三菱ケミカルホールディングス 統合報告書がWICIの優良企業賞を受賞

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2021年1月25日

 三菱ケミカルホールディングスの統合報告書「KAITEKI レポート2020」がこのほど、WICIジャパン統合リポート・アウォード2020の「優良企業賞(シルバー・アウォード)」を受賞した。同社が同賞を受賞するのは初となる。

統合報告書
統合報告書

 WICIジャパンは、統合報告の普及活動を日本で推進する方策として、WICIジャパン「統合報告優良企業賞」表彰制度を2013年に創設し、昨年10月には、表彰制度の名称を「WICIジャパン統合リポート・アウォード」に名称を変更した。創設以来、毎年上場日本企業が発行した統合報告書を対象に評価を行っており、今回で8回目の表彰となる。

 今回、三菱ケミHDが発行した「KAITEKI レポート2020」が、「統合報告書としての完成度が高い、または、財務・非財務の情報が十分に記載されており、統合報告としての重要な内容要素が織り込まれ、他の企業の統合報告の範となりうる企業」として高く評価された。

 同レポートでは、2050年の未来像からバックキャストし、2030年のあるべき企業像と成長の道筋を明確にした中期経営基本戦略「KAITEKI Vison 30」や、中期経営計画「APTSIS20」の下で取り組んでいた事業ポートフォリオ経営を中心とした事業活動の進捗と今後の成長戦略などを報告。さらに、トップメッセージ、コーポレートガバナンス、環境・社会への取り組みなど、ESGファクターの情報発信を一層強化した。

 同社は今後も、株主・投資家をはじめとするステークホルダーに取り組みをより理解してもらうために、同レポートのさらなる改善・充実に努めていく。

日本化学会 吉野彰研究助成の対象者を伊福健太郎氏に決定

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2021年1月19日

 日本化学会はこのほど、2020年度の吉野彰研究助成対象者を伊福健太郎氏に決定したと発表した。伊福氏は京都大学 大学院生命科学研究科 総合生命科学専攻 全能性統御機構学分野の准教授。研究テーマは「実用藻類ツノケイソウのゲノム情報とゲノム編集を用いた光合成の効率化」で、助成金として200万円が贈られる。

 吉野彰研究助成とは、リチウムイオン電池開発で革新的な功績により、2013年度にロシアの「The Global Energy Prize」を受賞した吉野彰氏(旭化成名誉フェロー、日本化学会名誉会員)が、その報奨金をエネルギー、環境、資源分野の研究活動の活性化のために有効に使いたいとの思いから日本化学会に寄附し、その基金を基に創設された。

 

プラ循環協 2019年版フロー図、有効利用85.3%

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2021年1月18日

サーマルリサイクルが60%、発電焼却率が増加

 プラスチック循環利用協会は、「2019年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」のフロー図を公表した。

2019年マテリアルフロー図
2019年マテリアルフロー図

 廃プラの有効利用率は、マテリアルリサイクル(MR)が減少した分を、ケミカルリサイクル(CR)とサーマルリサイクル(TR)の増加でカバーし、前年比1.7ポイント増の85.3%に改善している。なお、今年も精度向上のため各種係数を見直しており、2015年まで過去4年間の値も再計算し経年比較を行った。

 2019年の「樹脂生産量」は、前年比17万t減少の1050万tとなった。「国内樹脂製品消費量」は同8万t増の939万tとなったが、中国が廃プラの輸入を規制したことで、国内の再生樹脂投入量が増加したことが背景にある。「廃プラ総排出量」は、同11万t減の850万t。内訳では、包装・容器用途の増加により「一般系廃棄物」が同7万t増の412万tとなった反面、家電・自動車由来の廃プラ量の減少により「産業系廃棄物」は18万t減の438万tだった。

