積水化成品 欧州・自動車部材メーカーの株式取得で合意

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2018年12月20日

 積水化成品工業は19日、欧州6カ国に製造拠点などを展開する自動車部材メーカーのプロシートグループ(8社)の株式を取得することで合意したと発表した。

 プロシートグループの発行済株式などを、積水化成品の子会社セキスイ・プラスチックス・ヨーロッパが、レクティセル社などから取得することにより、積水化成品が実質的にプロシートグループの75%を保有することを取締役会で決議し、株式売買契約などでレクティセル社と合意したもの。

 プロシートグループは、欧州6カ国(ドイツ・フランス・英国・スペイン・チェコ・ポーランド)に製造拠点を持ち、自動車部材(シート用クッション材やヘッドレスト、アームレストなどのトリムパーツ、発泡成形品)を欧州自動車メーカーに供給する、自動車メーカー系列に属さない独立系のリーディングカンパニー。

 今回、同グループを傘下に収めることで、積水化成品の主力製品「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)など、自動車部材の欧州での拡販スピード加速と、同グループ取り扱い自動車部材全般の積水化成品のチャネルを活用した日系自動車メーカーへの展開を推進していく。

 積水化成品は、2016年度からの3カ年中期経営計画「Make Innovations 60」の中で、工業分野の売上比率アップとグローバル拡販のスピードアップに取り組んでおり、自動車分野、家電IT分野での事業拡大を続けている。

 特に、自動車部材に関しては、同社の主力製品の1つである「ピオセラン」が、シート芯材や下肢部衝撃吸収材などとして日本・米州の日系自動車メーカー各社向けを中心に順調に採用実績を拡大しており、さらなる拡大を目指し欧州自動車メーカーへの展開を図っていた。

 自動車業界は、自動運転やNEV(新エネルギー車)化など大きな変革期を迎えており、その部材に関しては、軽量化や断熱性付与など環境への負荷低減に貢献する素材へのニーズがますます高まっている。

  今回の買収により、積水化成品とプロシートグループの異なる技術の融合と、グローバルな自動車メーカー各社との強固な連携を目指す。現行の自動車部材にとどまらず、電気自動車などのNEV向け軽量構造部材について、社会のニーズに的確にマッチする提案力・開発力・提供力をいっそう強化していく考えだ。

東洋紡 高耐熱性ポリイミドフィルムの子会社工場が完成

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2018年12月19日

 東洋紡はこのほど、子会社ゼノマックスジャパンの本社工場(福井県敦賀市)が10月に完成、操業を開始し、今月17日に竣工式を開催したと発表した。

ゼノマックスジャパンの本社工場
ゼノマックスジャパンの本社工場

 同日は、福井県の西川一誠知事、敦賀市の渕上隆信市長をはじめ、ゼノマックスジャパンの中村英弘社長、長瀬産業の朝倉研二社長、東洋紡の楢原誠慈社長ほか、多数の関係者が出席した。

竣工式の模様
竣工式の模様

 ゼノマックスジャパンは、今年4月に長瀬産業との合弁により東洋紡の敦賀事業所内に設立。出資比率は、東洋紡が66.6%、長瀬産業が33.4%。高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス」を生産・販売する。本社工場の延べ床面積は、約4300平方メートル、鉄骨2階建て(1部5階建て)。投資額は約30億円となっている。

 同製品はこれまで、東洋紡のコーポレート研究所(滋賀県大津市)内の設備で少量生産を行ってきたが、ゼノマックスジャパン本社工場の完成に伴い、今年10月から同工場に生産拠点を移した。売上目標は、2020年度に100億円を目指す。

 「ゼノマックス」は、室温から500℃まで熱膨張係数が約3ppm/℃と一定で、ポリマーフィルムとしては世界最高レベルの寸法安定性をもつ高耐熱性ポリイミドフィルム。同社がもつ高耐熱ポリマーの合成技術やフィルム製膜技術などを駆使し、従来のポリイミドフィルムでは不可能だった、ガラス基板と同等の高い寸法安定性を実現した。

高耐熱性ポリイミドフィルム 「ゼノマックス」(左)
高耐熱性ポリイミドフィルム 「ゼノマックス」(左)

 電子ペーパーディスプレー向けTFT基板材の需要増に対応するとともに、「薄い」「軽い」「割れない」「曲がる」というフィルムの特性を生かし、フレキシブルな有機ELディスプレーや各種センサー、マイクロLEDといった次世代ディスプレー用途での展開を図る。

