ENEOS 非接触POSなどSSで新サービス実証開始

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2021年7月29日

 ENEOSはサービスステーション(SS)の利便性向上を目指し、Dr.Driveセルフ荻窪店(東京都杉並区)で業界初の取り組みとなる非接触POSの導入をはじめ、リモート接客、デジタルサイネージといった新デジタル技術サービスの実証実験を開始する。

非接触POSのイメージ
非接触POSのイメージ

 同取り組みは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてさらに高まる利用者の非接触・非対面ニーズや、恒常的な人手不足の解消という運営店のニーズへ対応を目的としている。

 非接触POSの実証では、「空中ディスプレイ+赤外線センサー一体型」機器と「赤外線センサー後付け外設端末」の二種類を設置。空中ディスプレイは、空中に映し出されたバーチャルPOS画面の操作を赤外線センサーで感知するもの。既存の機器には、画面上に赤外線センサーを設置し、操作画面の数㎝手間で指の動きを感知させることで、画面に直接触れることなく注文が行えるようにする。

リモート接客の利用風景
リモート接客の利用風景

 一方リモート接客は、エネオスカードやENEOSでんきの入会手続きを、SSスタッフに変わりリポートオペレーターが対応することで、店舗の省力化を図る。高度な説明が伴う商材についてもリモートオペレーターが説明を行う。

 また、採光式デジタルサイネージを店舗内入口付近の窓側に設置する。外の光を取り込み室内の明るさを保ちながら告知を展開。ポスターや看板などの廃棄物削減と交換作業の手間を省き、より効率的で効果的な告知を目指す。こうしたデジタル技術活用の有効性、操作性、耐久性、認知度合いなどを検証していく。

 

ENEOS 静岡市と次世代型エネ・地域づくりで合意

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2021年7月26日

 ENEOSはこのほど、静岡市との間で「静岡市清水区袖師地区を中心とした次世代型エネルギーの推進と地域づくりに係る基本合意書」を締結したと発表した。 

ENEOS清水製油所跡地(黄色網:清水油槽所内遊休地、赤色網:油槽所エリア、青色網:港湾区域)
ENEOS清水製油所跡地(黄色網:清水油槽所内遊休地、赤色網:油槽所エリア、青色網:港湾区域)

 両者は相互に連携し、ENEOSの清水製油所跡地(清水油槽所内遊休地)を中心に「次世代型エネルギー供給プラットフォーム」を構築するとともに、「まち」と「みなと」が一体となった魅力的で持続可能な地域づくりを進める。

 具体的には、ENEOSは再生可能エネルギーをはじめとした地産地消による自立型エネルギーの供給体制を整備し、蓄電池などの最新技術を活用したエネルギーの効率化・多様化、災害時のレジリエンス向上、モビリティサービスを含めた新たな付加価値サービスを提供する、次世代型エネルギー供給プラットフォームを構築。静岡市はそれに協力する。同合意により、地域との相乗効果を生む事業開発を推進し、2024年度ごろの運用開始を目指す。

 昨年7月、ENEOSは静岡県と次世代型エネルギーの推進と地域づくりに係る基本合意書を締結。同製油所跡地を中心に次世代型エネルギー供給プラットフォームの構築に向けた検討を進めており、その中で静岡市とも協議を行ってきた。ENEOSは2040年に自社が排出するCO2のカーボンニュートラルを掲げ、一方、静岡市は2050年温室効果ガス排出実質ゼロに向けた取り組みの推進を表明している。今後は静岡県、静岡市、ENEOSの3者で相互に連携を図り、脱炭素社会の実現に貢献する地域づくりを行っていく。

ENEOSと三菱ケミカル 廃プラ油化で鹿島にCR設備建設

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2021年7月21日

 ENEOSと三菱ケミカル(MCC)は20日、MCC茨城事業所(茨城県神栖市)を拠点にプラスチック油化共同事業を開始することを決定し、同事業所内に商業ベースでは国内最大規模となる年間2万tの処理能力を備えたケミカルリサイクル(CR)設備を建設すると発表した。2023年度からの廃プラスチック油化開始を目指す。

