【化学企業 入社式訓示①】三菱ケミカルホールディングス 越智仁社長

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2020年4月2日

 当社は、資本効率の向上(MOE)に加え、革新的な製品やサービスの創出(MOT)、人類、社会、地球の持続可能性向上に資するソリューションの提供(MOS)の3つの価値の総和を企業価値として、この価値を高める「KAITEKI経営」を推進している。

 MOEの側面では、当社はポートフォリオ改革と成長戦略の着実な実行により収益性を向上させ、安定した事業構造を構築してきた。中期経営計画「APTSIS20」の最終年度である今年度は、着実な努力を積み重ねていくとともに、次期中計に向けた基盤強化と明確な戦略の構築を進めていきたい。

 多極化する世界を舞台に事業を成長させる上では、MOTの向上が欠かせない。自前技術の強化は大前提だが、積極的に外部との協奏・連携を行い、スピード感をもって市場のニーズに即応することが重要だ。あらゆる業務の基盤として、デジタル技術の習得も必須である。

 当社が2011年から取り組んでいる「KAITEKI経営」の精神は、昨今脚光を浴びるSDGsが掲げる目標とまさに軌を一にする。当社は、2050年のありたい社会像から、2030年における当社のあるべき姿をバックキャストして中期的方向性を示す「KAITEKI Vision 30」を策定した。

 世界の大きな変化を機会と捉え、どのようにチャレンジし、どのようなソリューションを創出し、持続的成長が図れるのか、皆さん一人ひとりの問題意識やアイディアが重要である。まさにこれから、「2030年に向けた新たな挑戦」が始まろうとしており、若い皆さんの新鮮な発想力、高い活力、そしてチャレンジ精神に大いに期待する。

 重要なのは次の3点である。①熾烈な競争を勝ち抜くために、すべてのチャンスを活用し「貪欲に学べ」〝Curiosity〟②自らの業務役割を深く考え、行動を起こし、責任を持ってやり遂げよ。「仕事のプロになれ」〝Deep Insight〟③失敗を恐れず新たなフィールドへ果敢に挑戦し、価値を創造し続けよ。「積極的に行動せよ」〝Active Thinking〟。

 新入社員の皆さんの「ゼロからの積極果敢なチャレンジ」に期待する。

 

積水化学 体験型家づくりショールームが大阪にオープン

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2020年4月2日

 積水化学工業のグループ会社であるセキスイハイム近畿は、同社本社内にショールーム「ハイムデザインミュージアム大阪」を先月28日にオープンさせた。

 「ハイム デザインミュージアム大阪」鳥観図
「ハイム デザインミュージアム大阪」鳥観図

 同社では、セキスイハイムを「より詳細に、より明快に」ユーザーに理解してもらうため、地域ごとに多くの情報発信拠点を整備。昨年は「セキスイハイムミュージアム滋賀」や「暮らしミュージアム京都」を開設した。

 今回オープンした「ハイムデザインミュージアム大阪」は、セキスイハイムの構造や性能を気に入って「安全・安心」を感じたユーザーに、インテリアやエクステリアの実物を見て、触れることで、より豊かな暮らしを具体的にイメージしてもらうことを目的としている。

エントランスラウンジ
エントランスラウンジ

 また、住まいに関する様々な分野の専門スタッフが在籍する近畿本社内にあるため、ユーザーとのスピーディーな打ち合わせが可能となり、満足度の向上を目指す。さらに、スタッフの移動時間などの削減や〝新しい打ち合わせスタイルの模索〟などを通じ、業務の効率化による働き方改革を推進する。

 

東洋紡 室内光で高変換効率のOPV用発電材料実用化へ

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2020年4月2日

 東洋紡はこのほど、薄暗い室内で世界最高レベルの変換効率を実現するガラス基板の有機薄膜太陽電池(OPV)小型セルや、軽くて薄いPETフィルム基板のOPVモジュールの試作に成功した。

OPV用発電材料
OPV用発電材料

 同社は昨夏より、再生可能エネルギーなど先端分野の研究を行うフランスの政府研究機関CEAと共同研究を実施していた。今後は温湿度センサーや人感センサーなどのワイヤレス電源用途を中心に同材料を電池メーカーなどに提案し、2022年度中の実用化を目指す。

 OPVはその特徴から、次世代の太陽電池として注目を集めている。溶媒に溶かした炭素や硫黄原子などを含む有機物の発電材料を、電極を備えたガラスやプラスチックの基板上に塗布するなどして作製される。軽くて薄い形状に加工できることから、現在普及している無機太陽電池では設置が困難な壁面や布地などにも貼付が容易になる。あらゆるものがインターネットにつながるIoTに欠かせないセンサー類や、ウェアラブルデバイスのワイヤレス電源として展開が期待されている。

