タイの2月の主要化学品の輸出は、ポリプロピレン(PP)の7万5011t(前年同月比20.7%減)、パラキシレンの7万1673t(同14.6%減)、高密度ポリエチレン(HDPE)の
タイの2月の主要化学品輸出入実績
2020年11月9日
2020年11月9日
2020年11月9日
昭和電工は6日、電子材料用高純度ガス事業強化のため、中国の成都科美特特種気体と合弁で「成都科美特昭和電子材料」を四川省成都市に設立すると発表した。出資比率は昭和電工40%、成都科美特特殊気体60%で、来年1月に営業を開始する。
新会社では主に半導体の製造工程で使われる高純度FC-14(テトラフルオロメタン:CF4)の最終製造工程を担う。電子材料用ガスの主力製品の1つであるCF4は、量産使用からすでに40年以上が経過する、電子材料用ガスの中では最も基本・基礎的なエッチング用ガス。取り扱いの容易さに加え、ますます進む微細化加工にも適している。
また半導体向けだけでなく有機EL製造工程などでの使用も拡大していることから、今後も堅調に需要が増加していくと見込まれている。今回の事業強化策により、昭和電工のCF4事業は、稼働中の川崎事業所と合せて2拠点体制となる。
同社グループは、東アジア地区でのCF4の安定供給強化を実現し、今後も戦略事業である半導体プロセス材料事業の一層の拡充を図っていく考えだ。

2020年11月6日
2020年11月6日
2020年11月6日
ENEOSはこのほど、同社の高耐熱波長板「Nanoable Waveplate(ナノアブル・ウェイブプレート)」が、「2020年〝超〟モノづくり部品大賞」(主催:モノづくり日本会議、日刊工業新聞社)の「電気・電子部品賞」を受賞したと発表した。同表彰制度は2004年にはじまり今年で17回目。日本のモノづくりの競争力向上を支援するため、産業・社会の発展に貢献する「縁の下の力持ち」的存在である部品・部材を対象としている。

今回受賞した波長板「ナノアブル・ウェイブプレート」は、直交する光の偏光成分に所定の位相差(光路差)を生じさせる光学素子であり、ガラス基材の表面に無機材料からなるナノメートルサイズの微細構造を形成することで、光の進み方を制御する。製造にあたっては、ガラス基板へのナノインプリント技術を使い、ナノメートル(10億分の1メートル)サイズの構造体(元型)に樹脂を押し付けることにより、基材の表面に微細な凹凸構造を形成させる。
ガラス基板に無機材料をインプリントするガラスインプリトは同社独自の技術となっている。プロジェクター用波長板などへの活用が期待される商品として2017年に販売を開始した。

近年プロジェクターの光源はレーザー化に伴い高輝度・長寿命化が進んでおり、光源周りの部材についても高い耐熱性と耐光性が求められているが、無機材料のみで構成する同製品は、従来のフィルム製品の波長板に比べ耐熱性・耐光性に優れており、レーザープロジェクター用の波長板として最適な材料になる。昨年には、耐熱性の動作保証温度を140℃から200℃まで引き上げ、部品の交換頻度のさらなる低減を可能にした。
ENEOSは、今後も常に新しい発想と挑戦のマインドをもって、同社グループの行動基準の一つである「価値ある商品・サービスの提供」に注力していく考えだ。
2020年11月6日
三井化学は5日、政府の「革新的環境イノベーション戦略」の提言に基づき設立された「東京湾岸ゼロエミッションイノベーション協議会(ゼロエミベイ)」の主旨に賛同し参画を決めたと発表した。ゼロエミベイは東京湾岸エリアを起点に、温室効果ガス(GHG)排出削減に向けたゼロエミッション技術を発信し、世界最大の研究開発と実証・PRの拠点となることを目指している。

