昭和電工 グリシンを値上げ、コスト高騰に対応

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2021年8月31日

 昭和電工は30日、アミノ酸の一種で主に食品添加物として使われるグリシンの価格を9月16日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「50円/kg以上」。

 グリシン事業は、原材料の価格上昇、包装材などの諸資材費用増加に加え、物流諸費用の高騰により厳しい環境にある。さらに、安定生産のための設備維持や品質管理のための費用も増加している。同社は、原材料の安定確保・製品の安定供給を維持するため、自助努力を重ねてきたが、コスト上昇分の一部について製品価格に転嫁せざるを得ないと判断した。

 

DIC オフセット用印刷インキを値上げ、原料高に対応

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2021年8月27日

 DICは25日、子会社であるDICグラフィックスが、オフセット用印刷インキについて10月18日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、商業オフ輪インキおよび油性枚葉インキが「50~100円/kg」、UVインキが「100~150円/kg」、新聞インキが「30~100円/kg」となっている。

 主原料である顔料、樹脂、植物油、溶剤、光重合開始剤などは、世界的な景気回復に加え、環境対応による生産コストの上昇や各地で起こる天候不順などが影響し、世界規模で需給バランスが崩れ原料価格が高騰している。さらに容器などの副資材価格や物流コストも上昇し続けている。

 こうした中、DICグラフィックスは、銘柄統合と原料調達の見直しを進めるとともに、営業拠点の縮小や工場の統廃合によるダウンサイジングなどの様々なコストダウン策を実施してきたものの、オフセット用印刷インキの需要減少に加え、昨春からのコロナパンデミックによる需要急減により、自助努力だけでは事業運営が厳しい状況にある。同社は、原料価格や物流コストの上昇分を吸収することは極めて困難なことから、事業継続と安定供給のために、今回の値上げを決定した。

 

旭化成 アジピン酸を値上げ、原料購入コストを転嫁

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2021年8月27日

 旭化成は26日、アジピン酸について9月15日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は「20円/kg」。

 アジピン酸を取り巻く環境は、主原料の1つである硝酸および硝酸の原料であるアンモニア購入コストが上昇しており、今後もその状況が継続すると見られている。こうした中、同社は、様々な合理化策を推進しているものの、今回の原料コスト上昇は自助努力を上回るものであり、製品の安定供給を続けるためには、製品価格に転嫁せざるを得ないと判断した。

住友化学 9月から液体アンモニアとアンモニア水を値上げ

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2021年8月26日

 住友化学は24日、液体アンモニアとアンモニア水について、9月1日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は、液体アンモニアが「24円/kg」、アンモニア水が「7円/kg」。

 アンモニアのアジア市況は、プラントトラブルや旺盛な需要により高い水準が継続。その影響もあり、国内についても、安定供給の維持に向けた採算是正のため、アンモニアメーカーによる大幅な価格改定が相次いでいる。同社は、こうした大幅なコストアップは自助努力だけでは吸収できないことから、安定供給を継続するためにも、今回の値上げを決定した。

サン・トックス ポリオレフィンフィルムを値上げ

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2021年8月26日

 サン・トックスは25日、OPPフィルムとCPPフィルムの全製品について、9月21日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「500㎡当たり200円(厚み20㎛相当品)」。

 これまでに打ち出したフィルム製品の価格改定を上回って、購入しているポリオレフィン樹脂価格は上昇を続けている。加えて、副資材価格、物流費、用役費なども上昇している。こうした中、同社は、生産性改善や営業効率向上といったあらゆるコストダウンを実施しているが、原料価格の値上げなどコスト上昇は自助努力の範囲をはるかに超えるもとなっており、フィルム製品の採算是正を図るため改めて値上げを決定した。

クラレ エラストマー3製品を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年8月26日

 クラレは25日、水添スチレン系熱可塑性エラストマー「セプトン」「ハイブラー」、ブロック化エラストマー「TUポリマー」のグローバル価格について、10月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「0.44USドル/kg」。

 同3製品については、2月、4月、8月に続き今年4度目の値上げとなる。対象製品の主要原材料やユーティリティ・物流費用などを含む各種コストの上昇は、同社の自助努力による吸収の範囲を超えてきている。こうした状況下、安定供給の維持と採算改善のために価格改定の実施を決定した。

 

東ソー、塩酸を値上げ 安定供給継続のため採算改善図る

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2021年8月24日

 東ソーは23日、塩酸について9月16日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「5円/kg以上」。

 同社は、生産や物流コスト削減・効率化に継続して取り組み、安定供給に努めてきた。しかし、物流費、設備の維持・補修費などの高騰により、事業採算は悪化し、自助努力のみでの吸収は困難な状況にある。同社は、今後も安定供給を継続するために、今回、値上げの実施を決定した。

 

クラレ EVOH製品を再値上げ、採算改善し安定供給へ

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2021年8月23日

 クラレは20日、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)製品「エバール」、回収助剤「GFシリーズ」、パージング材「ETC-103」について、9月1日出荷分から値上げすると発表した。同3製品の値上げは、2月に続く今年2回目。改定幅は、国内向けの標準銘柄が「50円/kg」、特殊銘柄が「70円/kg」、アジアパシフィック・北南米向けの標準銘柄が「0.50USドル/kg」、特殊銘柄が「0.70USドル/kg」、欧州向けの標準銘柄が「0.42ユーロ/kg」、特殊銘柄が「0.60ユーロ/kg」。

 対象製品の主要原料価格の高騰に加え、ユーティリティコストや物流費など各種コストが上昇しており、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっている。こうした中、採算改善を行い、安定供給を維持するために、価格改定の実施を決めた。

昭和電工 クロロプレンゴムを値上げ、コスト高に対応

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2021年8月23日

 昭和電工は20日、合成樹脂の一種であるクロロプレンゴム「ショウプレン」について、9月10日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「42円/kg以上」。

 同製品を取り巻く環境は、需要が急回復し世界的に供給が不足しているだけでなく、各種原材料や電力などのユーティリティ、物流費や設備維持費の高騰などにより急激に悪化している。同社は、製品の安定供給を維持していくためには、自助努力によるコスト削減に加えて、顧客にコストアップ分の一部の負担を要請せざるを得ないと判断した。