 処理処分方法別では、MRは海外向けのPETボトル再資源化量が減少し、同2万t減の186万t。またMRの利用先を見ると、輸出79万t、国内利用(循環)100万tだった。2017年までは輸出が国内利用を大きく上回っていたが、中国がプラくずの輸入規制を強化した2018年に輸出と国内利用が均衡し、2019年は逆転した。CRは同1万t増の27万t。産廃系でコークス炉化学原料化が増加した。TRは同6万t増の513万t。一般系で発電償却費量が増加したことが寄与している。

 これらの結果、「有効利用廃プラ」量は同5万t増の726万t、廃プラの有効利用率は前年比べ1.7ポイント増の85.3%(MR21.8%、CR3.1%、TR60.4%)となり、「未利用廃プラ」(単純焼却、埋め立て処分)量は同16万t減の125万tとなった。

 なお、修正した処理処分比率の経年変化(2015~2019年)を見ると、2019年の有効利用は、2015年比で5.6ポイント増加した。MR利用量、TR利用量(固形燃料、セメント原燃料、発電焼却量)が増加したことが、有効利用率の向上につながる結果となった。

 一方、廃プラの有効利用による2019年のエネルギー削減効果(削減貢献量)は、前年並みの185PJ(ペタジュール)となった。これは家庭消費総エネルギー量では304万世帯分に相当する。内訳としては、一般系廃棄物が80PJ(全体の43%)、産業系廃棄物が105PJ(同57%)だった。

 また、CO2削減効果は前年比10万t増の1559万tとなった。これは家庭からのCO2排出量では362万世帯分に相当する。内訳は一般系廃棄物が576万万t(全体の37%)、産業系廃棄物が983万t(同63%)だった。

 

《化学企業トップ年頭所感》塩ビ工業・環境協会 斉藤恭彦会長

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2021年1月15日

 2020年の塩ビ業界は、内需はやや頭打ちとなる一方、中国・インドなどの旺盛な世界需要にけん引されて、生産全体としては引き続き堅調に進展した。暦年の生産量は約160万tと、塩ビ樹脂各社ともおおむねフル稼働を維持し、本年もこの状況を維持できると予想している。また、ウィズコロナ時代の新たな生活様式の一環として、塩ビ製の板やフィルムが飛沫感染防止用の間仕切りに利用され、さらにフェイスガードや使い捨て手袋にも塩ビ製品が活用されるなど、新たな用途も含めて需要増につながりつつあることは喜ばしい。

 こうした背景の下、当協会では、広報活動として、2019年度に実施した「PVC AWARD 2019」の受賞作品や前述のウィズコロナ製品、さらに豪雨被害の軽減に役立つ塩ビ製品などを、広報誌や協会ウェブサイトなどでPRした。

 小中学生に将来のキャリアを考えるためのヒントを与える教材「おしごと年鑑」では、各種塩ビ製品やリサイクル性能を紹介し、若年層への広報にも注力した。エコプロなどの各種展示会のウェブ開催にも対応し、塩ビ製品やその特徴などを紹介する動画コンテンツを積極的に制作し出展したほか、協会ウェブサイトのリニューアルを行った。今後もコンテンツの充実を図るとともに、塩ビ製品の優れた特徴などを積極的にアピールしていく。

 建材関連では、樹脂窓の普及や窓周辺での新たな塩ビ製品の開発に注力し、樹脂製建具の促進耐候性試験のJIS化や樹脂窓の防火認定合理化に向けた活動により、ビルへの樹脂窓普及を促進した。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、その優れた省エネルギー性能の訴求を通じ樹脂窓の普及をさらに推進していく。

 一方で、昨今益々その重要性が高まるリサイクルに関しては、引き続き「樹脂窓リサイクル検討委員会」を中心に活動を進めている。2020年度は、早くから樹脂窓の普及が進んできた北海道の行政関係者やリサイクル業者との情報交換や海外の実態調査を、ウェブ会議も活用しつつ行い中長期のロードマップ策定作業を進めている。また、プラスチック混合廃棄物からの塩ビ樹脂の分別や塩素の分離に関する基礎的な研究も支援できるよう、リサイクル支援制度の対象を拡大した。