三井化学は、地球規模の環境課題解決に向けた取り組みを重要な経営課題と捉え、特に気候変動問題を化学メーカーとして真摯に取り組むべき社会課題の1つと位置づけている。
具体的には、東京湾岸に位置する袖ケ浦センター(千葉県袖ケ浦市)をはじめとした研究拠点で、バイオマスによる原料転換やプラスチック資源循環、人工光合成、省エネなどに取り組み、様々な技術開発を行っている。今回の参画を契機に、ゼロエミッション技術の研究開発を引き続き推進していく考えだ。ゼロエミベイでは、東京湾岸に位置する多くの電力、ガス、石油、化学、電機、自動車など多様なエネルギーサプライヤー・ユーザーなどの研究所、工場・事業所や研究機関、大学などが連携を図り、ゼロエミッション技術の研究開発や実証を行っていく。
会員数は118(10月19日現在)。産業技術総合研究所(産総研)内に設立した、吉野彰氏(旭化成名誉フェロー)をセンター長とするゼロエミッション国際共同研究センターが運営を担う。
2020年11月6日
デンカは5日、xEV向け放熱材料の事業強化の一環として、大牟田工場(福岡県)で製造する窒化珪素の能力を現行比から約3割増強すると発表した。稼働時期は2022年度下期を予定しており、機能性セラミックス事業の強化を目指す。

窒化珪素とは熱的・機械的特性に優れた代表的なエンジニアリングセラミックの1つであり、同社は生産能力、市場シェア共にトップクラスを誇っている。xEVの普及に伴い、放熱材料市場の伸長だけでなく、車載部品の高性能化により、高熱伝導性や高信頼性など、その要求水準が飛躍的に高まっている。同社の窒化珪素は、高熱伝導性をはじめ高強度、耐摩耗性、高信頼性といった特長から、車載駆動用インバーター向け放熱基板や風力発電向けベアリングボール、半導体製造装置など構造材用途で高い評価を得ている。今回の能力増強により、安定供給体制をさらに強化するとともに、多様なユーザーニーズに答えていく。
同社は経営計画に基づく成長戦略の一環として、5G・xEVを中心とした環境・エネルギー分野に注力。1915年の創業以来培ってきた無機材料の高温焼成・窒化反応・粒径制御などの基盤技術をもとに、球状溶融シリカ、窒化ホウ素、球状アルミナ、蛍光体など多岐にわたる機能性セラミックスを提供するトップメーカーとして、先月市場に投入した球状マグネシアのほか、新たな素材の開発にも積極的に取り組んでいる。また、今後需要の増加が見込まれるLIB向け超高純度アセチレンブラックの安定供給に努めるとともに、5G用途のLCPフィルムや低誘電絶縁材料(LDM)など、機能性セラミックス以外の新素材開発も進め、環境・エネルギー分野の2022年度の営業利益200億円達成を目指す。
同社はSDGsを羅針盤に、通信速度の高速化や電気自動車の性能向上に向け5G・xEV用途を広げ、スペシャリティー事業の成長を加速させていく方針だ。

2020年11月5日
2020年11月5日
東亞合成は4日、同社広野工場(福島県双葉郡広野町)が仏エコバディス(EcoVadis)社のサステナビリティ評価で、今年から新たに設けられた、対象企業の上位1%以内の企業に付与されるプラチナ評価を取得したと発表した。昨年の最高評価で、同上位5%以内に付与されるゴールド評価に続き、2年連続での最高評価取得となった。

広野工場は、医薬・化粧品・トイレタリーなどの用途に特長のあるアクリルポリマー製品を生産・供給している。東亞合成グループは、「未来の子供たちに幸せが届くよう、新しい価値創造に挑戦します」とのサステナビリティ方針の下、今後も持続可能な社会の実現に貢献できる高付加価値製品の提供を続けていく方針だ。
なお、エコバディス社は、4つのテーマ(環境・労働と人権・倫理・持続可能な資材調達)に分類された21項目のサステナビリティ分析を行うグローバルな評価機関であり、世界160カ国、200業種、6万5000以上の団体・企業の評価を行っている。
2020年11月5日
伊藤社長「次期中期計画の策定と実行は新社長に」
クラレはこのほど社長交代人事を発表した。来年1月1日付で川原仁取締役・常務執行役員が新社長に就任し、伊藤正明社長は会長となる。28日に本社で開催された記者会見で伊藤社長は、「次期中計の策定と実行を新社長の下で進めるために決断した」と社長交代の理由を述べた。

同社は今年度、中期経営計画「PROUD 2020」(2018~2020年度)が終了するが、コロナ禍を踏まえて次期中計のスタートを2022年に変更した。創業100周年となる2026年に向けて、来年1年かけて策定する予定となっている。川原常務については、