三井物産 アルゼンチン南部の風力発電事業に出資参画

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2018年12月19日

 三井物産はこのほど、仏エネルギー大手トタル社傘下の再生可能エネルギー発電事業会社Total Eren社から、アルゼンチン南部で風力発電事業を推進するVientos Los Hercules社の株式34%を、今月13日に投資子会社を通じて取得したと発表した。

 同事業は、ブエノスアイレス南西約1500kmに位置する、サンタクルス州ピコ・トルンカド市付近の350haの敷地に、総発電容量97.2㎿の風力発電設備(3.6㎿の風車27本で構成)を建設し、20年にわたりアルゼンチン卸電力市場運営会社であるCAMMESAに米ドル建てで売電するもの。総事業費は約2億2000万米ドル(約250億円)で、来年半ばの商業運転開始を予定している。

 三井物産は、これまで国内外で培ってきた発電事業の知見を活用することで、同事業の着実な完工と円滑な事業立ち上げに貢献する。なお、今回の株式取得にあわせ、世界銀行グループの多数国間投資保証機関と政治的リスク、非商業的リスクから生じる損失に対する投資保険契約を締結している。

 アルゼンチン政府は、2015年にエネルギーに関する新たな法律を制定し、国内の再生可能エネルギー供給率を2018年までに8%、2025年までに20%の達成を目指している。この目標達成に向け、世界銀行の支援を受ける国際入札プロセス「RenovArプログラム」では、これまでに太陽光・風力・バイオマス・小規模水力など、本事業を含めた発電プロジェクト59件が落札されており、三井物産にとってアルゼンチンで初の発電事業になる。

 同社の発電事業での持分発電容量9.1GW(2018年9月末現在)のうち、再生可能エネルギーは16%を占めており、2030年までにこの比率を30%に引き上げる目標を掲げている。

 また、中期経営計画では機械・インフラ領域を中核分野と位置づけ、強固な収益基盤づくりを目指し、生活に欠かせない社会インフラの長期安定的な提供を通じ、より良い暮らしや国づくりに貢献していく。

 

富士フイルム 100億円投資し米国で半導体材料事業を拡大

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2018年12月18日

 富士フイルムはこのほど、半導体材料事業をさらに拡大するため、米国の半導体材料の開発・生産・販売拠点であるフジフイルム・エレクトロニクス・マテリアルズUSAFEUS)で、最先端半導体材料の開発・生産・品質保証などの設備を増強すると発表した。設備投資の総額は、今から3年間で100億円となる。

 AIIoTや次世代通信規格「5G」の普及、自動運転技術の進化などにより、半導体のさらなる需要拡大と高性能化が見込まれる中、半導体の微細化が進んでいる。これに伴い、より純度の高い高性能・高品質な半導体材料を安定的に供給することが求められるようになっている。

 富士フィルムは日本・米国・台湾・韓国・ベルギーなどに半導体材料の研究・開発・生産・販売拠点を置き、フォトレジストや現像液、CMPスラリー、高純度溶剤、イメージセンサー用材料など先端半導体材料をグローバルに提供している。

 各拠点では、半導体の需要拡大や高性能化を見据えた設備増強を進め、現地生産体制や品質保証体制を拡充するなど、顧客サポート力を高めて顧客満足度のさらなる向上を図っている。

 今回の投資では、FEUSのアリゾナ州とロードアイランド州の2工場で、最先端半導体材料の開発・生産・品質保証などの設備を増強する。

 アリゾナ州の工場では、CMPスラリーや高純度溶剤の開発強化のために新棟を建設。新棟内にクリーンルームを設置するとともに、最新鋭の検査装置なども導入し、開発のスピードアップや品質保証体制の拡充を進めていく。

 また、CMPスラリーの増産に向けた設備投資も行い、高まる需要増に対応する。さらに、ロードアイランド州の工場では、最先端のNTI用現像液の生産設備を増強し、さらなる高純度化ニーズに応える。

 富士フィルムは現在、高い成長が期待できる半導体材料分野に積極的に経営資源を投入し、事業拡大に向けて取り組んでいる。今後も、最先端の半導体材料を開発し、ワールドワイドに提供していくことで、半導体産業のさらなる発展に貢献していく考え。

 

 

ダウ 世界規模の海洋プラスチック防止活動へ投資

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2018年12月18日

 ダウはこのほど、プラスチックごみの環境への混入防止・是正を図るため、新たなグローバル・イニシアチブとソリューションへ、さらに投資し発展させていくことを発表した。このイニシアチブは、インドネシア・バリ島で開かれた「アワ・オーシャン(Our Ocean)会議」に併せて発表されたもの。

