東ソー PPS樹脂を値上げ、原料価格の上昇に対応 東ソー , PPS樹脂 2021年5月31日 東ソーは28日、PPS樹脂「サスティール」全グレードについて6月21日出荷分から値上げする、と発表した。価格改定幅はベースレジンが「95円/kg」、コンパウンドが「60円/kg」。 同社は、これまでPPS樹脂の品質向上、安定供給ならびにコスト削減に努めてきた。しかし世界経済の正常化による需要の増加や、米国寒波の影響も受けた昨今の原燃料高を背景に、主原料・副原料・各種ユーティリティのコストが増加している。さらに安定生産・安定販売や品質の向上のための設備修繕費や物流費も上昇し、自助努力で吸収できる限界を超えている。こうした中。同社は、安定供給を継続するため、採算是正を実施せざるを得ないと判断し、今回の値上げを決定した。
東ソー 組織改正(6月25日) 東ソー 2021年5月28日 [東ソー/組織改正](6月25日)▽CO2削減・有効利用推進委員会のもとに「CO2削減・有効利用戦略室」を新設▽南陽事業所に「CO2削減・有効利用南陽タスクフォースチーム」を新設▽四日市事業所に「CO2削減・有効利用四日市タスクフォースチーム」を新設。
東ソー 新研究棟など新設へ、スペシャリティ事業を強化 東京研究センター , カスタマーサポート棟 , 東ソー , 新設 2021年5月26日 東ソーは25日、東京研究センター(神奈川県綾瀬市)にバイオサイエンス関連の新研究棟と、製品展示ルームや技術セミナー会場などを備えるカスタマーサポート棟を新設すると発表した。併せて既存研究施設の大規模リニューアルを実施することで、研究開発機能を強化し、スペシャリティ事業の拡大や社会課題解決に貢献できる製品・技術の創出を加速していく狙いだ。 東京研究センターの将来イメージ図 新研究棟は来年12月の着工と2024年4月の完成を目指し、カスタマーサポート棟は2025年6月の着工と2026年5月の完工を予定する。また既存研究施設の8号棟と9号棟についても、2024年にリニューアル(着工:5月、完成:10月)を行う。設備投資額は、新棟建設とリニューアルなどを含め約100億円。 今回の研究拠点整備では、①バイオサイエンス製品開発体制の拡充による事業領域の拡大②マテリアルズ・インフォマティクス(MI)を基幹技術とした材料開発の加速による先進的な新製品や技術の創出③製品展示ルームや技術セミナー施設を充実させてカスタマーサポート機能を拡充④研究者間の交流を促進する施設レイアウトや研究施設拡張による研究環境の充実―の4つのポイントを掲げ、研究開発機能を強化する。 東京研究センターは、南陽事業所(山口県周南市)や四日市事業所(三重県四日市市)と並ぶ主要研究開発拠点であり、ライフサイエンス研究所、アドバンストマテリアル研究所、バイオサイエンス事業部開発部門を中核組織に置く。同社の研究開発重点3分野である「ライフサイエンス」「環境・エネルギー」「電子材料」に代表されるスペシャリティ事業に関する先端技術創出の拠点となっている。 東ソーは、積極的な投資を進めて研究開発体制を強化することで、SDGsを組み込んだ研究開発テーマの推進を通じ、高付加価値製品を生み出し続けていく考えだ。企業の長期的成長を牽引するのみならず、持続可能で豊かな社会の実現に向けて貢献していく。
東ソーなど 低濃度CO2からの尿素誘導体合成法を開発 東ソー , 産業技術総合研究所(産総研) , 尿素誘導体を合成する触媒反応 2021年5月18日 東ソーと産業技術総合研究所(産総研)はこのほど、火力発電所排気ガス相当の低濃度CO2から、樹脂や溶媒、医薬品の原料として有用な化学品である尿素誘導体を合成する触媒反応を開発したと発表した。 両者は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジ2050/排気ガス由来低濃度CO2の有用化製品への直接変換」にて、低濃度CO2をポリウレタン原料などの有用化学品に直接変換する合成プロセスを研究開発しており、今回の技術の開発に至った。 この技術は、日本で主流の石炭火力発電所排気ガスに相当する低濃度CO2(体積比率15%)とアミンから簡便に得られるカルバミン酸アンモニウム塩にチタン触媒を作用させて、有用化学品であるエチレンウレアなどのさまざまな尿素誘導体を効率的に合成できる。また、これまで直接利用が難しかった火力発電所排気ガス中の低濃度CO2を、濃縮・圧縮・精製といったコストやエネルギーが必要な工程を経ずに有用化学品に効率よく変換できるため、地球温暖化の原因とされるCO2の排出量削減への貢献が期待される。 両社は今後、今回開発した反応について実際の火力発電所排気ガスを用いた検証を行った後、工業スケールでの尿素誘導体合成反応の実用化を目指す。なお、今回の成果の詳細は、英学術誌「Communications Chemistry」に掲載された。 今回開発した低濃度CO2からの尿素誘導体合成技術の概要
東ソー、塩素化パラフィン 来年5月に生産・販売を停止 東ソー , 塩素化パラフィン , 東北東ソー化学 , トヨパラックス , 生産と販売の停止 2021年5月17日 東ソーは14日、東北東ソー化学(山形県酒田市)が製造し、東ソーが販売している塩素化パラフィン「トヨパラックス」の生産と販売の停止を決定したと発表した。生産停止時期は、2022年5月下旬を予定。 東ソーの塩素化パラフィンは、1953年に南陽事業所(山口県周南市)で製造を開始して以来、半世紀にわたり事業展開してきたが、近年は設備老朽化が著しく、今後の安全生産、安定供給のためには設備更新が必要となっている。さらに、環境規制の観点から、将来的な事業継続性は先行き不透明な状況となっているため、今回、設備更新の投資を断念し生産の停止を決定した。
