三菱ケミカル・クリンスイ LINE公式アカウント開設

, ,

2021年12月10日

LINE公式アカウント

 三菱ケミカルのグループ会社である三菱ケミカル・クリンスイはこのほど、「Cleansui」LINE公式アカウントを開設した。ユーザーとの直接的なコミュニケーションの機会を創出することで、様々なサービスの向上を計っている。

 LINEは、国内に8900万人のユーザー(9月末時点)、10~60代まで幅広い世代をカバーし、すでに生活インフラとして定着。個人情報不要で登録が可能、ユーザーが企業アカウントから情報を受け取ることも一般化している。これまで、クリンスイの浄水器製品を使用しているユーザーからは、「カートリッジの交換時期を教えてくれる機能」へのニーズの声が多数寄せられていた。

 同社は、浄水器本体に「お知らせ機能」を搭載した商品を充実させるほか、ハガキ、HPのフォームからの登録者へ、交換時期を知らせるなど各種サービスを行なってきたが、今回、日常に寄り添うLINEのサービスを活用しながら、ユーザーにとってストレスの少ないコミュニケーションを通してさらなるサービスの構築を図る。

 具体的には、カートリッジの交換時期を個別にお知らせ(浄水器分野全商品対象)、新商品やキャンペーン・イベント情報の配信、オフィシャルウェブサイトやSNSなどと連動した水にまつわるインタビューやコラムの掲載、など多岐に渡る情報の発信などを行っていく。

三菱ケミカル アクリル樹脂CR、解重合技術の実証に成功

, , , , , ,

2021年12月10日

 三菱ケミカルおよび連結子会社である三菱ケミカルメタクリレーツ(MCM)は9日、米国アジリックス社(米国オレゴン州)と進めてきたPMMA(アクリル樹脂)の解重合技術の検討において、アジリックス社のプラントスケール設備で同技術の実証に成功したと発表した。

 アジリックス社は、ポリスチレンをはじめとする様々なプラスチックに適用できる、独自の熱分解技術を保有。3社は、2020年よりラボスケールでのアクリル樹脂の解重合試験を行ってきた。今年8月からアジリックス社のプラントスケール設備で本格的な実証試験を実施し、アクリル樹脂の解重合に成功した。なお、実証試験で得られた解重合後の分解物は、従来法で製造されたMMAと同水準の品質レベルまで純度を高めるべく、イギリス・ウィルトンにある同社グループのパイロットプラントで蒸留精製検討を進めている。

 三菱ケミカルとMCMは、かねてよりアクリル樹脂のリサイクルに向けた検討を行っており、日本ではマイクロ波化学と協力し、事業化に向けた実証試験を進めている。今回、アジリックス社でのプラントスケール設備における実証試験の成功を受けて、欧州と日本国内でその地域特性に適したアクリル樹脂のケミカルリサイクル(CR)プラントの建設に向けたさらなる検討を加速する。

 三菱ケミカルは、MMAおよびアクリル樹脂の世界ナンバーワンシェアのメーカーとして、同事業のサーキュラーエコノミー実現に向けた取り組みを積極的にリードしていく。

 

ジャパンコーティングレジン エマルジョンなどを再値上げ

, , , ,

2021年12月9日

 三菱ケミカルの子会社であるジャパンコーティングレジンは8日、エマルジョン製品、パウダーエマルジョン製品、水溶性樹脂製品について、今月20日納入分から価格改定を実施することとし、取引先との交渉を開始したと発表した。改定幅は、エマルジョン製品および水溶性樹脂製品が「30円/kg以上」、パウダーエマルジョン製品が「60円/kg以上」。

 同社は当該製品について、原料価格の高騰、物流費、包材費などのコスト上昇を背景に6月1日納入分からの値上げを実施した。しかし、それ以降も原料価格の高騰が続いており、採算が大きく悪化している。同社は合理化など自助努力により現状維持に努めてきたが、これ以上の改善ならびに向上は望めないことから、再値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカル 酢酸および酢酸塩類を値上げ、コスト高に対応

, ,

2021年12月3日

 三菱ケミカルは2日、酢酸および酢酸塩類について、2022年1月1日出荷分から値上げすることを決定したと発表した。対象製品と改定幅は、酢酸が「30円/kg」、酢酸ナトリウム(結晶)が「15円/kg」、酢酸ナトリウム(無水)が「20円/kg」、粉末酢酸が「20円/kg」となっている。

 当該製品については、急激な原燃料の価格高騰によりコストが上昇し、事業環境は厳しい状況にある。こうした中、同社は、各種経費の削減や効率化を実施しているものの、自助努力のみで全てを吸収することは難しく、安定供給体制を維持するためにも、値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカル 世界最大級のGaN基板設備、結晶成長を確認

, , , ,

2021年11月22日

 三菱ケミカルと日本製鋼所は19日、世界最大級の窒化ガリウム(GaN)基板製造実証設備を使い、高品質なGaN基板の低コスト製造技術「SCAAT‐LP」を活用した4インチGaN基板の量産に向けた結晶成長試験を進める中、4インチGaN結晶が計画通りに結晶成長していることを確認したと発表した。

「 SCAAT -LP 」を用いて成長した GaN 結晶

 GaNは、高い耐久性をもつ超高効率デバイスの実現を可能とする素材。大幅な消費電力の削減によりCO2排出量の削減につながることから、環境負荷の低減が期待されている。このため、さらなる省エネルギーを実現する高輝度・高出力レーザや、高効率照明、新世代ディスプレイへの応用のほか、情報通信、パワー半導体など様々な分野での応用が見込まれている。

 このような背景の下、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に取り組む中で、両社は、日本製鋼所M&E室蘭製作所内(北海道室蘭市)に建設したパイロット設備において三菱ケミカル独自の液相成長技術「SCAAT」を活用した高品質、かつ高い生産性を実現するGaN基板の低コスト製造技術「SCAAT-LP」の開発に取り組み、4インチの均一な結晶成長を確認した。

GaN基盤実証 オートクレーブ大型化イメージ

 パイロット設備は低圧酸性アモノサーマル法を利用した結晶成長を実現するために、高温高圧オートクレーブ(圧力容器)を備えることが特長であり、日本製鋼所のもつ豊富な圧力容器の製造実績が生かされた。

 さらに2020年度からスタートしたNEDOの新たな助成事業で両社は、同事業で導入した大型実証設備で「SCAAT-LP」による4インチGaN基板の量産に向けた実証実験に取り組む。

 今回のオートクレーブはパイロット設備に比べ大幅なスケールアップを行ったことで、GaN基板の大量製造が可能となっており、これまで計画通りに4インチ結晶の成長を確認している。

 両社は今後、大型実証設備での結晶成長試験を継続、より高い生産性を可能とし、2022年度初頭からの市場供給を開始する予定。未来の社会を支える材料として重要な位置付けをもつ高品質なGaN基板の供給を通じ、超高効率デバイスの実現への貢献を目指していく。

三菱ケミカル 植物由来の因子で細胞培養、共同研究を開始

, , , ,

2021年11月18日

 三菱ケミカルは17日、バイオベンチャー企業であるネクスジェン(東京都品川区)との間で、植物由来の細胞増殖因子を使った細胞培養手法などの開発に関する試験・研究基本契約を締結したと発表した。

 先進医療として注目を集める再生医療では、患者またはドナーから採取した幹細胞を培養し、目的の組織や臓器に増殖・分化誘導するための、細胞培養周辺材料が重要な要素の1つになる。近年の再生医療技術の進歩に伴い周辺材料の開発も進んでいるが、従来の細胞培養は主にウシ胎児から採取した血清を材料としており、安定供給や動物由来の病原体の混入するリスクに加え、動物倫理上の課題も抱えている。

 三菱ケミカルは、これらの課題を解決するために、植物を活用した細胞増殖因子の生産についての研究に注力する中、幹細胞による次世代再生医療イノベーションの開発に取り組むネクスジェンと連携することにより、医療現場や顧客企業が求める高度な品質を満たす製品開発につなげていく。共同研究を通じて、植物を利用して生産した細胞増殖因子の有用性・安全性を示すとともに、臨床向けに安定した品質と供給を実現させる生産システムの構築を目指す。