プラスチックリサイクルのフロー。両社は2023年度からの廃プラ油化開始を目指す
プラスチックリサイクルのフロー。両社は2023年度からの廃プラ油化開始を目指す

  具体的には、外部から調達した廃プラを、英ミュラ・テクノロジー社の超臨界水技術を導入する新設備で化学的に液化し、油化処理を行う。製造した油(リサイクル生成油)は、ENEOSとMCCの既存設備である石油精製装置とナフサクラッカーの原料として使用し、石油製品や各種プラスチックへと再製品化することで、高効率なCRの循環を実現していく考えだ。

 ENEOSとMCCは、2019年に折半出資による鹿島コンプレックス有限責任事業組合を設立し、茨城県鹿島地区の石油精製と石油化学事業のさらなる連携強化の検討を行っている。その一環として、世界的課題となっている廃プラ問題を踏まえた上で、プラスチック製造のサプライチェーンに関わる事業者として循環型社会形成に貢献することをテーマの1つに据え、CRの技術検討を進めてきた。

 両社は今後、原料廃プラの安定調達をはじめ、プラ製品へのCR品認証や石油製品への温室効果ガス削減の認証といったサーキュラーエコノミー関連の認証取得などによる製品の高付加価値化を進め、次世代事業としてさらなる技術的知見の習得を図る。循環型社会の形成につながる今回の共同事業を通じ、持続可能な開発目標(SDGs)の目標12「つくる責任使う責任」の達成に確実に貢献していく。

 

ENEOS 山梨県産グリーン水素利用で合意書締結

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2021年7月20日

 ENEOSは山梨県との間で、再生可能エネルギー由来のグリーン水素の供給について合意書を締結したと発表した。

東京目黒水素ステーションの外観
東京目黒水素ステーションの外観

 同県甲府市の米倉山(こめくらやま)で製造された合計約600N㎥の再エネ由来グリーン水素を、7月から9月の3カ月間に2回にわけてENEOSの東京目黒水素ステーション(東京都品川区)に輸送し、燃料電池自動車に供給する。モビリティ分野のグリーン水素の利用を拡大することで、持続可能な低炭素社会の実現を目指す狙いだ。

 ENEOSは脱炭素に向けた本格的な水素の大量消費社会を見据えて、国内外でCO2フリー水素サプライチェーン構築に取り組んでいる。国内では、自動車用燃料供給に関わるインフラやノウハウを活用した水素ステーションネットワークの強化に加え、供給する水素のCO2フリー化を推進している。

 一方、山梨県は2050年までに県内の温暖化ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。目標達成に向け、再エネ余剰電力を水素などの気体燃料に変換し貯蔵するP2G(パワー・トゥ・ガス)システムの実用化を加速させるため、米倉山電力貯蔵技術研究サイトを拠点に、太陽光発電による電力で水を電気分解することでグリーン水素を製造、安全に貯蔵・輸送し、市民生活の中で利用する実証実験に取り組んでいる。

山梨県との合意に基づくグリーン水素の供給フロー
山梨県との合意に基づくグリーン水素の供給フロー

 

ENEOS 油槽所跡地など3カ所にメガソーラー建設へ

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2021年7月19日

 ENEOSはこのほど、熊本県八代市、香川県高松市、新潟県新潟市の全国3カ所でメガソーラー発電所の建設を開始すると発表した。いずれも同社油槽所跡地や事業所内遊休地へ、発電容量約0.9㎿~約18.0㎿の設備を建設し、今年12月から2025年6月の送電開始を予定する。

 ENEOSの自社遊休地を活用したメガソーラー発電所は、同社の再生可能エネルギー発電所の主力を占めており、直近では今年3月、富山県高岡市の伏木油槽所跡を活用した「伏木メガソーラー発電所」(約0.7㎿)の送電を開始した。今回建設を予定している3カ所も、それぞれ油槽所跡地もしくは遊休地を利用するものになる。

 各発電所の概要は、「八代メガソーラー発電所」は八代油槽所跡地(約9000㎡)に建設、発電容量は約0.9㎿で今年12月の送電開始を予定する。「高松第2メガソーラー発電所」は高松油槽所跡地(約1万4000㎡)に整備し、約1.5㎿の設備で来年3月の送電開始を予定。「新潟第1メガソーラー発電所」は新潟事業所内の遊休地(約25万7000㎡)に建設し、約18.0㎿の規模で2025年6月の送電開始を予定する。ENEOSの発電設備は、新規整備の3カ所を含め全国で24ヵ所となり、総発電容量は約69㎿になる見込み。

