[東ソー・人事](12月16日)▽解兼南陽事業所機能材料製造部ハイリシカゼオライト課長、同事業所同部長清原秀樹▽高分子材料研究所CPパイロット建設チームリーダー、高分子材料研究所長阿部成彦▽南陽事業所機能材料製造部ハイリシカゼオライト課長佐橋康寛▽四日市事業所同部機能性ポリマー課長古田健二▽高分子材料研究所CPパイロット建設チーム深谷剛史。
東ソー 人事(12月16日)
2020年12月11日
2020年12月11日
2020年12月11日
研究開発ではMI注力、気候変動への対応も図る
東ソーは10日、都内で経営概況説明会を開催し、業績や事業戦略、研究開発、気候変動への対応などについて方針や考え方などを説明した。
山本寿宣社長は、「コロナ感染拡大により、上期は業績が大幅に悪化した。下期は各製品の需要回復で収益が回復すると見込むがカバーできず、通期では減収減益となる」とし、 “東ソー 経営概況説明会、コロナ禍でも方針継続” の続きを読む
2020年12月10日
東ソーは9日、グループ会社である東ソー物流(山口県周南市)が、新エチレン輸送船「翔陽(しょうよう)」を今月7日に竣工したと発表した。エチレンは、極めて可燃性と引火性が高く、十分な安全対策を実施する必要があり、既存船舶が老朽化していることから、安全・安定輸送を継続する目的で更新した。
同船は、ガス状のエチレンをマイナス103℃まで冷却して液体で輸送できる国内でも数少ない特殊な船舶。また、環境にやさしい設計が採用され、最適な船型およびエコステータ(プロペラ効率を改善させる整流板)や摩擦抵抗低減型塗料などによる推進性能の向上、さらに、トラックコントロール(自動航路維持システム)付きの電子海図装置搭載による最適航路が実現されるなど、燃料消費量の低減を実現している。
同社グループは、高度化・多様化・広範化する物流ニーズに対応するため、グローバルサプライチェーンの強化を図るとともに、物流の効率化や環境にやさしい物流事業を推進することで、地球温暖化防止などの環境保全にも配慮し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
2020年12月3日
東ソーは2日、同社の全自動化学発光酵素免疫測定装置「AIA-CL2400」および同等機種向けの専用試薬として、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のヌクレオカプシドタンパク質に対する抗体を検出できる研究用試薬「NP-Total抗体試薬」「NP-IgG抗体試薬」2種の販売を始めたと発表した。
両試薬とも試薬調製が不要なため、15分という短時間で結果報告が可能であることから、同社では「新型コロナウイルス感染症の基礎的、臨床的研究に貢献できる」との期待感を寄せている。
同研究用試薬の開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の令和2年度ウイルス等感染症対策技術開発事業(実証・改良研究支援)の補助を受け、横浜市立大学、関東化学と共同で実施した。東ソーは現在、横浜市大をはじめ外部機関の協力を得て、「AIA-CL」装置向けの新型コロナウイルス抗原検査試薬の開発にも取り組んでおり、今後も研究現場と医療現場への貢献を目指していく。
2020年11月30日
東ソーと産業技術総合研究所(産総研)は27日、CO2とケイ素化合物(テトラエトキシシラン:TEOS)を原料として、ポリカーボネート(PC)やポリウレタン(PU)の原料となる「ジエチルカーボネート(DEC)」を効率的に合成する触媒技術を共同で開発したと発表した。この触媒反応は水を副生しないため、触媒の長寿命化と、高い反応効率を実現しており、実用化されれば、CO2を炭素資源として再利用するカーボンリサイクル社会への貢献が期待できる。
CO2を様々な有用製品として活用する「カーボンリサイクル」に向けた技術開発が重要視されている。資源エネルギー庁がまとめた「カーボンリサイクル技術ロードマップ」では、CO2の化学品への利用例として、PUやPCといった「含酸素化合物(酸素原子を含む化合物)」を想定。CO2から含酸素化合物を合成する技術としては、CO2とアルコールを原料とする反応の検討が報告されているが、目的物の生成効率や反応に用いる触媒の寿命に課題があり、実用化に向けて製造プロセスの低コスト化が実現できる技術が求められている。