 本年も、塩ビ樹脂が様々な場面で優れた性能を発揮し、健康で快適な暮らしの実現や環境問題の解決など、社会に大きく貢献し得る素材であることを広く知っていただき、より一層の普及を促進する活動を積極的に進めていく。

《化学企業トップ年頭所感》JX石油開発 細井裕嗣社長

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2021年1月15日

 昨年は地球温暖化への対応が世界的に喫緊の課題となり、脱炭素化の動きが加速した年でもあった。事業環境の変化に対応するため、長期ビジョンや中期経営計画では環境対応事業の推進を盛り込んでいたが、今年からは、基盤事業としての従来型の石油開発事業と、成長事業としての環境対応型事業を2つの軸とした「二軸」の事業形態への移行を本格化する。

 第1の軸は石油開発事業であり、2050年を見据えても、グローバルには石油・天然ガスは人々の生活を支える重要なエネルギーであることから、これまでどおり重大な使命感をもって石油開発事業に取り組んでいく。

 第2の軸となる環境対応型事業については、米国で取り組んできたCCUSプロジェクトのノウハウを生かしつつ、早期の事業化を目指して事業機会の発掘に着手する。石油開発事業と新たな環境対応型事業の「二軸」を、互いに高め合いながら推進していくことが、当社が持続的に成長を遂げるために不可欠だと考えている。

 今年も業務遂行の大前提として、健康と安全の確保、コンプライアンスの徹底に努めなくてはならないのは言うまでもないが、引き続き「挑戦」と「備え」、なにより変わらぬ熱意をもって、目まぐるしく変化を続ける事業環境に果敢に挑んでほしい。そして、一人ひとりが当事者意識をもち、生産性を高め、全員で将来に向かって進んでいきたい。

日化協 次世代人材育成に向けた大学院への支援を決定

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2021年1月15日

 日本化学工業協会はこのほど、「化学人材育成プログラム」の第 11回支援対象選定審査を実施し、2021年度から支援を行う6専攻を決定したと発表した。なお、支援期間は6年となっている。

 国際競争が激化する中、わが国全体として基礎研究力の維持・向上、企業での高度理系人材の必要性、そして博士学位取得の重要性がさらに増している。日化協は、大学院の化学系博士後期課程で、深い専門性と幅広い基礎的学力に加え、課題設定・解決ができる研究マネジメント力なども視野に入れた教育が行われるよう、大学院専攻の人材育成を支援することを目的に、2010年に同プログラムを創設。

 現在、この運営を行っている化学人材育成プログラム協議会には、日化協の会員企業33社が参加し、特に化学系の大学院博士後期課程の中で先進的な取り組みを行う優秀な専攻に対して、企業との交流、産業教育や就職活動の支援、奨学金の給付などを行っている。

 今回は、北海道大学大学院総合化学院総合化学専攻、東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻、横浜国立大学理工学府化学・生命系理工学専攻、京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻、大阪市立大学大学院理学研究科物質分子系専攻、奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科物質創成科学領域、の6つが選定された。

 日化協は今後も、化学業界と大学とのさらなるコミュニケーションの強化に努め、産学連携の一層の深化により、化学産業の将来を担う次世代人材の育成を推進していく。

《化学企業トップ年頭所感》ランクセス 張谷廷河社長

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2021年1月14日

 昨年は新型コロナの影響で、世界は未曾有の共通課題に取り組んだ。仕事や生活様式は一変し、産業界ではDXが加速した。新内閣の「脱炭素社会の実現」やガソリン車販売禁止の方針など、EV普及の議論が進んだ。

 当社の日本事業も需要低迷によるマイナス影響を受けたが、「コンシューマー・プロテクション」部門は成長した。安全確保と業務効率化で働き方改革が進み、デジタル化による在宅勤務体制で事業継続できた。尽力した従業員、パートナー企業の皆さまに感謝申し上げる。