ENEOS 「児童文化賞」と「音楽賞」の受賞者を決定

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2021年7月12日

 ENEOSはこのほど、「第56回 ENEOS児童文化賞」と「第51回 ENEOS音楽賞」の受賞者を決定した。児童文化賞は絵本作家の田島征三(たしま・せいぞう)氏、音楽賞の邦楽部門は清元節浄瑠璃方の清元美寿太夫(きよもと・よしじゅだゆう)氏、洋楽部門の本賞は滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典(ぬまじり・りゅうすけ)氏、同奨励賞にはオーケストラの広島交響楽団が選ばれた。

田島征三氏 ©秋元 茂

 田島氏は1965年に絵本「ふるやのもり」で作家デビュー以来、絵本、絵画、イラストレーション、エッセイ、造形作品などを発表し続けている。新潟県十日町の廃校を利用した「絵本と木の実の美術館」では「空間絵本」にチャレンジ、また、「日・中・韓平和絵本」プロジェクトを主導するなど、多様で意欲的な作家活動を展開。半世紀以上にわたり常に斬新で意欲的な挑戦をし続け、絵本文化をけん引してきた。

清元美寿太夫氏

 清元氏は長きにわたり、清元節の太夫としてその美しいのどで多くの人を魅了している。歌舞伎や舞踊の会をはじめ、素浄瑠璃の演奏会でも同氏はなくてはならない存在であり、安定した語りは高く評価されている。40年あまり共に演奏してきた三味線の清元美治郎氏と開いた演奏会「二人会」など、一連の活躍で2014年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞し、その実力が広く認められた。

滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典氏 ©荒谷良一

 びわ湖ホールは「創造する劇場」との看板を掲げて1998年に設立。芸術諸分野でまさに創造的な活動を展開し、都市圏の劇場にも増して傑出した存在感を示し続けてきた。特に音楽分野では、若杉弘初代芸術監督の下、ヴェルディ日本初演作品シリーズで大きな成果を上げ、続く2代目の沼尻氏の下でも、「リング」全曲などのワーグナーや、近現代のオペラ作品の上演で圧倒的な成功を成し遂げ、今や日本のオペラ制作や上演に欠くべからざる存在となっている。

広島交響楽団

 広島交響楽団は1963年に「広島市民交響楽団」として設立、1970年に広島交響楽団へと改称し、1972年にプロ化した。国際平和文化都市〝広島〟を拠点に、近年は〝Music for Peace~音楽で平和を~〟を旗印に活動する。下野竜也音楽総監督の下、その意欲的な音楽づくりが注目を集めいている。昨年はコロナ禍に直面しつつも被爆ピアノによる藤倉大氏の新作協奏曲「Akiko’s Piano」の世界初演を敢行した。

 ENEOSは1966年に児童文化賞、1971年に音楽賞を創設して以来、約半世紀にわたり日本の児童文化・音楽文化の発展に大きな業績をあげた個人または団体を顕彰している。なお、表彰式は11月19日にパレスホテル東京(東京都千代田区)で開催し、正賞としてトロフィー、副賞として賞金200万円を贈呈する。

 

ENEOSとPFN 超高速シミュレータ提供開始

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2021年7月12日

材料探索のサイクルを一変するMIのコアツール

 ENEOSとプリファード・ネットワークス(PFN)の共同出資により先月1日に設立したプリファード・コンピュテーショナル・ケミストリー(PFCC:PFN51%、ENEOS49%)は、新物質開発・材料探索を高速化する汎用原子レベルシミュレータのクラウドサービスによる提供を開始した。

「マトランティス」の実行画面
「マトランティス」の実行画面

 「Matlantis(マトランティス)」と呼ばれる同シミュレータは、原子スケールで材料の挙動を再現して大規模かつ高速に材料探索を行えるもの。従来の

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ENEOS 人工光型自動化植物工場、千葉で操業開始

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2021年7月12日

 ENEOSはこのほど、100%子会社ENEOSテクノマテリアルの出資するJリーフが、国内最大規模の人工光型自動化植物工場「テクノファーム成田」(千葉県芝山町)の操業を開始したと発表した。

