三菱エンジニアリングプラスチックス PC樹脂を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年4月8日

 三菱エンジニアリングプラスチックスは7日、ポリカーボネート(PC)樹脂について、今月15日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、PC樹脂「ユーピロン」「ノバレックス」「ザンター」が国内「120円/kg以上」、海外「1.20USドル/kg以上」、PC/PBTアロイグレードが国内「150円/kg以上」、海外「1.50USドル/kg以上」となっている。

 なお同社は昨年12月に、PC樹脂の値上げを発表している。新型コロナの懸念が続く中、ここ数カ月は経済環境も大きな変化を遂げており、PC樹脂の主原料であるビスフェノールAの価格もさらに高騰している。また製品に使用する副原料コストの上昇に加え、物流面でもグローバルで困難な状況が継続しており、ビジネスの展開が過去にない厳しさに直面している。こうした中、同社は、徹底したコスト削減を社内で進めてきたが、自助の合理化努力で吸収できる範囲を超えていることから、今回の再値上げを決定した。

クラレ エラストマー3製品を値上げ、採算改善を図る

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2021年4月7日

 クラレは6日、水添スチレン系熱可塑性エラストマー「セプトン」「ハイブラー」、ブロック化エラストマー「TUポリマー」のグローバル価格を、今月15日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「0.50USドル/kg」。

 対象製品の主要原材料やユーティリティ・物流費用などを含めた総コストの上昇は、自助努力によるコスト吸収の範囲を超えている。こうした状況下、同3製品については2月にも値上げを実施しているが、安定供給の維持と採算改善のために今回、再度の価格改定の実施を決めた。

宇部興産 液体アンモニアおよび誘導品を5月から値上げ

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2021年4月6日

 宇部興産は5日、液体アンモニアおよび誘導品について、5月1日出荷分から値上げすると発表した。なお、液体アンモニアおよび誘導品の値上げ表明は、2018年4月以来となる。対象製品および改定幅は、液安(液体アンモニア)が「25円/kg」、安水(アンモニア水)が「7円/kg」、濃硝酸(98%)が「8円/kg」、希硝酸(62%、67・5%)が「8円/kg」、硝酸ソーダが「10円/kg」、硫安が「10円/kg」、高純度安水が「50円/kg」、高純度硝酸が「30円/kg」となっている。

 原料価格の高騰、製造設備の維持更新コストの増大、専用ローリー・船舶などの物流費用の高騰など、厳しい事業環境が続いている。同社はこれらのコスト上昇を製品価格に転嫁し、採算を是正するため今回の値上げを決定した。

デンカ 電子包材用シートを値上げ、原料高騰に対応

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2021年4月5日

 デンカは2日、電子包材用シートについて、5月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、CLCシート(全グレード)が「28円/kg」、ECシート(EC-APグレード以外)が「28円/kg」、ECシート(EC-APグレード)が「53円/kg以上」となっている。

 ベンゼン、ナフサ価格の高騰により主原料であるポリスチレンやポリカーボネートの価格が高騰している。同社はコスト改善に取り組んでいるが、こうした原料の値上がりは自助努力を超えることから、現行価格では安定供給と事業継続が困難であると判断した。

 

デンカ、来月からスチレン系シートなど2製品を値上げ

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2021年4月5日

 デンカは2日、食品包材用スチレン系シートおよびデンカサーモシートBOPSについて、5月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は両シートともに「28円/kg以上」。

 同社は、これまで各種の合理化努力を実施し吸収に努めてきたが、原料価格、副資材などの上昇のため、現行価格では安定供給と事業継続が困難と判断した。

 

クラレ PVA樹脂など4製品を値上げ、安定供給維持で

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2021年4月5日

 クラレは2日、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂「クラレポバール」「エルバノール」、PVA系樹脂「エクセバール」「モビフレックス」について、今月5日出荷分から値上げすると発表した。4製品とも2月に続く再度の値上げとなる。地域別の改定幅は、国内向けが「25円/kg以上」、アジアパシフィック、北米、南米、中東、アフリカ向けは「0.25USドル/kg以上」、欧州向けは「0.2ユーロ/kg以上」となっている。

 PVA樹脂の需給バランスが急速にタイト化する中、対象製品の各種コストの上昇は同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えてきている。こうした状況下、同社は採算改善を行い、安定供給を維持するために、今回の価格改定の実施を決めた。

トクヤマ POを値上げ、「28円/kg以上」で実施

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2021年4月5日

 トクヤマは2日、プロピレンオキサイド(PO)を今月21日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は「28円/kg以上」。

 国内のPO需要は昨年秋以降に急回復しており、また海外市況の高騰もあって需給バランスは非常にタイトになっている。さらに、ナフサ価格以外の製造・物流・設備維持コストの上昇も見込まれ、非常に厳しい収益状況が想定される。こうした中、同社は、これらのコスト上昇を自社の合理化努力のみで吸収することは困難と判断し、ナフサ価格変動分以外について値上げを行うことを決定した。

トクヤマ イソプロピルアルコール値上げ、採算是正図る

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2021年4月5日

 トクヤマは2日、イソプロピルアルコール(IPA)を今月21日出荷分から値上げすることを決め、商社や需要家との交渉に入ると発表した。改定幅は「28円/kg以上」。

 IPAの主原料となるナフサ価格が高騰しており、また製造設備の維持・更新のコストに加え、物流費も上昇している。こうした中、同社の収益は非常に厳しい状況が想定されることから、自社の合理化努力のみで吸収することは困難と判断し、今回の値上げを決定した。

 

ユニチカ ポリエステル繊維を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年4月2日

 ユニチカはこのほど、産業用ポリエステル繊維および衣料用ポリエステル繊維を、5月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と値上げ幅は、産業用ポリエステル繊維(長繊維、短繊維)と衣料用ポリエステル繊維(長繊維、紡績糸)が「40円/kg」、衣料用ポリエステル繊維(テキスタイル)が「現行価格から10~20%」となっている。

 昨今、原油価格の上昇により合繊原料、輸送費、ユーティリティ費用などが上昇している。こうした中、同社は様々な合理化策を推進してきたが、自助努力による範囲を超えるものであり、安定供給を維持するため、今回の値上げを決定した。

 

昭和電工 不飽和ポリエステルとビニルエステルを値上げ

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2021年4月2日

 昭和電工は1日、不飽和ポリエステル樹脂および成形材料、ビニルエステル樹脂を今月16日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、不飽和ポリエステル樹脂「リゴラック」が「37円/kg」、成形材料「リゴラックBMC」が「14円/kg」、同「リゴラックSMC」が「18円/kg」、ビニルエステル樹脂「リポキシ/スチレン系」が「45円/kg」、同「リポキシ/非スチレン系」が「49円/kg」となっている。

 原油、ナフサ、ベンゼンなどの価格高騰ならびに石油化学製品の需給バランスの影響により、主原料や原材料の価格全般が大幅に上昇している。同社は、生産合理化をはじめ各種コスト削減に努めてきたが、自助努力だけでは今回の急激な主原料・原材料価格の上昇を吸収するのは極めて困難にあることから、製品の安定供給体制を維持するため、今回値上げせざるを得ないと判断した。