こうした中、両者は、産総研がケイ素資源から直接合成する方法を開発したテトラアルコキシシランをCO2と組み合わせ、DECを高効率に合成する技術の開発に取り組んだ。DECは幅広く活用されている有用化学品だが、その製造法はホスゲンを原料としている。これまで、CO2とエタノールを原料にDECを合成する研究開発は広く行われてきたが、この反応では水が副生するため、生成したDECと水が反応して原料に戻ってしまう逆反応が進行。また、反応系中の触媒が加水分解されて活性が失われてしまうなどの要因で、高効率合成が難しいという課題があった。
今回開発した技術では、水を副生しないテトラアルコキシシランの一種であるTEOSを原料とする方法を考案。さらにこの反応に有効な触媒を見出だして、製造プロセスの低コスト化を実現できる合成方法を開発した。今回の成果は、産総研が取り組む「砂からTEOSを合成する技術」と組み合わせることで、CO2と砂という実質的に無尽蔵ともいえる資源から有用化学品を製造する可能性を拓くもの。
両者は今後、より低コストで省エネルギーな製造方法の確立を目指し、反応条件や触媒のさらなる改良を行う。またスケールアップの検討など、実用化に向けて必要な技術課題の解決に取り組み、2030年ごろまでの実用化を目指す。
2020年11月27日
2020年11月16日
足元需要は回復傾向も、コロナ再拡大が懸念材料
総合化学大手5社(三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学、旭化成、東ソー)の上期(4-9月期)業績は、新型コロナによる需要減少の影響が4-6月期を中心に強く表れたことから、前年同期比で厳しい結果となった。
各社の利益を見ると、コア営業利益(IFRS)では、三菱ケミHDは前年同期比58%減の546億円、住友化学は同36%減の541億円、三井化学は同53%減の186億円となり、営業利益では旭化成が同25%減の768億円、東ソーが同56%減の176億円と、揃って2桁の減益率となった。中でも石化事業は、原油・ナフサ価格の下落に伴い製品市況が低迷し、コロナ影響で販売数量も大きく減少。三菱ケミカルのMMA、旭化成のアクリロニトリル(AN)、東ソーのMDIなど市況製品の交易条件が大幅に悪化した。また、4-6月期の国産ナフサ価格は2万5000円と、1―3月期に比べ2万円近く下落しており、在庫の受払い差や評価損が発生したことも収益の下押し要因となっている。
一方、4-9月期の各社の売上高営業利益率(ROS)を見ると、コア営業利益では、三菱ケミHDが3.6%(前年同期比3.6ポイント減)、住友化学が5.2%(同2.4ポイント減)、三井化学が3.5%(同2.4ポイント減)となり、営業利益では旭化成が7.8%(同1.7ポイント減)、東ソーが5.5%(同4.7ポイント減)となった。
三菱ケミHDはケミカルズセグメント(MMA、石油化学、炭素)、住友化学は石化事業、三井化学は基盤素材、旭化成は基盤マテリアルズ(AN)とパフォーマンスプロダクツ(合成ゴムやエンジニアリングプラスチックス)、東ソーは石化とクロル・アルカリ(MDI)、での収益悪化がROS低下につながった。コロナ影響によりロックダウンが導入されたことで世界経済が停滞し、汎用品を中心に需要が減少したことが伺える。
今後については、4―6月期を底に需要が回復傾向となっており、下期もこの傾向が続くとの見方が強まっている。特に中国では、自動車や家電などの生産活動が活発化し、石化製品の需要が拡大していることや、半導体関連製品もリモート化や5Gの進展で好調さ継続している。
こうした状況を受け、通期業績見通しでは、住友化学と三井化学はコア営業利益の上方修正を行い、旭化成はレンジで示していた営業利益からの上積みを見込むなど、各社の収益の上振れが期待される。とはいえ、足元でコロナ感染が再拡大の様相を見せていることや、米国大統領選の結果を受け世界情勢が不安定化していることが懸念材料。この先、世界経済が変調する可能性もあり、事業環境はこの先も予断を許さない状況が続きそうだ。
2020年11月11日
2020年11月2日
2020年10月12日