 同社はペプシコやプロクター&ギャンブルなど、他の主要な世界的企業とともに、海洋プラごみを防止する企業とインフラを育成・資金支援するために、創設投資家として投資管理会社「サーキュレート・キャピタル」の活動に取り組む。

 また同会議でダウは、東南アジア諸国での廃棄物回収とリサイクルを支援するために、今後2年間でさらに100万ドルを「オーシャン・コンサーバンシー」へ寄付することも発表した。この資金は、実現性を伴うソリューションを開発・拡充・展開するために、現地のNGO(非政府組織)の能力拡大プロジェクトや、都市部のリーダーとのパートナーシップ構築に向けたプロジェクトに活用される。

 サーキュレート・キャピタルの活動は、廃棄物管理とリサイクル業界に対する投資の有効性を立証することを目的としている。機関投資を促すことで、南アジアや東南アジア全体へ、同業界での統合型の企業とインフラが広がる可能性を高めていく。同地域は、廃棄物問題を管理するために不可欠なインフラが欠如しており、地域の規模以上に海洋プラスチック汚染を発生させていると考えられている。

 サーキュレート・キャピタルの投資モデルでは、リスクを軽減すると同時に、資源回収業界への投資が最終的に魅力的な投資リターンを実現できることを立証するために、譲許的資金や、慈善事業と相場の投資資本を融合させた財務構造を通して、機関投資家の資本を調達することを目指している。サーキュレート・キャピタルは、世界を代表する様々な消費者向け包装品会社と化学会社から、総額1億ドルを調達することを見込む。

 また、「オーシャン・コンサーバンシー」は、今日最大の世界的課題から海洋を保護するために取り組む組織。各地のパートナーとともに、健全な海洋やその環境に依存する野生動物とコミュニティーのために、科学に裏付けられたソリューションを生み出している。

 

 

積水化学 新会社設立しタウンマネジメント事業へ本格参入

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2018年12月18日

 積水化学工業の住宅カンパニーは17日、まちづくり事業推進の一環として、タウンマネジメントを専業とする新会社を来年1月4日に設立すると発表した。

 セキスイハイムグループが事業理念として掲げる「地球環境にやさしく60年以上安心して快適に住み続けることのできる住まいの提供」を、これからのまちづくりにも展開するもので、「まちの魅力を維持・向上させるタウンマネジメント」を目指す。

 新会社の名称は、セキスイタウンマネジメント。セキスイハイムグループが展開する分譲地において、「TOWNTO」(タウント)というブランド名でタウンマネジメント事業を展開する。なお、タウントとは「タウンと」を意味し、街にいつも、いつまでも寄り添いながらサポートするという企業姿勢を表現している。

 第1弾として来年2月に分譲開始予定の朝霞市根岸台の分譲地でタウンマネジメントを実施。各住戸、分譲地内に設置されたスマートセンサーやスマート街灯などのIoTデバイス/センシングデバイスを用いてまちの防犯・防災情報の一括管理や回覧板の電子化に加え、設置されたデバイスで収集した情報を活用し、①分譲管理(セキュリティ機能を含む)②コミュニティ支援③ライフサポートの3つの項目についてスマートタウンマネジメントを行う。その後は順次全国に展開し、2021年度までに1000戸の管理を目指す。

 

伊藤忠商事 グループ会社のパイナップル残渣を発電事業に活用

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2018年12月17日

 伊藤忠商事のグループ会社であるDole Philippines(本社:フィリピン、以下「Dolefil」)はこのほど、フィリピンで電力・水道・病院・高速道路などを運営

ドールのパイン農園
ドールのパイン農園

する大手企業グループMetro Pacificグループ傘下で、2017年に設立し食品残渣を原料とした、バイオガス製造事業とバイオガス発電事業を行うSurallah Biogas Venture Corp.(本社:フィリピン、以下「SBVC」)と、今後16年間の長期エネルギー売買契約を締結したと発表した。

 これは、Dole商品の製造過程で生じるパイナップル残渣をバイオガスの原料として、DolefilからSBVCに供給し、製造されたバイオガスを電力としてSBVCからDolefilが買い取るもの。この取り組みを通じて、再生可能エネルギーの活用を通じた環境負荷の低減と、Dolefilの電力コスト削減を図ってく。

 Metro Pacificグループ傘下のSBVC社がバイオガス発電設備を建設し、2020年の操業開始以降、ガスと電力を固定価格でDolefilに16年間に渡って供給するスキームとなる。フィリピン・ミンダナオ島では、電気料金が高騰し経営課題の一つとなっていたが、実現すればこれらの解決にも寄与することが期待される。

