KHネオケムは8日、プロピレングリコールモノメチルエーテル「PM(-P)」、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート「PMA(-P)」について、今月22日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、「50円/kg以上」。
原料であるPO(プロピレンオキサイド)などの市況高騰に加え、PM系製品のタイト感から海外市況はさらに上昇している。こうした中、同社は、採算是正を図るため今回の値上げを決定した。
2021年3月9日
2021年3月9日
東ソーは8日、ポリエチレン樹脂全製品を4月1日納入分から「20円/kg以上」値上げすると発表した。対象製品は、低密度ポリエチレン「ペトロセン」、直鎖状低密度ポリエチレン「ニポロン‐L」「ニポロン‐Z」、超低密度ポリエチレン 「LUMITAC」、高密度ポリエチレン「ニポロンハード」「ニポテック」、エチレン酢酸ビニル共重合体「ウルトラセン」、ポリオレフィン系接着性樹脂「メルセン」、高溶融張力ポリエチレン「TOSOH‐HMS」。
ポリエチレン樹脂の主原料である国産ナフサ価格は、原油価格の高騰と、アジア域内の需給ひっ迫と円安を背景に騰勢を強めており、4万8000円/klを超える水準にまで上昇している。同社は徹底したコスト削減に努めているが、原料価格の高騰に加え、物流費、設備維持・補修費用の上昇による急激なコスト事情の悪化は自助努力のみで吸収することが極めて困難であることから、今後の安定供給を図る上でも価格改定を実施せざるを得ないと判断した。
2021年3月9日
2021年3月9日
三菱ケミカルは8日、PMMAレジン「アクリペット」とアクリルシート「アクリライト」の国内価格を4月出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「20%」となっている。
両製品の原料であるMMAモノマーは、昨年後半から経済活動が回復している中国をはじめ世界各地で需給バランスがタイト化。さらにMMAモノマーの製法の1つであるACH製法は、原料のアセトン不足と価格高騰が継続すると見られる。また寒波による北米のプラントトラブルによりMMA市況も上昇基調を続けている。
一方、国内のPMMAレジンやアクリルシートは、ウィズコロナ・ポストコロナにおいて、感染対策の飛沫感染防止板向けや、リモートワークによる液晶用導光板向けなどの需要が拡大し、また一般需要も回復傾向となっている。ただ、国内では慢性的な人手不足により、物流費用の高騰に加え、工場のメンテナンス費用など他の項目においても様々なコストが上昇している。
こうした中、同社は、合理化によるコスト吸収を進めてきたが、足下ではそれを上回る費用の増加が発生しており、顧客への製品の安定供給体制の維持を万全とするため、今回の国内価格の値上げを決定した。
2021年3月8日
東洋紡はこのほど、包装用フィルム製品の一部について、今月22日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅(連:500㎡)は、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、直鎖状低密度ポリエチレン(L―LDPE)フィルムがいずれも「連300円(20㎛換算)」、二軸延伸ポリエステルフィルム(PET)が「連300円(12㎛換算)」、二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)が「連600円(15㎛換算)」、透明蒸着フィルム「エコシアール」のPETベースが「連300円(12㎛換算)」、同ONYベースが「連600円(15㎛換算)」となっている。
昨今の原油、ナフサ価格の上昇などを背景に、包装用フィルム製品の原料価格高騰が続いている。加えて、燃料費や電力費、物流経費、設備維持費用などの諸経費が上昇し、製造コストを押し上げている。こうした状況下、同社では徹底したコスト削減を行ってきたが、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難と判断し、今回の価格改定を決めた。
2021年3月5日
KHネオケムは4日、基礎化学品を4月1日納入分から値上げすると発表した。対象商品と改定幅は、「オクタノール」「オキソコール900」「ノナノール」「ブタノール」「イソブタノール」「酢酸イソブチル」「オクチル酸」「キョーワノイック-N(イソノナン酸)」「ブチルアルデヒド」「イソブチルアルデヒド」「キョーワゾールC-800」「キョーワゾールC600M」「キョウワノール‐M」「トリデカノール」が「35円/kg以上」、「ブチセルアセテート」「ブチセノール20アセテート」が「41円/kg以上」、「アセトン」「アセトン-P」が「45円/kg以上」、「ダイアセトンアルコール」「メチルイソブチルケトン(MIBK)」が「54円/kg以上」。なお値上げ幅には、2月に打ち出した生産設備老朽化と人手不足および働き方改革に端を発した設備費・修繕費・物流費上昇分として「15円/kg」を含む。
昨今の原油価格の上昇に伴い、4-6月期の国産ナフサ価格は4万5千円水準が見込まれる。こうした中、同社は、現在の急激な原燃料価格上昇を自助努力で吸収するのは限界を超えており、国内安定供給を維持・確保するためにも値上げせざるを得ないと判断した。
2021年3月5日
東洋スチレンは4日、ポリスチレン(PS)樹脂およびPS難燃樹脂「トーヨースチロール」について、4月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品はGPグレード、HIグレード、難燃グレード、特殊グレードで、改定幅はいずれも「28円/kg以上」。
同社は、主原料であるスチレンモノマー価格が上昇していることから、3月1日から「22円/kg以上」の値上げを進めていた。しかし、さらなる原料価格の急騰により、改定内容を見直しせざるを得ない状況となっている。同社は、継続したコスト低減活動に取り組んでいるものの、これらの価格上昇は自助努力を超えるものであり、安定供給と事業継続を図るためには、適正な価格体系の維持確立が不可欠と判断した。
2021年3月5日
2021年3月4日
2021年3月4日
DICは3日、ポリスチレン(PS)製品およびスチレン系製品について、4月1日納入分から値上げする、と発表した。対象製品は「ディックスチレンGPPS」「ハイブランチ」「ディックスチレンHIPS」「エラスチレン」で、改定幅はいずれも「6円/kg以上」となっている。同社は、原材料価格の上昇により、1月に「5円/kg以上」、3月に「17円/kg以上」の値上げを実施していた。しかし、国産ナフサ、ベンゼン価格はさらに高騰を続け、PSの原料調達価格も上昇している。
同社は、引き続き自助努力による吸収を続けてきたが、今回の原材料価格の上昇を吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために値上げせざるを得ないと判断した。