 三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる中長期経営基本戦略に基づき、社会課題解決に貢献する成長事業群の1つと位置づけられた、再生医療などの「医療進化」に貢献する研究を進めている。再生医療をより安全で安価なものとし、従来の市場になかった製品を提供することで、治療困難な疾患にも再生医療を適用できる環境を実現し、誰もが健康で生き生きと暮らせる社会づくりに貢献していく。

三菱ケミカル 食品包装用ラップフィルム値上げ、来月から

,

2021年11月18日

 三菱ケミカルは17日、食品包装用ラップフィルム「ダイアラップ」関連製品について、12月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格の15%以上」。

 原油・ナフサなどの市況高騰により、原料や添加剤の価格が上昇している。加えて、電力費や包材費、物流費といった諸費用の上昇も加わり、事業環境は悪化している状況にある。同社は、継続的なコスト削減に鋭意努力してきたものの、現在の価格体系では安定的な製品供給が困難と判断し、今回、価格改定の実施を決定した。

三菱ケミカル アセトンなど値上げ、原燃料などコストが上昇

, , ,

2021年11月15日

 三菱ケミカルは11日、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ダイアセトンアルコール(DAA)について、11月22日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、アセトンが「26円/kg以上」(荷姿:ドラム缶、石油缶は「36円/kg以上」)、MIBKとDAAがいずれも「33円/kg以上」(荷姿:ドラム缶、石油缶は「43円/kg以上」)となっている。

 原油価格上昇の影響を受け、国産ナフサ基準価格および当該製品の製造にかかる用役費・副原料費は騰勢を強めている。さらに、鋼材費の高騰によるドラム缶価格の上昇も避けられない事態となっている。

 同社は、こうした原燃料価格などの上昇に伴う大幅なコストアップ分を、自助努力のみで対応することは困難と判断し、価格改定の実施を決定した。なお同社は、同製品について、8月に値上げを実施している。

三菱ケミカル ビスフェノールAを再値上げ、原料高に対応

,

2021年11月15日

 三菱ケミカルは11日、ビスフェノールA(BPA)について、11月22日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「15円/kg以上」。

 国産ナフサ基準価格は、原油価格上昇の影響を受けて騰勢を強めている。さらに、当該製品の製造にかかる用役費・副原料費などの諸経費も上昇を避けられない事態となっている。

 同社は、こうした原燃料価格などの上昇に伴う大幅なコストアップ分を、自助努力のみで対応することは困難と判断し、今回、値上げの実施を決定した。なお同社は、8月にも価格改定を行っており、約3カ月ぶりの値上げとなる。

三菱ケミカル 漁網からの再生ナイロン、糸として販売を開始

, , ,

2021年11月11日

 三菱ケミカルは10日、サーキュラーエコノミー(循環型経済)やSDGs実現に貢献する取り組みとして、廃棄された漁網由来の再生ナイロン樹脂を混合した新しいナイロン糸「KILAVIS RC(キラビス アールシー)」を開発し、量産体制を整えたと発表した。

廃漁網からナイロン糸へリサイクル

 「キラビス アールシー」は、廃漁網から再生したリファインバースのナイロン樹脂「リアミド」を、三菱ケミカルのナイロン糸「キラビス」に特殊紡糸技術を用いて混合した新しいナイロン糸。日本で発生した廃棄物を日本国内で再利用する〝地産地消〟を促進することで、製品のアップサイクルとCO2排出量削減に貢献していく。

 また、「キラビス アールシー」は、国内生産のため安定供給が可能であり、原着(原料段階で着色)することで染色工程が不要となるため排水の問題が解消されるとともに、使用する水・電気などのエネルギーを削減できる。ナイロン繊維の特長である 優れた摩擦堅牢度をもち、さらに長繊維であるため遊び毛の発生も少なく、カーペットとして使用した場合の掃除も簡単になる。

 三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる中長期経営基本戦略のもと、サーキュラーエコノミーの推進を KAITEKI実現のキーエレメントと位置付け、製品などのリサイクルはその重要な取り組みの一つと捉えている。今後も、自社だけでなく顧客における使用時のリサイクルにも配慮した製品設計を進めることで、SDGsの達成や持続可能な社会の実現に貢献していく。