クラレ 耐熱性ポリアミド樹脂を国内外で来月から値上げ

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2021年4月20日

 クラレは19日、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」について、国内外価格を5月10日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、国内向けが「60円/kg」、海外向けが「0.60USドル/kg」。

 対象製品の主要原材料や物流費用などを含めた総コストの上昇は、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えてきている。このような状況下、国内外での安定供給を維持するために、価格改定の実施を決定した。

 「ジェネスタ」は、クラレが世界で初めて工業化した独自モノマーであるノナンジアミン(炭素数九のジアミン)を使用したポリアミド樹脂。耐熱性や耐光性、低吸水性、摺動性、高絶縁性、耐薬品性などに優れた特長をもち、電気・電子部品や自動車部品に加え、工業部品など、用途展開を広げている。

三菱ケミカルインフラテック 硬質塩化ビニル板などを値上げ

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2021年4月19日

 三菱ケミカルインフラテックは16日、半導体・液晶装置など幅広く産業用途で使用されている硬質塩化ビニル板をはじめとした各種プレート製品「ヒシプレート」とその関連製品、およびテラス・カーポートなどの採光用途で使用される硬質塩化ビニル波板製品「ヒシ波」について、5月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「現行価格の10%アップ以上」。

 昨今のナフサ価格高騰と海外需要好調などによる需給ひっ迫を受け、塩化ビニル樹脂価格の大幅アップが原料メーカー各社から打ち出されている。また、副原料価格や物流諸経費についても大幅に上昇している。こうした状況下、同社は、継続的なコスト削減に努めてきたが、自助努力による吸収範囲を超えていることから、安定供給確保のためには、今回、値上げせざるを得ないと判断した。

 

三菱ケミカル 酢酸ビニルモノマーを値上げ、採算是正を図る

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2021年4月16日

 三菱ケミカルは15日、酢酸ビニルモノマーについて、今月20日出荷分から値上げを実施することとし取引先との交渉を開始したと発表した。改定幅は「25円/kg」。

 酢酸ビニルモノマーの需給がひっ迫している中、原料価格の上昇が続いており、事業環境は厳しい状況にある。同社は、自助努力のみで収益性悪化を吸収するのは困難であることから、旺盛な需要に対応し安定供給を継続するためには採算是正が必要と判断し、今回の値上げを決定した。

旭化成 アクリル樹脂を追加値上げ、「30円/kg」で実施

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2021年4月16日

 旭化成は15日、アクリル樹脂「デルペット」「デルパウダ」全品種について、今月26日出荷分から「30円/kg」値上げすると発表した。同製品については、昨年末にも1月からの値上げを発表している。

 ナフサ高による直接的なコスト上昇に加え、北米での大寒波や世界的な物流網混乱による副原料価格上昇、輸送運賃高騰が続く中、各種原料調達から製品出荷に至るサプライチェーン全体を維持するために大幅な追加コストが発生している。一方、アジアのアクリル樹脂需要は旺盛で、同社も高レートで生産を続けているが、低在庫での運営を余儀なくされている状況だ。

 こうした環境下、同社は効率化や合理化に取り組むも、自助努力で吸収できる範囲を大きく超えていることから、今後も国内の顧客への安定供給責務を果たすため、再度の価格改定が不可避と判断した。

旭化成 MMAモノマーとCHMAを値上げ、ナフサ高騰で

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2021年4月16日

 旭化成は15日、MMAモノマーとシクロヘキシル・メタクリレート(CHMA)について、今月26日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、MMAモノマー、CHMAいずれも「25円/kg」。MMAモノマーおよびCHMAの主原料であるナフサ価格は、旺盛な需要や原油価格上昇などを背景に大幅に上昇する見込みとなっている。

 同社は、それらのコスト上昇に対処するために、効率化・合理化に取り組んでいるものの、自助努力の範囲を大きく超える状況にあることから、今後、国内で安定供給を継続するためには価格改定が不可避と判断した。

三井化学SKC MDI類を値上げ、国内安定供給の継続で

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2021年4月14日

 三井化学SKCポリウレタンは13日、ポリウレタン原材料であるジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)類を今月15日出荷分から、「60円/kg以上」値上げすると発表した。

 海外市況の高騰を受けてMDI類原材料の調達価格が大幅に上昇している。自助努力での吸収が極めて困難な水準に達しており、同社は今回、国内向けに安定供給を継続するためには、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

 なお、今後、原材料価格がさらに高騰する場合には、追加で価格改定を行う可能性もあるとしている。

 

ジェイ・プラス アジピン酸系可塑剤3製品などを値上げ

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2021年4月13日

 ジェイ・プラスはこのほど、アジピン酸系およびポリエステル系可塑剤について、今月21日納入分から値上げする、と発表した。改定幅は、アジピン酸系可塑剤(DOA、DINA、D610A)が「35円/kg以上」、ポリエステル系可塑剤が「キロ40円以上」となっている。原油・ナフサ価格の高騰を受けて可塑剤原料が上昇しており、加えて物流費などの諸経費も上昇を続けている。こうした中、今後とも可塑剤の安定供給を維持するために、同社は今回、価格改定の実施を決めた。

ジェイ・プラス DOTPを値上げ、需給ひっ迫で市況高騰

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2021年4月13日

 ジェイ・プラスはこのほど、テレフタル酸系可塑剤のDOTPを今月21日納入分から「60円/kg以上」値上げすると発表した。

 原油・ナフサ価格が騰勢を強める中、今年2Q(4-6月期)の国産ナフサ基準価格は5万円/klをうかがう水準となっており、DOTPの原料コストも大幅な上昇が確実な状況となっている。また、国内外の可塑剤、可塑剤原料の需給ひっ迫により、市況価格も高騰している。こうした事業環境下、同社は今後とも現状の供給を維持していくために、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

クボタケミックス 塩化ビニル管などを6月から値上げ

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2021年4月13日

 クボタケミックスは12日、塩化ビニル管、ポリオレフィン管類について6月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、塩ビパイプ類が「20%以上」、ポリオレフィンパイプ類が「20%以上」、継手類全般が「12%以上」、その他樹脂関連製品が「12%以上」。

 国内樹脂メーカー各社は国際的な原油・ナフサ価格の高騰や設備老朽化に伴う維持コストの増加、またユーティリティコスト・物流コストの上昇などを背景に、今年1月以降、相次いで樹脂値上げを打ち出した。

 同社は、新型コロナ感染症の拡大により落ち込んだ国内景気の回復が未だ十分でないことから、値上げ回避に向けて樹脂メーカーと交渉を続けてきた。しかし、原油・ナフサ価格の騰勢はその後も収まらず、ここにきて塩ビ樹脂などの調達に支障が生じ始めたことから、製品の安定供給を維持するため樹脂値上げを受諾した。

 同社は、製造・物流面のコストダウンや合理化対策に努めていくが、そのほかの素材や物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増加分すべてを吸収できないことから、今回の値上げを決定した。