 グローバルでは製品ポートフォリオを見直し、水処理分野の逆浸透膜事業と皮革用化学品事業を売却した。「コンシューマー・プロテクション」など成長分野へ注力し、事業を推進した。アジア太平洋地域では、上海の用途開発センターで地域に即した製品・サービス開発を進める。SDGsではグローバルの「クライメイト・ニュートラル(気候中立)達成」目標に向けたプロジェクトを進め、水ストレスの高い4拠点での水資源管理を強化した。

 今年は、昨年導入したニューノーマルを基盤に変革が続く。強固な財務基盤とDXによる業務基盤を土台に注力事業へ投資し、成長と拡大に向けた施策を検討する。日本も3事業領域へ注力し、持続可能な発展への取り組みとデジタル化を積極的に進める。

 1つ目の「コンシューマー・プロテクション」部門は人と環境を保護する水・液体処理製品、農薬、医薬品、消毒剤・衛生剤、飲料用殺菌料・保存剤などからなり、成長をけん引する。次が「環境にやさしい新モビリティ」への取り組みで、低燃費、低CO2排出、安全性、設計自由度など、軽量化やEV向けの熱可塑性コンポジットシートや難燃・耐久・加工性の高性能プラスチックなどの高付加価値製品だ。最後の「添加剤と潤滑油」事業は建築、自動車、機械、電子・電気機器など広範な製造業を対象とし、樹脂の難燃剤やバッテリー用の新材料などの開発も進める。引き続きSDGsに向けて気候と環境の保護、生活向上に取り組み、ダイバーシティの推進と従業員の働く環境と制度の充実を進める。

 今年はこの体制を基盤に、従業員、パートナー企業の皆さまと共に、日本での事業の飛躍を目指して事業強化に取り組んでいく。

《化学企業トップ年頭所感》DIC 猪野薫社長

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2021年1月14日

 昨年は新型コロナウイルス一色で、あっという間に過ぎた1年だった。各国のDICグループ社員の努力で、グループ内の罹患者を最小限に抑えて事業運営できたことに、感謝を申し上げる。

 新型コロナウイルスの影響にかかわらず「マクロ環境の変化に強い企業体質」を構築する決意を込め、中期経営計画「DIC111」では「Value Transformation」と「New Pillar Creation」という基本戦略を掲げた。昨年までの中計2年間を終えた状況を鑑みると、この戦略に基づく諸施策の遂行と実績化を急がねばならないことは自明で、具現化に向けて最大限注力すべきであるとの思いを共有したい。

 昨年の米国大統領選以降、世界全体が「多国間主義と自由貿易への回帰」に再挑戦することが明らかであり、新たな民主主義とまで言われる「ESG」も人類が後戻りできない不退転の決意表明である、と認識する必要がある。

 特に世界が歩調を合わせる「環境社会」と「デジタル化経済」の到来は待ったなしで、当社グループが活躍できる事業領域は、今後ますます広がると思われる。これらのビジネス環境の変化を新たなチャンスと捉え、今一度、当社の社会的提供価値の向上と経済的価値向上の両立に真摯に向き合い、グローバルな事業展開につなげていきたい。

 ウィズコロナの中で、経済成長とコロナウイルス感染拡大防止を両立させる各国の基本戦略に沿って、決してネガティブにならず、2021年に対してポジティブに臨んでいきたい。全世界の従業員の皆さんにも前向きな一歩を歩むよう切にお願いする。

 

《化学企業トップ年頭所感》日本プラスチック工業連盟 岩田圭一会長

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2021年1月13日

 昨年は新型コロナウイルスの大流行により生活様式や人々の往来など、すべてが劇的に変化し、世界経済はリーマンショックをも超える危機に直面した。

 こうした中、ビジネスの世界ではこの困難をチャンスに変えようとする動きも多く見られ、デジタル技術が一気に進展するとともに、「ニューノーマル」に見合った製品やサービスの提案のほか、新しい働き方も定着し始めた。また、様々な場面で、感染防止用にプラスチック製品が多用され、プラスチックのもつ利便性や有用性が改めて社会で認知されたものと感じている。