人工光型自動化植物工場「テクノファーム成田」の外観。千葉県芝山町
人工光型自動化植物工場「テクノファーム成田」の外観。千葉県芝山町

 同植物工場は2019年6月に着工。スプレッドが開発した次世代型農業生産システム「Techno Farm(テクノファーム)」を導入し、工場内で植物生長に必要な諸条件(光量・温度・湿度・風速・栄養分など)を最適に制御することで、農薬は一切使用せず、環境負荷を極力低減させながら日産3万株のレタスの生産を実現する。

栽培室内の様子。従来の2倍にあたる28段の栽培棚を設置
栽培室内の様子。従来の2倍にあたる28段の栽培棚を設置

 このほかにも、栽培工程の自動化による省人化や衛生品質の向上、従来工場の2倍にあたる28段の栽培棚による生産性の向上、IoT技術による栽培データの効率的な管理、屋根に設置した太陽光パネルからの再生可能エネルギーの供給などの特長も併せもつ。

 Jリーフは、テクノファーム成田を通じて、安定的に高品質かつ「安全・安心」なレタスを提供していく。

ENEOSと凸版 古紙バイオエタノール事業で協業検討

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2021年7月7日

 ENEOSと凸版印刷はこのほど、エネルギーの低炭素化と循環型社会の実現に向け、古紙を原料とした次世代バイオエタノールを高効率で製造する事業の立ち上げについて、協業検討を開始したと発表した。

古紙を活用したバイオエタノール事業のイメージ
古紙を活用したバイオエタノール事業のイメージ

 同事業の特長の1つは原料の多様化。通常の再生紙だけでなく、リサイクルが難しいとされる防水加工された紙やノンカーボン紙などの難再生古紙も、凸版印刷がバイオエタノールの原料として最適化し使用する。製造工程面でも、ENEOSが開発したエタノール連続生産プロセスにより、製造工程で原料をつぎ足しながらエタノールを抽出できることから、製造効率を上げ、高いコスト競争力の実現が可能になる。古紙を原料としたエタノール連続生産プロセス化は前例のない取り組みとなり、実現に大きな期待が寄せられている。また、バイオエタノール製造時に排出されるCO2は、分離・回収して有効活用していく。

 今回の協業では、凸版印刷は幅広い顧客とのネットワークを通じ、難再生古紙を含めたセルロース系廃棄物の調達ルートの構築と、活用可能なセルロース資源をバイオエタノール製造に適した原料とする前処理プロセスの開発などを担う。一方ENEOSは、効率的な次世代バイオエタノール製造プロセスと、バイオエタノールを活用した環境配慮商品の開発を行っていく。

 今後は、小規模での検証テストによるデータなどを基に採算性や環境性能の評価を実施し、2027年度以降の事業化を予定する。将来的には自治体からの古紙回収も検討するとともに、製造したバイオエタノールは、バイオガソリン、バイオジェット燃料、バイオケミカルの原料としての販売を目指していく考えだ。

 

 

ENEOS 川崎に水素ステーション、国内46カ所目

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2021年7月5日

 ENEOSはこのほど、「川崎高津水素ステーション」(神奈川県川崎市高津区)を開所した。次世代自動車振興センター「燃料電池自動車用水素供給設備設置補助事業」の支援を受け、整備を進めていた。水素供給には、都市ガス改質型オンサイト方式を採用し、水素製造能力は300N㎥/h。同社46カ所目、首都圏では31カ所目の商用水素ステーションとなる。 

川崎高津水素ステーションの外観
川崎高津水素ステーションの外観

 2040年に自社排出分のカーボンニュートラルを目指すENEOSは、同水素ステーションが位置する川崎市が2020年に策定した脱炭素戦略「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」に賛同。同市の中でも高津区は脱炭素モデル地区に指定されていることから、今回の新たな水素ステーションの整備を通じ、同市の取り組みにも貢献していく考えだ。