出光興産 豪州のグリーン水素・アンモニア、協業を検討

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2021年11月25日

 出光興産はこのほど、100%出資する出光オーストラリアの子会社IRDAが、豪州ニューキャッスル港でのグリーン水素・アンモニアに関するプロジェクト「the Port of Newcastle Hydrogen Hub」に関して、ニューキャッスル港社およびマッコーリーグループと、輸出・バンカリング(船舶向け燃料)の実行可能性について共同検討・調査を実施することとし、両社と覚書を締結したと発表した。

 ニューキャッスル港社とマッコーリ―グループによるコンソーシアム「H2Newcastle」が主催する同プロジェクトでは、ニューサウスウェールズ州ニューキャッスル港でのグリーン電力の利用と外部からの水調達によるグリーン水素・アンモニアなどの製造・貯蔵・輸送・販売・輸出などについて、2024年以降段階的に事業化する予定。

 この事業構想には日本への輸出も含まれており、IRDAは短期の事業計画であるフェーズ1事業化調査・検討の一部に参加します。フェーズ1では、40MWの電解装置建設によりグリーン水素3500t/年またはグリーンアンモニア2万t/年の生産が目標とされている。なおフェーズ1に対しては、豪州政府より150万豪ドルの支援を受ける予定。

 豪州では、政府による脱炭素化に向けたエネルギー転換が推進されている。また、国土が広く、風況・日照などの気候条件が再生可能エネルギーの創出に適しているため、他地域と比較して安価かつ安定的な再エネ製造の可能性に富むことで注目されている。

 出光グループはこれまで、豪州での石炭鉱山の操業を通じ、州政府や現地事業者との良好な関係を構築するとともに、物流などサプライチェーンに関する知見を蓄積してきた。約40年にわたり培ってきたこれらの事業基盤を活用しながら、今後も豪州のエネルギー転換に積極的に対応していくとともに、低炭素・脱炭素事業の創出に取り組む。また、今回の共同検討・調査を通じ、出光興産が目指す将来のCO2フリーアンモニアサプライチェーン構築や低炭素エネルギーの供給に向けた知見を蓄積していく。

東レ 食品やバイオ向け中空糸膜モジュールを開発

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2021年11月25日

独自技術で外圧式を実現、耐熱性で省エネに貢献

 東レはこのほど、食品飲料製造やバイオ分野で精製・濃縮工程に使用する高耐久性の中空糸限外ろ過膜モジュールを開発した。同モジュールにより、従来食品分野の濃縮に使われている熱濃縮法と比較してCO2排出量で8割以上の削減となる省エネルギー化が実現できる。本格的な量産化に向けた開発を加速し、今後幅広い用途に向けて展開を進めていく考えだ。

新規中空糸膜モジュール 低圧損の特徴とCO2 削減効果

 中空糸膜は分離性に優れ、膜の集積度が高く設置面積を縮小でき、高面積利用効率の点から液体ろ過に広く使われている。同社の中空糸膜は、水処理用途分野に強みをもち、独自の高強度PVDF(ポリフッ化ビニリデン)中空糸膜技術により、高い耐久性と優れた分離性を実現し、広く採用されている。今回、これまで培った技術を生かし、

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三井化学など 大阪工場がバイオマスナフサで国際認証

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2021年11月25日

 三井化学とプライムポリマーは24日、両社の大阪工場(大阪府高石市)が持続可能な製品の国際的な認証制度の1つであるISCC PLUS認証を取得したと発表した。

 これにより両社は、今年度下期から大阪工場のナフサクラッカーに投入するバイオマスナフサを原料とする誘導品・製品群を、認証制度に基づいたマスバランス方式によって割り当て、バイオマス化学品とバイオマス樹脂の販売を開始する。なお、ナフサクラッカーへのバイオマスナフサの投入は日本初の試み。

 ISCC PLUS認証で展開する製品は、三井化学がエチレン、プロピレン、ベンゼン、フェノール、アセトン、エチレンオキサイド、尿素の7製品で、プライムポリマーはポリプロピレンとなる。

 ISCC(国際持続可能性カーボン認証)が展開するISCC PLUS認証は、バイオマスやリサイクル原材料の持続可能性認証プログラム。グローバルなサプライチェーンを通じて管理・担保する認証制度として広く認知されている。特に複雑な生産工程をもつ化学産業のサプライチェーンのバイオマス化を推進させる、マスバランス方式(物質収支方式)の有効な認証制度となっている。

