東洋紡の3月期 フィルムやPCR検査試薬伸長し増益に

, , ,

2021年5月11日

 東洋紡が10日に発表した2021年3月期の連結業績によると、売上高は前年比1%減の3374億円、営業利益17%増の267億円、経常利益15%増の207億円、純利益70%減の42億円となった。

 同日に電話会議による決算説明会を開催し、竹内郁夫社長は増益要因について、「コロナ禍により自動車や衣料繊維関係は大きく影響を受けたが、フィルムやPCR検査関連が堅調に推移した」と説明。ただし純利益は、「アクリル繊維の減損(78億円)、犬山工場の火災関連費(19億円)を計上したことから、前年比大幅減にとどまった」とした。

 セグメント別に見ると、

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

住友化学 為替リスクヘッジの業務効率化、デジタル技術活用

, ,

2021年5月11日

 住友化学は10日、為替リスクヘッジに関わる業務の効率化を目的に、為替先物予約の電子取引プラットフォーム「リフィニティブ FXall」、および金融機関ごとに行われていた資金決済を一行にまとめる「CLS決済」を導入したと発表した。

 リフィニティブ社が提供する「FXall」は、為替先物予約の締結において、複数金融機関が提示する条件の比較から、予約締結および書面確認までの一連の作業を全てオンライン上で実行できる電子取引プラットフォーム。同システムの導入により、予約条件の改善や業務効率の向上、ペーパーレスを実現する。

 一方、CLS銀行が提供するCLS決済は、主に銀行間の為替取引における決済リスク削減や資金効率改善を目的に利用されている決済方法。今回、為替先物予約の資金決済において、三井住友銀行の「CLSサードパーティサービス」を通じてCLS決済を利用。資金決済の窓口を一行にまとめることで、決済件数の削減をはじめとする業務プロセスの簡略化を図る。

 住友化学は、これらのシステム導入に伴い、これまで事業部ごとに行っていた為替リスク管理業務を財務部に集約。為替リスクヘッジ比率の向上を図るとともに、業務の抜本的な効率化を進める。

為替先物予約における資金決済の流れ
為替先物予約における資金決済の流れ

 

昭和電工 業績予想を上方修正、上期の業績が上振れ

, ,

2021年5月11日

 昭和電工は10日、上期(1-6月期)および通期連結業績予想を修正すると発表した。

 上期において、その他セグメントは昭光通商が連結対象外となったことで減収減益となるものの、それ以外の全セグメントが増収増益となることが要因。特に昭和電工マテリアルズセグメントは、想定以上に半導体関連や自動車の事業環境が改善したことで、電子材料や配線板材料、およびモビリティ部材が想定を上回って推移。また、無機セグメントでは黒鉛電極の需給改善により販売量が増加し、石油化学セグメントも製品市況が改善している。

 これらを反映し通期業績見通しは、売上高1兆3450億円(前回発表比650億円増)、営業利益680億円(同230億円増)、経常利益640億円(同290億円増)、純利益110億円(同250億円増)を見込んだ。

 一方、特別損失を計上すると併せて発表した。アルミ機能部材事業の生産拠点(福島県喜多方市)において、事業所内の地下水から基準値を超えたふっ素などが検出されたため環境対策費として約90億円、また、昭和電工マテリアルズセグメントにおいて特別早期退職加算金約27億円を、それぞれ第1四半期(1―3月期)に計上する。

JNC 人事(6月1日)

2021年5月11日

[JNC・人事](6月1日)▽監査役付主査大森光治▽監理室長高木文雄▽水俣製造所長谷口博重▽ジェイカムアグリ顧問吉田浩一。

三菱ガス化学 人事(6月1日)

2021年5月11日

[三菱ガス化学・人事](6月1日)▽原料物流部長兼同部物流グループマネージャー田頭伸一▽出向日本ファインケム岡芳昭▽出向三菱瓦斯化学商貿(上海)有限公司兼総務人事部上海事務所長、出向三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司青木超雅。

 

日鉄ケミカル&マテリアルの3月期 下期に事業環境が改善し黒字に

,

2021年5月10日

 日鉄ケミカル&マテリアルは7日、2021年3月期の連結業績(IFRS)を発表した。売上高は前年比17%減の1787億円、事業利益59%減の76億円となった。新型コロナウイルスの感染拡大による影響で世界的に景気が低迷する中、上期は厳しい収益状況となったが、下期以降は事業環境が改善したことに加えコスト削減などの収益改善努力もあり、通期では黒字を確保した。

 セグメント別で見ると、コールケミカル事業は売上高47%減の260億円。主力の黒鉛電極向けニードルコークスの需要が低迷し、厳しい販売状況が継続した。カーボンブラックは、上期はコロナ禍の影響もあり、タイヤ向け需要が低迷したが、年度後半からの自動車産業の回復を受けて販売が回復した。

 化学品事業は売上高18%減の760億円。2020年初めから低迷していたスチレンモノマーやビスフェノールAの市況が下期に入って回復し、収益が改善した。

 機能材料事業は売上高7%増の600億円。液晶ディスプレイ用レジスト材料「エスファイン」、ハードディスクドライブ用サスペンション向けやメタル担体向けの金属箔、自動車や電子機器向け絶縁・放熱材料の球状シリカ・アルミナ、半導体用ボンディングワイヤが、それぞれ年度を通じて堅調な販売を継続した。それに加え、コロナ禍の影響などから年度当初低迷したフレキシブル回路基板材料「エスパネックス」が回復に転じ、販売を伸ばした。

 複合材事業は売上高6%減の170億円。炭素繊維による土木・建築分野向け補強材料は過去最高の年間売上を記録し、エポキシ樹脂も車載機器および半導体パッケージ基板向けに販売を伸ばした。