アジア石化市況 エチレン一段安の880ドルに

2019年6月25日

 アジア地域の石化市況では、エチレンの5月第5週は880~930ドル/tでの取引となった。4月以降、900ドル/t台で推移してきたが、誘導品需要の減少に加え、原油価格に連動しナフサ価格が下落したことにより、1月第2週以来の900ドル/t割れとなっている。

 ナフサとのスプレッドは

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旭化成 吉野名誉フェローがLIBで「欧州発明家賞」受賞

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2019年6月24日

 旭化成・名誉フェローの吉野彰氏が、リチウムイオン二次電池(LIB)の開発者として、欧州特許庁(EPO)が主催する「2019年欧州発明家賞」の非ヨーロッパ諸国部門を受賞した。授賞式は20日(現地時間)にウィーンで行われた。

吉野彰名誉フェロー(授賞式にて)
吉野彰名誉フェロー(授賞式にて)

 吉野氏は、「このたび欧州発明家賞を受賞してたいへん光栄です。EPO長官の『LIBの開発が世界を変えた』というコメントがとてもうれしかった」と受賞の喜びを語った。

 欧州発明家賞は、技術的・社会的・経済的に優れた発明に対して欧州特許庁が毎年付与しているもので、2006年に設立された。非ヨーロッパ諸国部門を含む産業部門・研究部門・中小企業部門・功労賞の5つの部門賞と、一般投票の結果で決まる「ポピュラープライズ」がある。

 日本人の受賞は3件目。過去には、2014年の原昌宏氏と開発チームによるQRコード(ポピュラープライズ)の開発、2015年の飯島澄男氏と開発メンバーによるカーボンナノチューブ(非ヨーロッパ諸国部門)の発見・開発での受賞がある。

 受賞対象となったLIBは、1983年に開発されて以降、繰り返し充電できる安全な電池として、90年代初めから始まったデジタル化やIT革命、モバイル社会を支えてきた。

 近年では、電気自動車への搭載など、地球温暖化対策の中で自然エネルギーの供給安定性を解決する手段として活用が注目されており、今後もさらに社会での重要性が増していくことが見込まれている。

 「(今回の受賞で)旭化成の名がEU内で大きくPRできたこともうれしい限りです。一連のセレモニーを通じて、欧州の人たちの環境問題に対する意識の高さを改めて感じました」(吉野氏)。

 旭化成は今後も、「健康で快適な生活」と「環境との共生」の実現を通して、社会に新たな価値を提供し、世界の人びとの〝いのち〟と〝くらし〟に貢献していく。

 

米国ポリエチレン輸出 1Qは対前年比50%増

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2019年6月24日

 貿易統計によると、米国の1Q(1-3月期)のポリエチレン(PE)輸出は、前年同期比50.0%増の205万1000tと大幅な伸びとなった。米国においてシェール由来の大型エタンクラッカーやPE設備が相次ぎ立ち上がり、世界各地に向けて輸出が加速している。

 アジアではベトナム(同12.8倍)やマレーシア(同12.5倍)、韓国(2.7倍)、またインド(同2.1倍)向けに増加が目立っており、今年もその動きが継続しそうだ。

 1Qの主な輸出先は、1位がメキシコ(29万1000t)、2位がベルギー(21万1000t)、3位がカナダ(19万4000t)、4位が中国(13万5000t)、5位はブラジル(13万1000t)となった。中国向けは、貿易摩擦の影響もあり、同37.0%減となっているが、昨年11月を底に数量は反転しており、今後の動向が注目される。

 一方、1QのPE輸出を品目別にみると、HDPEが

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日本スチレン工業会 ポリスチレンの5月の国内出荷は2ヵ月ぶりに減少

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2019年6月21日

 日本スチレン工業会がこのほど発表した需給実績によると、5月のポリスチレン(PS)の国内出荷は、前年同月比1%減の5万3800tで、2カ月ぶりにマイナスとなった。

 用途別では、包装用が

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汎用四樹脂 5月の国内出荷はPPのみ前年実績上回る

2019年6月21日

 業界筋によると、5月の汎用四樹脂の国内出荷は、ポリプロピレン(PP)はプラスとなったものの、低密度ポリエチレン(LDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)はマイナス、ポリスチレン(PS)は微減となった。

 PPは前年が定修影響から出荷が制限された状態にあったが、今年は定修規模も縮小し、射出成形分野などの出荷が増加したことからプラスになった。LDPEとHDPEは、フィルム分野で出荷減少が続いていることもありマイナス。PSは雑貨・産業分野、FS分野での増加がある一方、包装分野の出荷が減少し微減となっている。

 5月の出荷合計(輸出含む)を品目別で見ると、

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帝人 CFRTP採用の軽量エアバス機が羽田に初飛来

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2019年6月21日

 帝人が開発した、炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板「テナックスTPCL」を使用したエアバス社の最新鋭中型機「A350XWB」が、11日にエアバス社トゥールーズ工場で日本航空(JAL)に納入され、14日に羽田空港に初飛来した。帝人は、エアバス社製の航空機材に向けて30年以上にわたり炭素繊維「テナックス」を供給しているトップサプライヤーだ。

帝人『テナックス TPCL』を一次構造材に使用したエアバスA350XWB TOP
『テナックス TPCL』を一次構造材に使用したエアバスA350XWB

 「A350XWB」向けには2014年5月に、「テナックスTPCL」が熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)として世界で初めて、エアバス社製航空機の一次構造材に採用された。

 「テナックスTPCL」は、耐衝撃性や耐摩耗性に優れるPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)を使用したCFRTPで、同社の欧州拠点である独・帝人カーボンヨーロッパで製造されている。

 帝人は、未来の最新鋭航空機に向けたソリューションとして、炭素繊維原糸から織物基材、熱可塑性・熱硬化性樹脂を使用した中間材料などの用途開発やラインアップ拡充、また、これらを活用した市場展開を強力に推進している。

 今後もマーケットリーダーとして、川上から川下までのソリューション提案力を一層強化し、環境規制の強化に伴う低燃費化の要請に応える「軽くて、強い」高機能素材の拡大展開を図る考えだ。

 今回納入されたJAL機は、日本の伝統美をテーマにしたインテリデザインで統一した、座席数369席の中型機。9月1日の東京(羽田)―福岡線からの運航開始を予定している。