 また、伊藤忠商事は中期経営計画「Brand‐new Deal 2020 いざ、次世代商人へ」の中で、「エネルギーの最適な利用と供給」「テクノロジーを活用した経営の生産性向上」を掲げており、今回の取り組みはこれらに合致するものとしている。同社はサステナビリティ推進の観点からも、非常に有意義なものであると考えており、こうした事業活動を通じて、循環型社会の構築に積極的に取り組んでいく。

住友商事 「ESGコミュニケーションブック2018」を公開

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2018年12月17日

 住友商事はこのほど、社会・環境面の諸問題への取り組みや持続的成長についての考え方をまとめた「ESG(Environment、Social、Governance)コミュニケーションブック2018」を公開した。

 昨今、持続可能な社会の実現への関心や高まりを受け、企業の社会課題への取り組みやガバナンスなどの経営の仕組みから、長期的な企業価値向上の見通しを評価する、ESG投資の動きが広がっており、企業はそうした非財務情報の積極的な開示を求められている。同社は、ステークホルダーに向けた対話のツールとして、統合報告書やホームページを通じ非財務情報を開示している。

 今回、新たに「ESGコミュニケーションブック2018」を作成し、より充実した非財務情報を一元的に開示することで、様々なステークホルダーとの有効なコミュニケーションを図っていく。今後、同社グループは事業を通じて社会課題の解決に貢献し、社会とともに持続的に成長することを目指す。

東京電力フュエル&パワー 全軸高効率化完了し燃料費削減と収益力向上へ

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2018年12月17日

 東京電力フュエル&パワーはこのほど、発電効率の向上と増出力を目的に、2015年7月から横浜火力発電所7号系列(燃料:LNG、定格出力:35万kW×4軸)と、8号系列(燃料:LNG、定格出力:35万kW×4軸)の改良型コンバインドサイクル発電設備の全8軸について、ガスタービンなどの取り替えを実施していたが、今回、8号系列第2軸の取替工事が完了したと発表した。

 ガスタービンなどの取り替えにより、発電効率は54.1%から55.8%へ向上し、定格出力も35万kWから37.7万kWへ増加した。今回の8号系列第2軸の取替工事をもって、7・8号系列全軸の高効率化が完了した。これにより、全8軸で燃料費を年間約80億円、CO2排出量を年間約24万t削減できる見込みだ。

 また、蒸気タービンの据付工法見直しなどにより、工事期間短縮に努めた結果、2015年7月の初軸更新時の計画から、25日前倒しで取り替えを実現した。同社は引き続き、燃料費の戦略的削減と収益力の向上により、低廉な電力を安定的に供給し、福島の復興に向けた原資の創出に全力を尽くしていく方針だ。

 

三菱日立パワーシステムズ 米国でピーク電源用のガスタービンを受注

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2018年12月17日

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)はこのほど、空気冷却方式のG形ガスタービンである出力27万5000kWのM501GAC(G‐series Air‐Cooled)1基を、ピーク電源用として米国中西部の電力会社向けに受注したと発表した。

 また、同社のデジタルソリューションサービスである「MHPS‐TOMONI」も導入することで、より柔軟なピーク電源ソリューションを提供することができるようになる。

 今回、同社が受注したガスタービンは、同社のG形シリーズで培った信頼性の高い実証済みのガスタービン技術を深化させ、出力が不安定な再生可能エネルギーとの共存に向けて起動時間の短縮などを実現させたもの。

 米国の西部や中西部では、風力や太陽光など再生可能エネルギーが爆発的に成長しており、これらの不安定な電力を補完するためのピーク電源の確保が課題となっている。その不安定さを補完するために、10分で急速起動、5万㎾/分の負荷変化率を実現し、NOx(窒素酸化物)排出量を濃度9ppm以下に抑制する。

 同社米国法人の、ポール・ブローニング社長兼CEOは「再生可能エネルギーは単独では不安定で、供給網に必要な持続性や信頼性に足る電力を供給できない。当社の大型ガスタービンは、500万時間以上の運転実績を有しており、こうした持続性や信頼性の高いガスタービンに柔軟性を組み合わせることで、顧客ニーズに応じた多様なエネルギーを供給することができる」と述べている。

 北米を中心に今後、ピーク電源用のガスタービンについても、より大出力の大型ガスタービンの採用が見込まれている。同社は、今回の501GAC形ガスタービンの受注を弾みとして、北米を含めた世界各地で再生可能エネルギー由来の発電と、大型ガスタービンを使った発電の組み合わせによる高効率発電の市場を創造し、その普及に力を注ぎ、電力の安定供給と地球環境負荷の低減に貢献していく。