三菱ケミカルは7日、完全子会社であるシンガポールのMitsubishi Chemical Asia Pacific(MCAP)について、10月1日付で社名を「Mitsubishi Chemical Singapore(MCS)」に変更すると発表した。
MCAPは、シンガポール国内の統括会社として三菱ケミカルグループ製品の販売や市場開拓を行っている。今回の社名変更により、より一層地域や顧客に寄り添った活動を行い、最適なソリューションの提供を通じて同社グループの成長に向けて邁進していく考えだ。
2021年7月8日
2021年7月8日
三菱ケミカルは7日、10月1日付で同社グループの建築・建材関連事業を三菱ケミカルインフラテック(MCIT)に、商社機能を菱樹商事に、それぞれ統合することを決定したと発表した。
建築・建材関連事業では、昨年4月にグループ内の建築・建材関連事業を集約して発足したMCITに菱晃の建材関連事業を統合することで、さらなる提案力の強化を図り、同事業を強化・発展させる。一方、商社機能では、菱樹商事にエムコマース、大成化薬の商社関連事業、日化トレーディング、菱晃の原材料販売事業を統合。取り扱い範囲の拡大に加え、情報共有化や営業効率化などを図ることで総合力を強化し、顧客への同社グループとしてのプレゼンス向上を目指す。
三菱ケミカルはこれら一連の施策により、建築・建材事業および商社機能の強化を図り、今後もグループとしての総合力を生かした多様なソリューションを顧客に提案することで、社会への貢献を目指していく。
2021年7月6日
三菱ケミカルは5日、グループ会社の三菱ケミカルインフラテックが、アルミ樹脂複合板「アルポリック」シリーズの1つである抗ウイルスグレードで抗菌製品技術協議会が制定するSIAAマークを6月に取得したと発表した。
同シリーズは表面にアルミニウム、芯材に樹脂を使用した三層構造のアルミ樹脂複合板で、様々な意匠・加工性・耐候性をもった銘柄を揃え、幅広い用途で使用されている。1970年代の生産・販売開始から現在に至るまで国内トップシェアであり、海外では世界130カ国以上への販売実績を誇る。
同製品の抗ウイルスグレードは、軽量・高剛性・高平滑性はそのままに、表面塗装に抗ウイルス加工を施した安心・安全で清潔感のある内装仕上げ材。予め抗ウイルス加工剤を含有させた塗料を焼付塗装しているため、取り付け後は抗ウイルス剤の塗布などが不要となり、工数削減に貢献する。さらに、一般的なエタノールや次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤により拭き掃除しても、外観や抗ウイルス性能を保持している。
今後は、顧客からの要望に幅広く応じるために、不燃内装仕上げ材「アルポリック/fr インナーライト」にも同グレードを展開し、ラインアップを拡充する予定だ。
2021年7月5日
2021年6月29日
三菱ケミカルは28日、同社がもつバイオマス原料由来ポリエステルに係る基本特許を含む関連特許について、クラレおよびクラレトレーディングとライセンス契約を締結したと発表した。ライセンス対象の製品は、再生可能なバイオマス原料によるPET(ポリエチレンテレフタレート)。繊維をはじめ様々な用途が見込まれており、従来の石油由来の製品と比べ、温暖化ガスの排出量を抑えることができる。
同特許は、バイオマス原料由来の高品質ポリエステルそのものに関する物質特許。製造販売など事業を行う上で必要な基本特許となり、これまで日本のみならず米国、欧州、中国で特許登録を完了している。
さらに、三菱ケミカルは、今回の特許以外にもバイオマス原料由来の製品に関する特許を数多く保有している。今後、環境負荷の低いバイオマス原料由来の製品を普及させるために、自社事業の拡大だけではなく、外部との協業やライセンス供与を積極的に推進させることで、持続可能な新炭素社会の構築に貢献していく。
2021年6月18日
三菱ケミカルは17日、軽量性や剛性と高耐熱性を両立した炭素繊維複合材料(CFRP)を開発したと発表した。
軽量化要求が高まる航空機や自動車などのモビリティ用途、また製造工程の高度化・複雑化に加えて効率化への対応を求められる産業機械用途などでは、軽さと強度を兼ね備えるCFRPの利用は今後ますます進むことが見込まれる。一方、汎用性が高いエポキシ樹脂をベースにしたCFRPは耐熱温度が100~200℃と耐熱性に課題があり、多様化する顧客ニーズを十分に満足できないケースもあった。
同社の開発品は、ベース樹脂としてフェノール樹脂を使用することで、300℃でも物性が低下しない高い耐熱性を実現。CFRPの特長である高熱伝導性、高剛性、軽量性に加えて高耐熱性を付与することで、これまで解決が難しかった顧客課題へのソリューション提供が可能となる。すでに一部顧客の採用も決まり、耐熱部材などでのさらなる採用に向けて取り組んでいる。
同社は、多様化・高度化する顧客の要望に応える複数の新製品の開発を進めており、今後も引き続き、最適なソリューションをタイムリーに提供することで、積極的に事業を展開していく。
2021年6月18日
2021年6月17日
三菱ケミカルは16日、英・Mura Technology社との間で、廃プラスチックから化学製品や燃料油の原料(リサイクル生成油)を製造する技術「HydroPRS」のライセンス契約を締結したと発表した。
三菱ケミカルは、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、原燃料の脱化石燃料化やプラスチックケミカルリサイクル(CR)の事業化に向けた詳細な検討を加速する。
「HydroPRS」は、高温高圧の超臨界水の中でプラスチックを分解し、リサイクル生成油へと再生する革新的な技術。従来の直接熱分解技術と比べ、高い収率で石油由来原料と同等の品質(既存設備へ前処理なしで投入可能)をもつリサイクル生成油を得ることができる。
この技術により、今までは焼却や埋め立て処理をしていたプラをCRすることで、プラのライフサイクル全体のCO2排出量と化石燃料の消費を大幅に削減することが可能となり、サーキュラーエコノミーの実現に大きく寄与することが期待される。
なお、Mura社は大規模なプラCRの工業化を目指しており、「HydroPRS」は数あるCR技術の中でも加速度的に工業化が進んでいる技術になる。
三菱ケミカルは今後も、革新的な技術を導入し、環境・社会課題を解決するソリューションを提供することで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献していく。
2021年6月14日
2021年6月8日
三菱ケミカルは7日、植物由来原料を使用したPTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)「BioPTMG」を新たに開発し、サンプルの提供を開始したと発表した。
PTMGは、反発弾性や耐摩耗性といった特徴から、ポリウレタン弾性繊維(スパンデックス)などに伸縮性を付加する素材として使用されている。同社が植物由来の原料を使用して開発した「BioPTMG」は、石油由来のPTMGの性能と同等の反発弾性、耐摩耗性、耐加水分解性、低温での柔軟性などの優れた特性をもつため、インテリア、ファッションから工業資材に至るまで幅広い分野での活用が可能。スパンデックス以外にも、ポリウレタンエラストマーやポリエステルエラストマーでの使用が想定される。
同社は、今回開発したグレードにとどまらず、さらに多くのグレードを開発・拡充することで、顧客ニーズに応えていく。また「BioPTMG」をはじめとする植物由来の素材の研究開発を加速させ、持続可能な社会へのソリューションを提供することで、SDGsの達成に貢献する。