バイオマスナフサ投入時のマスバランス方式のイメージ図

 三井化学グループは循環経済の実現に向け、化学品やプラスチックのリサイクルとバイオマス化の両輪で取り組んでいる。地球温暖化対策に貢献するバイオマス化は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた重要な戦略課題と捉えており、素材・プロセスの開発とともに、ステークホルダーとの対話を通じてバイオマスの社会への実装を推進していく狙いだ。

旭化成 廃プラ由来のブタジエン、S‐SBRを生産

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2021年11月25日

 旭化成は24日、Shell Eastern Petroleum(シンガポール)と、廃プラスチックおよびバイオマス由来のブタジエン(サステナブルブタジエン)の購入に関する売買契約を締結したと発表した。旭化成は、2022年3月末までにシンガポールにある合成ゴムプラントにサステナブルブタジエンを投入すると同時に、これらを原材料としたサステナブルS‐SBR(溶液重合法スチレンブタジエンゴム)の生産とマーケティングを開始する予定。

 S‐SBRは、タイヤの安全性能を確保しつつ省燃費性能を同時に向上させるエコタイヤに最適な材料として認められている。また昨今、カーボンニュートラル(CN)実現に向け、タイヤ業界では省燃費・耐摩耗性能向上など脱炭素社会を目指す取り組みが加速しており、S‐SBRに対してサステナブル対応のニーズが高まっている。

 こうした中、旭化成は自動車の航続距離増加やEV化による車両重量増への対応といったニーズに応え、特に省燃費性能や耐摩耗性能の向上を重視した高性能品の開発を推進。また、サプライチェーン(SC)全体でのCO2削減を目指しサステナブルな原材料への転換も検討している。

 一方、化学品生産時のCO2排出量削減とCE実現に取り組むShell社は、マスバランス管理されたサステナブルブタジエンを、①廃プラを熱分解油に変換、②バイオ原材料、の2つを同社のナフサクラッカーに投入する製法で生産。廃プラ由来のブタジエンを使用するS‐SBRの生産は世界初、また、バイオマス由来のブタジエンを使用するS‐SBRの生産は日本企業初の試み(旭化成調べ)。このサステナブルS‐SBRを使用した場合、タイヤのライフサイクルで見たCO2排出量は、従来のS‐SBRに比べて大幅に削減されることが期待される。旭化成は、サステナブルブタジエンによるS‐SBR生産を通じて、サプライチェーン全体のCO2削減に貢献していく。

 旭化成は今後、バイオマス由来原材料およびリサイクル原材料に関する国際的な認証の取得を目指し準備を進める。また、社会のCNに向け、S‐SBRの製品性能向上と製品ライフサイクル視点の両面からのCO2削減に引き続き貢献を果たし、顧客にとってのグローバルリーディングサステナブルパートナーを目指していく。

サステナブルブタジエン マスバランス方式

トクヤマ クロロメタン類を値上げ、採算是正を図る

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2021年11月25日

 トクヤマは24日、クロロメタン類の国内価格について、2020年1月1日出荷分から値上げすることを決定し、商社および需要家などとの交渉に入ると発表した。対象製品は、クロロメタン類(塩化メチル、メチレンクロライド、クロロホルム)で、改定幅はローリーが「20円/kg以上」、ドラム・缶が「28円/kg以上」。

 昨今の原燃料価格の高騰により製造コストが大幅に上昇していることに加え、物流費や物流インフラを中心とした設備の維持・更新コストも上昇し、事業採算は大幅に悪化している。同社は、今後も安定供給を長期的に継続していくにあたり、自社の合理化努力のみで吸収することは困難と判断し、価格修正の実施を決定した。

産総研とJX金属 素材・技術連携研究ラボを設立

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2021年11月24日

 産業技術総合研究所(産総研)とJX金属はこのほど、「JX金属‐産総研 未来社会創造 素材・技術連携研究ラボ」を設立した。

JX金属と研究ラボ設立(左:JX金属の村山社長、産総研の石塚理事長)

 連携研究ラボでは、産総研の製造プロセス技術、素材特性の評価技術と、JX金属の非鉄金属に関する幅広い技術や知見によって、革新的な素材・技術の社会実装を促進するとともに、イノベーションを生み出す技術開発への取り組みを通じて、持続可能な未来社会の創造に貢献していく。

 近年、注目を集めている次世代無線通信は、持続可能な未来社会の実現には不可欠であり、そのために高機能な次世代デバイスの開発が求められている。デバイスに使う配線形成用の材料開発、製造プロセス技術開発、次世代の高速無線通信周波数帯での評価技術開発を進めることが重要になる。連携研究ラボでは、両者がもつ素材開発技術、製造プロセス技術を融合、発展させることにより、高機能な次世代デバイス向け材料を早期に社会に実装することを目指す。

