三菱ケミカル フィルム製品を値上げ、コスト上昇に対応

,

2022年3月7日

 三菱ケミカルは4日、二軸延伸ポリスチレンシート(OPS)「サントクリア」「ソフトクリア」について、4月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「10円/kg以上」。

 電力費や燃料費などの製造コストに加え、副資材費や物流費もさらに上昇し、事業の採算を圧迫している。こうした中、同社は、継続的なコスト削減に注力してきたが、これらのコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは困難であることから、今後の安定供給体制を維持するため、値上げせざるを得ないと判断した。

KHネオケム 化学品を値上げ、原燃料価格上昇に対応

,

2022年3月7日

 KHネオケムは4日、各種化学品について、今月22日納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、オキソ系(オクタノール、オキソコール900、ノナノール、ブタノール、イソブタノール、酢酸イソブチル、オクチル酸、キョーワノイック‐N(イソノナン酸)、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、キョーワゾールC‐800、キョーワゾールC600M、キョーワノールM、トリデカノール)が「キロ43円以上」、アセトン系(アセトン、アセトン‐P)が「キロ39円以上」、ダイアセトンアルコール(DAA)およびメチルイソブチルケトン(MIBK)が「キロ53円以上」、ブチセルアセテート系(ブチセルアセテート、ブチセノール20アセテート)が「キロ55円以上」、ジオール(オクタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール(BEPG)、キョーワジオールPD‐9)が「20%以上」となっている。

 なお、これら以外の少量販売品目も個別に値上げの実施を予定している。第2四半期(4―6月期)の国産ナフサ価格は8万円を超える水準が見込まれている。同社は、現在の急激な原燃料価格の上昇を自助努力で吸収するのは限界を超えており、国内安定供給を維持・確保するためにも、値上げが必要と判断した。

日鉄ケミカル&マテリアル エポキシ製品を値上げ、原料高に対応

,

2022年3月7日

 日鉄ケミカル&マテリアルは4日、各種エポキシ樹脂製品について4月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品および改定幅は、ビスフェノールA(BPA)・ビスフェノールF(BPF)系液状/固形エポキシ樹脂が「70円/kg以上」、BPA・BPF系液状エポキシ樹脂蒸留品が「100円/kg以上」、フェノキシ樹脂が「100円/kg以上」、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が「70~300円/kg」、結晶系エポキシ樹脂が「70~500円/kg」、ハロゲンフリー難燃(リン含有)エポキシ樹脂が「70円/kg以上」。

 国産ナフサ価格は、昨年9月以降も上昇を続け、ベンゼンやフェノールをはじめとする基礎素材の高騰によるエポキシ樹脂の原料価格上昇に歯止めがかからない。また、エポキシ樹脂の主原料であるエピクロロヒドリンは供給タイトが継続し大幅に市況が上昇していることに加え、クレゾールやリン鉱石など供給制限に伴う原料価格の上昇も避けらない状況にある。

 こうした中、同社は、原料安定調達のためには、上昇する原料価格を受け入れざるをえないため、今回、値上げを決定した。なお、今後の原料動向次第では、さらなる価格転嫁の可能性もあり得るとしている。

三菱ケミカル PVA製品群を再値上げ、採算是正を図る

,

2022年3月7日

 三菱ケミカルは4日、ポリビニルアルコール(PVA)製品群について、今月14日出荷分から国内と輸出の取引価格を値上げすると発表した。対象製品はPVA「ゴーセノール」、PVA特殊銘柄「ゴーセネックス」および「ニチゴーGポリマー」、ゴーセネックスZ用架橋剤「セーフリンク」で、改定幅はいずれの製品も国内価格が「80円/kg」、輸出価格が「700USドル/t」または「650ユーロ/t」。なお同社は2月1日出荷分から対象製品を値上げしており、短期間での再値上となった。

 現在、PVA系樹脂の需給バランスがタイトな状況にあり、対象製品の供給が一層ひっ迫している。さらに、各種コストの上昇により、同社の事業収益は悪化が進んでいる。こうした中、同社は、安定供給を維持するためには採算是正が必要であると判断し、今回の値上げを決定した。

旭化成 ポリエチレン全製品を値上げ、ナフサ高騰で

,

2022年3月7日

 旭化成は4日、ポリエチレン全製品について、3月22日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、「サンテック‐LD」「サンテック‐HD」「サンテック‐EVA」「クレオレックス」で、改定幅は「21円/kg以上」。

 ナフサ価格の上昇により、第2四半期(4-6月期)以降はさらなるコスト上昇が予想されている。厳しい経営環境の下、同社ではこれまでコストダウンに取り組んできたが、こうしたコスト上昇分を吸収することは極めて困難なことから、価格改定せざるを得ないと判断した。

東洋スチレン PSを値上げ、安定供給と事業継続を図る

, ,

2022年3月4日

 東洋スチレンは3日、ポリスチレン(PS)樹脂およびPS難燃樹脂「トーヨースチロール」について、4月1日納入分から値上げすることを決定し、各需要家との交渉に入ったと発表した。改定幅は、GPグレード、HIグレード、特殊グレードが「15円/kg以上」、難燃グレードが「15円/kg以上」(難燃剤分を除く)となっている。

 昨年10月以降、ナフサをはじめとした主原料の騰勢を受け、スチレンモノマー価格が上昇し、加えて製造に関わる原燃料なども上昇を続けている。同社は、継続したコスト低減活動に取り組んでいるが、これらの価格上昇は自助努力を超えるものであり、安定供給と事業継続のため、価格改定せざるを得ないと判断した。

プライムポリマー PEとPP値上げ、原料高で今月から

, ,

2022年3月4日

 プライムポリマーは3日、ポリエチレン(HDPE、L-LDPE)とポリプロピレン(PP)を3月22日納入分から「35円/kg以上」値上げすると発表した。

 コロナ禍からの景気回復により原油需要が高まる一方、ロシアによるウクライナへの侵攻を契機に原油価格は大きく上昇。国産ナフサ価格は、原油価格の上昇に加えアジア域内の堅調な需要を背景に、8万円/klを超える水準が見込まれるほか、ユーティリティなどの諸費用も大きく上昇している。

  同社は厳しい環境下、あらゆるコストダウンに取り組んでいるが、コスト上昇は自助努力により吸収できる水準を超えていることから、価格改定せざるを得ないと判断した。

 なお、想定したナフサ基準価格が大きく変動する場合は改定幅の修正もあるとしている。

DIC フェノール樹脂および尿素メラミン樹脂を値上げ

, , ,

2022年3月3日

 DICは1日、100%子会社のDIC北日本ポリマがフェノール樹脂および尿素メラミン樹脂製品について、3月15日納入分から値上げすると発表した。改定幅はフェノール樹脂(固形、溶液)が「20~50円/kg」、尿素メラミン樹脂(溶液)が「15~30円/kg」。

 昨今、原油価格の再上昇が続き、主原料のベンゼン、フェノール類やメタノール、尿素、メラミンなどの価格が高騰。また、新型コロナの感染拡大や環境規制による影響も含め、ユーティリティーや物流コスト、容器価格も上昇し、樹脂原材料を取り巻く環境は一層厳しさが増している。

 こうした中、同社は、引き続き自助努力による吸収を続けているものの、昨今のコスト上昇を吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために値上げが避けられないと判断した。

デンカ ABS樹脂、デンカIP、クリアレンなど値上げ

, , , ,

2022年3月3日

 デンカは1日、「ABS樹脂」、「デンカIP」、「透明樹脂」、「クリアレン」について、3月10日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「20円/kg以上」。

 国産ナフサ価格と各種原材料価格が上昇を続け、ユーティリティコストと物流費もコストアップとなっている。同社は継続してコスト削減に取り組んでいるが、製品の安定供給と事業の維持継続のためには、価格改定せざるを得ない状況と判断した。

DIC PSとスチレン系製品を値上げ、原料高に対応

, ,

2022年3月3日

 DICは2日、ポリスチレン(PS)製品およびスチレン系製品について、4月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品は、「ディックスチレンGPPS」「ハイブランチ」「ディックスチレンHIPS」「エラスチレン」で、改定幅は各製品とも「17円/kg以上」。

 昨今の原油価格の上昇に伴い、国産ナフサ、ベンゼン、原燃料の価格高騰が進み、PSの原料調達価格と生産コストが上昇している。同社は、引き続き自助努力による吸収を続けてきたが、原材料価格などの上昇を吸収することは極めて困難な状況にある。今後の安定供給と事業継続を図るためには価格改定が避けられないと判断し、今回の値上げを決定した。

 なお、今後の社会情勢次第では再度価格改定する可能性があるとしている。