三菱ケミカルは14日、アクリル酸エステル製品について、今月21日出荷分から値上げを実施することとし、取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品は、アクリル酸ブチルとアクリル酸2エチルヘキシルで、改定幅は「10円/kg以上」。
同製品の原料となるオキソアルコールは、ナフサ価格の上昇に加え、2月1日出荷分から値上げを実施したことで価格が上昇している。同社は、今後の安定的な供給を継続するために、同製品の値上げを決定した。
2021年5月17日
2021年5月10日
三井化学は7日、エチレンオキサイド(EO)など3製品を今月15日納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、EOが「17円/kg以上」、EO誘導品のエチレングリコール(EG)とエタノールアミン(EA)が「20円/kg以上」。いずれも2019年4月以来、2年ぶりの値上げとなる。
対象製品については、物流業界全般と定修作業時の労働力不足、またそれらに起因する賃金上昇により、物流関連費用や設備修繕費などの高騰が続く。これらのコストアップは、従来の合理化といった自助努力のみでは吸収が困難であり、製品の安定生産・安定供給継続のためには、原料価格の変動分とは別に、価格改定せざるを得ないと判断した。
2021年5月10日
2021年5月7日
2021年4月28日
DICは27日、有機顔料製品(フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料)について、5月10日出荷分より値上げすると発表した。改定幅は各製品とも「100~900円/kg」。
昨今、一部の有機顔料の原料および中間体において、中国の環境規制強化を背景とした化学品の供給量減少や、他用途の需要増加などによる需給バランスのひっ迫化を受けた価格高騰が見られている。また、物流費や生産コストの上昇も継続している。こうした中、同社は、自助努力を続けてきたが、これ以上のコスト上昇を自社内で吸収することが極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために値上げが避けられないと判断した。
2021年4月27日
2021年4月27日
2021年4月27日
2021年4月27日
東ソーは26日、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)製品について、5月10日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、エーテル系製品が「130円/kg以上」、エステル系製品が「60円/kg以上」となっている。
年初より、TPUの原料となる各種ポリオールやイソシアネート価格は、米国寒波の影響や原料メーカーの生産停止、物流の停滞といった供給面の問題が頻発する中、中国市場を中心とした旺盛な需要を背景に高騰している。同社は安定的な供給を最優先に生産を行ってきたが、昨今の原料コスト上昇は自助努力の限界を大きく超えており、今後の安定供給継続のためにも価格改定を実施せざるを得ないと判断した。
2021年4月27日
東ソーは26日、臭素および臭素誘導品について、6月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、臭素・臭化水素酸が「現行価格から15%/kg」、臭素系難燃剤(テトラブロモビスフェノールA「フレームカット120G」)が「25%/kg」のそれぞれの引き上げとなる。
同社は国内最大の臭素メーカーとして、安定生産と安定供給に努めてきたが、臭素と臭素誘導品は、アジア地域で需要が伸長し、中国市場では供給が不足する状況にある。このような環境下、需給バランスはひっ迫しており、海外市況は大幅に上昇。同社はコスト削減をはじめ、省力化や物流の効率化などあらゆる施策を実施してきたが、今後とも日本国内での安定供給を継続するために、今回の価格改定の実施を決めた。