 同社は、ファインケミカル事業で長年培った有機合成技術を応用し、低照度の室内用光源でも高い出力が得られるOPV用発電材料の開発に取り組んできた。開発中の材料は、ノンハロゲンの溶媒にも容易に溶かすことができ塗布時のむらが抑えられるため、個体差が少なく安定した発電が可能になる。

PETフィルム基板のOPVモジュール
PETフィルム基板のOPVモジュール

 同材料の早期実用化に向け、昨年6月から半年間、CEAと共同研究を実施。溶媒の種類や塗布の手法を最適化したことで、世界最高レベルの変換効率を実現するガラス基板のOPV小型セルの試作に成功した。

 薄暗い室内と同等である220ルクスのネオン光源下の検証では、卓上電卓に使用されるアモルファスシリコン太陽電池の1.6倍に相当する約25%の変換効率を確認した。また、ガラスよりも発電材料の塗布が難しいPETフィルムを基板にしたOPVモジュールの作製にも成功。有効面積18㎠の試作品が、同照度下で約130㎼の出力を達成した。

 

JNC 水力発電所が改修工事完成、営業運転を開始

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2020年4月2日

 JNCは1日、水力発電所「白川発電所」(熊本県菊池郡大津町)の改修工事が完成し、営業運転を開始したと発表した。同社グループは、環境・エネルギー分野を重要な事業ドメインと位置づけている。国内に13カ所の水力発電所(最大出力合計9万6900㎾)と、4カ所の太陽光発電所(同1万6000㎾)を持ち、再生可能エネルギーによる発電事業に取り組んでいる。

JNC 白川発電所
白川発電所

 同社の水力発電所は全て「流れ込み式」を採用。河川水からごみを取り除いた後に、水路を通して水槽へ導き、水圧鉄管を落下させることで水車を回して発電する仕組み。大規模なダムを必要としないため環境負荷が低く、CO2排出量が少ない、貴重な純国産のエネルギーと言える。

 同社は、2013年より各水力発電所の大規模改修工事を進めており、今回、白川発電所が営業運転を開始した。一連の大規模改修工事では、8カ所目の営業運転開始となる。熊本地震の影響により工期延長となったが、水車・発電機を高効率の機器へ更新することで、認可取水量を変えずに出力を500㎾(約6%)増強した。

 同社は、これまで培ってきた発電技術を生かし、周辺環境に配慮しながら、将来にわたり安定したエネルギーの供給で持続可能な社会に貢献していく方針だ。

 

東ソー 南陽事業所・新研究本館が本格稼働、製品開発を加速

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2020年4月2日

 東ソーは1日、主要な生産・研究開発拠点である南陽事業所(山口県周南市)で、新研究本館を本格稼働したと発表した。

外観
外観

 同施設は、無機系並びに有機系スペシャリティ製品の研究開発機能強化を目的に、最新鋭設備を備える研究本館と研究ベンチ棟を建設する計画の下、今年1月に竣工し、稼働開始に向けて準備を進めてきた。

 研究本館内には、無機材料研究所、有機材料研究所、技術センター、および東ソー分析センター(100%子会社)の研究開発に関わる4部門が集約され、異分野の研究者が同じフロアに集まり、知的交流が活発となる工夫が図られている。

エントランス
エントランス

 部門間の連携強化による技術シナジーの促進により、ゼオライト、ジルコニア、環境薬剤、導電性材料などのスペシャリティ製品の開発を加速させる。

 同社は、引き続き独自の新たな価値の創出を通じ、社会課題の解決に貢献していくことを目指す方針だ。

NEDOなど 長期貯蔵でも沈降しないMR流体を開発

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2020年4月1日

 NEDOはこのほど、早稲田大学、日本ペイントホールディングスと共同で、長期貯蔵でも沈降しない高い安定性を持つ磁気粘弾性流体(MR流体)を開発した。

 MR流体は、鉄などの磁性粒子をオイルなどの分散媒体に分散させた流体で、外部から磁場を加えることによって粘度が変化する特性を持つことから、車両のブレーキや制震機、ロボットのアクチュエーターなど機械制御への応用が期待されている。しかし、従来のMR流体は、分散媒体中の磁性粒子が沈降しやすいため、長期間使用すると、装置の損傷や動作が不安定になるといった課題があった。