東ソーの3月期 ウレタン原料など交易条件改善で増益 米澤啓上席執行役員 , 2021年3月期 , 電話会議 , 東ソー , 決算説明会 2021年5月12日 東ソーが11日に発表した2021年3月期の連結業績によると、売上高は前年比7%減の7329億円、営業利益8%増の878億円、経常利益11%増の951億円、純利益14%増の633億円の減収増益だった。同日に電話会議による決算説明会を開催。経営管理室長の米澤啓上席執行役員は、主な減収要因に「キュメンやポリエチレン製品、ウレタン原料の販売数量の減少」「カセイソーダやウレタン原料の海外市況の下落」を挙げ、また増益の主因は、 コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い Log In. あなたは会員ですか ? 会員について
東ソー 新型コロナ抗体検出試薬のラインアップを拡充 東ソー , 新型コロナウイルス , 全自動化学発光酵素免疫測定装置 , AIA-CL2400 , 研究用試薬2種 2021年4月28日 東ソーは27日、同社の全自動化学発光酵素免疫測定装置 「AIA-CL2400」および同等機種向けの専用試薬として、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質(SP)に対する抗体を検出できる研究用試薬2種の販売を開始したと発表した。 抗体検出試薬「SP-Total」 同社は昨年12月から新型コロナのヌクレオカプシドたんぱく質(NP)に対する2種の抗体検出試薬を販売しており、今回の追加により四種類の抗体検出試薬を揃えた。さらに同社装置と組み合わせることにより1時間で最大240テストの測定ができることから、ウイルス感染後やワクチン接種後の免疫獲得状態の把握など、新型コロナ感染症の基礎的、臨床的研究に貢献できる。 測定装置「AIA-CL2400」 同研究用試薬の開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の令和2年度ウイルス等感染症対策技術開発事業(実証・改良研究支援)の補助を受け、横浜市立大学のグループと共同で実施。研究成果は「Frontiers in Microbiology」誌に掲載されている。同社は、横浜市大をはじめ外部機関の協力を得て、「AIA-CL」装置向けの新型コロナ抗原検査試薬についても開発中であり、今後研究現場および医療現場へのさらなる貢献を目指していく。
東ソー 原料高騰でTPU値上げ、安定供給の維持図る 東ソー , 熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)製品 2021年4月27日 東ソーは26日、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)製品について、5月10日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、エーテル系製品が「130円/kg以上」、エステル系製品が「60円/kg以上」となっている。 年初より、TPUの原料となる各種ポリオールやイソシアネート価格は、米国寒波の影響や原料メーカーの生産停止、物流の停滞といった供給面の問題が頻発する中、中国市場を中心とした旺盛な需要を背景に高騰している。同社は安定的な供給を最優先に生産を行ってきたが、昨今の原料コスト上昇は自助努力の限界を大きく超えており、今後の安定供給継続のためにも価格改定を実施せざるを得ないと判断した。
東ソー 臭素と臭素誘導品を値上げ、6月から実施へ 東ソー , 臭素 , 臭素誘導品 2021年4月27日 東ソーは26日、臭素および臭素誘導品について、6月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、臭素・臭化水素酸が「現行価格から15%/kg」、臭素系難燃剤(テトラブロモビスフェノールA「フレームカット120G」)が「25%/kg」のそれぞれの引き上げとなる。 同社は国内最大の臭素メーカーとして、安定生産と安定供給に努めてきたが、臭素と臭素誘導品は、アジア地域で需要が伸長し、中国市場では供給が不足する状況にある。このような環境下、需給バランスはひっ迫しており、海外市況は大幅に上昇。同社はコスト削減をはじめ、省力化や物流の効率化などあらゆる施策を実施してきたが、今後とも日本国内での安定供給を継続するために、今回の価格改定の実施を決めた。
東ソー 触媒学会から学会賞(技術部門)を受賞 2019年度 触媒学会 学会賞(技術部門) , 東ソー , 触媒の高性能化と寿命予測技術による塩化ビニルモノマー製造プロセスの効率化 , 触媒学会 2021年4月15日 東ソーはこのほど、「触媒の高性能化と寿命予測技術による塩化ビニルモノマー製造プロセスの効率化」で、触媒学会より、「2019年度 触媒学会 学会賞(技術部門)」を受賞した。 触媒学会 学会賞(技術部門)の楯 同社は1960年代に独自技術によってオキシクロリネーション法塩化ビニルモノマー(VCM)プラントを操業して以来、触媒の改良を進め、触媒性能の向上に努めてきた。 今回の受賞は、エチレン、塩化水素、酸素から二塩化エチレン(EDC)を合成するオキシクロリネーション反応に用いる固定床の独自触媒を新たに開発し、実用化に至ったことが評価された。銅系のシンプルな触媒組成にもかかわらず、円筒形状、さらに担体に特異な細孔構造をもたせることで、触媒性能(活性、選択性、耐久性)が飛躍的に向上。さらに、触媒劣化メカニズムの解析により触媒寿命を高精度に予測するシミュレーション技術も確立し、触媒使用期間の延長などのコスト低減に寄与した。 学会賞(技術部門)は、触媒に関連する工業技術(触媒分析や評価技術、触媒技術の異分野への応用なども含む)に関して著しい研究業績・開発業績を挙げたものに対して贈られる。 同社は、今回の受賞を励みとし、今後も革新的な研究開発に取り組んでいくとともに、エネルギー消費や環境負荷が少ない素材の提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく。