クラレは21日、イソプレンケミカル関連製品を7月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は現行価格から「10~30%アップ」。
対象製品の各種コストの上昇は自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっており、同社の事業収益は一段と悪化が進んでいる。このような状況下、採算改善を行い、安定供給を維持するために今回、価格改定の実施を決定した。
2021年6月22日
2021年6月22日
プライムポリマーは21日、ポリエチレン(HDPE、L-LDPE)とポリプロピレン(PP)を7月15日納入分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「10円/kg以上」。
原油価格は、新型コロナワクチン普及による欧米での行動制限緩和などによる景気回復への期待を背景に上昇に転じている。これを受け、主原料である国産ナフサ価格も第3四半期(7-9月期)の基準価格は5万2000円/klを超える水準で推移すると見込まれている。厳しい環境下、同社はあらゆるコストダウンに懸命に取り組んでいるものの、こうしたコストの高騰は自助努力により吸収できる水準を超えるものとなっているため、値上げせざるを得ないと判断した。
なお、想定したナフサ基準価格が大きく変動する場合は、修正もあるとしている。
2021年6月21日
2021年6月21日
2021年6月21日
2021年6月18日
2021年6月17日
2021年6月14日
昭和電工は11日、塩素化ポリエチレン「エラスレン」について、国内販売価格を7月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、粉末が「25円/kg以上」、シートが「35円/kg以上」。
昨今の原燃料高を背景とした主原料、各種ユーティリティの高騰、安定生産のための設備維持や環境対応の投資、物流費などの諸経費が上昇している。同社はこれまで物流や生産の合理化などによるコストダウンに努めてきたが、自助努力の限界を超える状況にあることから、今後も両製品の安定供給を維持するためには、値上げせざるを得ないと判断した。
「エラスレン」は、ポリエチレン(PE)の分子構造に含まれる水素の一部が塩素に置き換わることでPEの結晶性が崩れ、柔軟な特性をもつポリマー。難燃・耐油・耐候性があり、自動車用ホース・電線被覆材の原料や、樹脂の改質材(難燃性、耐衝撃性付与)として利用されている。
2021年6月14日
2021年6月11日
日本ポリプロは10日、ポリプロピレン全製品を7月1日納入分から値上げする、と発表した。改定幅は「15円/kg以上」。
同社は今年に入り、2月1日納入分から「10円/kg以上」、3月15日納入分から「10円/kg円以上」の値上げを実施。しかし、新型コロナウイルスワクチン接種の進展から世界経済はコロナ禍から回復しつつあり、原油の需要は拡大観測が高まる一方、増産ペースは緩やかで、原油価格が大きく上昇している。国産ナフサ価格についても、原油価格の上昇に加えタイトな需給状況を背景に、5万1000円/klを超える水準まで上昇することが見込まれ、また諸費用も増加している。
こうした厳しい経済環境の下、同社は徹底したコスト削減に努めているが、今回の原料コストの上昇を自助努力のみで吸収することは困難であり、値上げせざるを得ないと判断した。なお、前提とした国産ナフサ価格が想定を超えて上昇する場合には、改定幅を変更する可能性もあるとしている。