 しかしながら、昨年、4年ぶりに当連盟が実施したイメージ調査では、海洋プラスチックや地球温暖化などの問題が深刻化していることを背景に、プラスチックのイメージが悪化していることが示された。この事実をしっかりと受け止め、プラスチックの重要な役割、社会への貢献、業界としての取り組みや考えが適切に消費者に伝わるよう、引き続き努力していく考えだ。

 当連盟では現在、独自に策定したプラスチック資源循環戦略に基づき、従来の3Rを深化させる活動だけでなく、リサイクルプラスチックの利用促進のための新たな再生ルートづくりや、関係省庁に対する意見具申などを行っている。資源循環確立のためには、幅広い連携が欠かせないことから、原料メーカーや成型メーカー、廃棄物処理会社、再生メーカーの皆様と協力しながら、複数のワーキンググループで議論を重ねており、2018年に策定した「海洋プラスチック問題の解決に向けた宣言活動」と併せ、本年も重点課題と位置づけて取り組んでいく。

 また、当連盟の業務の柱の1つであるプラスチックの国際標準化については、昨年は積極的に日本からの規格開発推進に努めた。本年は、従来からの事業受託と併せ、リサイクルに関する規格開発を日本主導で推進していくことを目指す考えだ。

 このような背景の下、当連盟では2021年度から始まる新たな4カ年計画を取りまとめているところだ。昨年は、菅内閣の発足やアメリカ大統領選挙でのバイデン候補の勝利など政治面でも大きな変化があったが、持続可能社会を追求する世の中の大きな流れは不変だろう。当連盟としては、プラスチック最適利用社会の実現に向けて、各省庁、関係する団体などと密接に連携しながら、取り組んでいく所存だ。本年も引き続きご支援とご協力をお願い申し上げる次第だ。

《化学企業トップ年頭所感》デンカ 山本学社長

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2021年1月13日

 新型コロナウイルスに感染し今も闘病中の方々の1日も早い快復を祈念するとともに、昼夜問わず治療に従事される医療関係者の方々に感謝申し上げる。

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大に世界中が翻弄され、多くの産業が急激な需要減退に直面した。この未曽有の難局を乗り越えて事業活動を継続するために、デンカグループはポストコロナの社会構造変化(ニューノーマル)を見据え、「変革と連携」をキーワードとして「Denka Value-Up」を推進し、基盤を強化する。また、世界が向き合う社会課題に貢献することで、「真に社会に必要とされる企業」になることを中長期の最大の経営課題とし、取り組みを始めた。

 昨年は、新型コロナウイルス感染拡大防止に大きく貢献した。抗原迅速診断キットは、関係者の支援の下、きわめて短期間で開発・製品化し、抗ウイルス薬「アビガン錠」の原料「マロン酸ジエチル」も、国内唯一の製造会社としてグループの総力を結集し、政府の要請からわずか6週間で設備を再稼働し、供給を全うした。

 さらに、5Gや自動車の電動化に不可欠な製品群の拡充や能力増強など、ポストコロナでの社会の高度化につながる多くの成果をあげた。地球温暖化に対する社会的責務を果たすために、水力発電の増強や高度の省エネ技術を進化させて2050年までに温室効果ガス排出をネットゼロとする「カーボンニュートラル」を新たな目標に据えた。

 今年も「真に社会に必要とされる企業」を目指して「Denka Value-Up」をグループ全体で推進する。社会構造と経済構造の大変化の下での目標実現には、DX導入による全社的な生産性の革新やイノベーションの加速などの取り組みが求められる。また、社員一人ひとりが潜在能力を最大限発揮しライフワークバランスも実現できる「新しい働き方」と、心身ともに健康な状態で仕事に専念できる「健康経営」も大きな目標とした。より良い会社を目指して、デンカグループが一丸となってまい進していく。