 今回開発したMR流体は、磁性粒子の沈降を抑制するための側鎖を持つポリオキシレン脂肪酸アミド誘導体を分散媒体に適用するとともに、直径20~300㎚のナノ粒子を分散媒体に添加することで、半年の静置状態でも分離せず、外部からの磁場に対して高い応力を発揮することに成功。今回の成果により、MR流体を長期間にわたって利用することが可能となり、ロボットを始めとする様々な機械制御分野へ応用展開が期待される。

 今後、3者は、開発したMR流体を使った、ロボット用柔軟アクチュエーターの開発を引き続き共同で進める。また、日本ペイントホールディングスは、これまで塗料分野で培ってきた顔料などの微粒子の分散方法や安定化技術の知見を生かし、産業機械向けに最適化させた新たなMR流体の商品化に向けた開発を進め、さらなる応用分野の開拓を進める考えだ。

帝人フロンティア 環境マネジメントシステムのISOを取得

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2020年4月1日

 帝人フロンティアはこのほど、本社および支社において、国際標準化機構(ISO)が定める国際的な環境マネジメントシステム規格「ISO14001:2015」の認証を取得したと発表した。同社はこれまで、工場やグループ会社で同認証を取得しており、環境方針や環境活動指針「THINK ECO」を掲げて、環境負荷低減につながる素材を開発・提供してきた。

 今回、本社・支社についても同認証を取得したことにより、社員一人ひとりの環境に対するさらなる意識向上や活動促進を図り、グループ一丸となって環境管理システムの維持・向上に努めるとともに、多彩なソリューションを提供することを通じ、地球環境の保全に一層貢献していく。

出光興産 千葉事業所がスーパー認定事業所に認定

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2020年4月1日

 出光興産はこのほど、千葉事業所(千葉県市原市)が、経済産業省が制定している特定認定事業者制度による特定認定事業者(スーパー認定事業所)に、3月17日付で経済産業大臣から認定されたと発表した。

 プラントの高経年化、ベテラン社員の引退、多発する自然災害など、製油所・事業所を取り巻く事業環境が厳しくなる中、経済産業省が2017年4月より開始した特定認定事業者制度では、高度な保安の取り組みを行っている事業所を「スーパー認定事業所」として認定している。認定を受けた事業者に対しては、自主保安の規制合理化が適用され、国際的な競争力の強化につながる。

 昨年9月には、徳山事業所が同社グループとしては初となるスーパー認定事業所となった。グループ2カ所目のスーパー認定事業所となった千葉事業所では、外部有識者の意見も参考にして、リスクアセスメントの高度化に向けた体制づくりや仕組みづくりを推進。また隣接する技術研修センターではVR(仮想現実)などのデジタル技術を活用した先進的な研修を導入しており、従業員の保安力向上の取り組みなどが評価され、千葉県の事業所として初のスーパー認定事業所となった。

 スーパー認定事業所の主な認定要件として、①高度なリスクアセスメントの実施②IoT、ビッグデータなどの新技術の活用③高度な教育の実施④第3者の専門的な知見の活用⑤連続運転期間、検査手法の適切な評価体制の整備―が挙げられる。同社は引き続き、製油所・事業所での自主保安の高度化に取り組み、安全操業とエネルギーの安定供給に取り組んでいく方針だ。

積水化学 住宅7工場の運営一体化、量産効果の最大化図る

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2020年4月1日

 積水化学工業の住宅カンパニーは31日、東北、中国・四国、九州エリアの3つの生産会社を、4月1日からセキスイハイム工業の100%出資子会社とし、北海道を除く、国内7カ所の住宅生産工場の運営を一体化すると発表した。

 住宅カンパニーでは、2017年に関東、中部、近畿エリアの4つの生産会社を統合したセキスイハイム工業を設立。広域生産会社として生産の機動性を向上させ、フレキシブルな広域生産・物流対応や平準化を推進してきた。また、今年1月には、住宅カンパニー内に「生産・資材統括部」を新設し、住宅カンパニーと生産会社が一体となり、購買から生産、物流まで一貫した体制で、SCM(サプライチェーンマネジメント)のさらなる強化に取り組んでいる。

 今回の住宅生産会社再編の狙いとして、①生産革新を推進する体制を強化し、2022年度までにハイム組立工程の80%を自動化、②受注センターと技術センターを新設し、広域生産体制によるさらなる平準化とSCMの進化を推進、などが挙げられる。

 同社は、今回の住宅生産会社の組織再編により、工業化住宅の際立ちをより一層磨き上げ、量産効果の最大化を図っていく考えだ。