNGCに参加。グローバル企業として質の高いCSR経営を実践するため、UNGCの十原則を自社の「行動規範」や「帝人グループ人権方針」に取り入れている。また、中期経営計画の中でも、「環境価値」「安心・安全・防災」「少子高齢化・健康志向」という3つのソリューションで持続可能な社会の実現に貢献することを掲げ、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」になることを目指している。

出光興産 ENEOS知多製造所のPX設備の譲受を検討

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2020年10月28日

 出光興産は27日、ENEOSとの間で、ENEOS知多製造所の石油化学製品製造設備の譲受に向けた検討に関する基本覚書を締結したと発表した。

 出光興産は、国内石油製品の構造的な需要減退や今後のアジア市場の成長を見据え、最適な生産・供給体制の整備を行ってきた。一方で、揮発油留分の需要減退は進んでおり、同留分をこれまで以上に石油化学原料の生産・供給に活用することが、グループ製油所全体の競争力の向上と価値の最大化にとって重要な課題だった。

 こうした中、今回、ENEOSによる知多製造所の製造機能停止の決定を受け、出光興産が知多製造所の石油化学製品製造設備を譲り受けることが新設設備の建設よりも効率的であると判断し、ENEOSとの間で検討を進めることを合意した。対象となる設備は、パラキシレン(PX)製造装置(年産40万t)、不均化装置など周辺設備。出光興産は国内の同47万9000tのPX製造装置を保有している。

 出光興産は、新型コロナの影響による厳しい事業環境の継続が想定される中、中期経営計画の基本方針に掲げる「レジリエントな事業ポートフォリオの実現」のため、収益基盤事業の構造改革に一層注力し、「最適な生産・供給体制の構築」を進めていく考えだ。

 

ENEOS 知多製造所、パラキシレン設備を停止

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2020年10月28日

生産・供給体制を再構築、出光と設備譲渡を協議

 ENEOSは27日、パラキシレン(PX)をはじめとする石油化学製品などの生産を行っている知多製造所(愛知県知多市)について、来年10月をめどに、製造機能を停止することを決定したと発表した。同社のPXの生産能力は合計で362万tとアジアで最大級を誇るが、その中で知多製造所は40万tを占める。

ENEOS:岩瀬淳一副社長執行役員
岩瀬淳一副社長執行役員

 同日開催された記者会見の中で岩瀬淳一副社長執行役員は、「知多製造所は石油精製の設備がないため、購入ナフサでPXを製造していたことからコスト競争力が低下している。また固定費部分をPXがすべて背負っているといった面もある。PXは

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コベストロ 蘭DSMからコーティング樹脂事業を買収

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2020年10月27日

 コベストロはこのほど、オランダのDSMからレジンズ&ファンクショナルマテリアルズ事業(RFM)を買収する契約を締結したと発表した。買収額は、16億1000万ユーロ(約2000億円)。

 コベストロの塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業(CAS)の売上は約34億ユーロ(約4200億円)に拡大し、コーティング樹脂の分野で世界最大手のサプライヤーとなる。広範囲かつイノベーティブな製品ポートフォリオによって、顧客に対して説得力のある、付加価値の高い提案をすることが可能となる。

 一方、技術力も向上する。現在でも同社は水系ポリウレタンディスパーション分野の大手だが、RFMを統合することで水系ポリアクリル樹脂全般、水系ハイブリッド技術、パウダーコーティング樹脂、放射線硬化樹脂などが加わる。また、サステナビリティの観点から強力なブランド力をもつ「Niaga」や、アディティブマニュファクチュアリング(積層造形、3Dプリンティング)に加え、先進的な太陽光発電向けコーティング事業も含まれる。

 今回の買収で高成長市場でのポジションも大幅に強化され、「光ファイバーコーティング分野」や「3Dプリンティング材料」といった高成長セグメントについて最大手のサプライヤーとなる。さらに、グローバルの拠点も最適化される。全主要市場の顧客により近い場所での事業運営が可能となり、グローバルの生産ネットワークも20拠点以上増加する。また、RFMとCASの研究ネットワークを組み合わせることで、コーティング樹脂の分野で、同社はさらにイノベーティブな存在となり、顧客にとって魅力的な研究開発のパートナーとなる。