 研究内容としては、次世代無線通信の基盤技術を確立するため、フレキシブル配線板の新規製造法の開発、銅箔/樹脂接合技術および銅箔、銅箔/樹脂接合材の高周波導電率の評価に取り組む。また、これにとどまらず、非鉄金属に関する様々な領域での素材や技術の開発を推進していく。

中外製薬 在宅福祉移送サービスカー、社会福祉法人へ寄贈

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2021年11月24日

 中外製薬はこのほど、高齢者や障がいのある人への福祉に取り組む5団体に「在宅福祉移送サービスカー」(移送サービス用福祉車両)5台を寄贈した。 

寄贈した移送サービスカー

 この寄贈は、在宅で介護を受ける高齢者や身体の不自由な人の移動手段として、1985年に創立60周年記念事業の一環として開始して以来、継続して行っている事業。今年は37年目にあたり、今回寄贈する五台を含めた累計台数は268台に上る。同事業は全国社会福祉協議会・中央共同募金会の協力を得て実施しており、寄贈先は全ての都道府県にわたっている。

 超高齢社会を迎えたわが国では、介護を必要とする高齢者や身体の不自由な人が年々増えている。こうした人々が住み慣れた地域で安心して自立した生活を送るために、現在、デイサービスやデイケアをはじめとする在宅福祉サービスが様々な施設で行われている。

 中外製薬が寄贈している「在宅福祉移送サービスカー」は、これらの施設と自宅を結ぶ移動手段として活用されている。寄贈する車両はワゴンタイプで、車いす利用者2人を含め最大10人が乗車できる。また、運搬台車付き担架(ストレッチャー)も搭載でき、車いすなどの昇降はリフトにより簡単に行える。

 同社は、革新的な医薬品の提供に加え、同社の経験と専門性を発揮できる医療・健康領域を中心に、社会貢献活動を通じて社会の持続的発展に寄与し、社会とともに成長する企業を目指していく。

ミリケン マイクロカプセル化技術の米社を正式に買収

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2021年11月24日

 世界有数のテキスタイル・化学品メーカーであるミリケン&カンパニーはこのほど、マイクロカプセル化のグローバルリーダーであるEncapsysを正式に買収した。

 ミリケンのHalsey Cook社長兼CEOは、「持続可能性の進展には、大局的な思考と強力なコラボレーションが必要だ。Encapsysの専門知識と当社のスケーラビリティを組み合わせることで、顧客に持続可能なイノベーションを提供するという、私たちの取り組みをさらに加速することができる」と述べている。ミリケンはEncapsysの統合後も、既存のサプライヤーおよび顧客との関係を含め、通常業務はこれまで通り継続していく。

 Encapsysは、コア材料の周囲にミクロンレベルで均一なポリマーシェルを配置しカプセルを作る、マイクロカプセル化技術のリーディングカンパニー。マイクロカプセル化技術は様々な産業分野で応用されており、責任ある消費と有効成分の効率的な供給を促進することで、企業がより持続可能な製品を実現できるよう支援している。

 EncapsysのMary Goggans社長は、「当社の従業員は、ミリケンの一員となり、また北東ウィスコンシンに世界的な企業を迎えることに奮い立っている。私たちの企業文化と価値観は完璧にフィットしており、ミリケンのグローバルな能力を活用して、イノベーションと成長を加速させる」とコメントした。

ヤクルトと生駒化学工業 廃プラ再資源化事業でRPJに参画

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2021年11月24日

アネロテック社のケミカルリサイクル技術(下段)。油化のない効率的な工程により環境負荷も少ない

 ヤクルトと生駒化学工業はこのほど、使用済みプラスチックの再資源化技術の開発と実用化を推進する共同出資会社「アールプラスジャパン(RPJ)」に資本参加すると発表した。これにより、RPJへの参画企業は32社となった。

 ヤクルトは今年3月、人と地球の共生社会の実現を目指す「ヤクルトグループ環境ビジョン」を策定し、2050年のあるべき姿「環境ビジョン2050」を定めた。また、同ビジョンに基づいた実効性のある取り組みを推進するため、「環境目標2030」および「環境アクション(2021‐2024)」を併せて策定し、環境に関連するマテリアリティの1つである「プラスチック容器包装」について定量目標を設定した。

 同社では、従来から環境配慮型容器包装の基礎技術の確立を目指し、資源循環しやすい素材への転換を進めながら、環境負荷の低減を図るとともに、容器包装へのプラスチック使用量の削減や生産工程で使用するプラスチック製梱包材の再利用などの取り組みを推進している。

 一方、プラスチック容器の製造を行う生駒化学は、国の示した「プラスチック資源循環戦略」を軸に、容器設計を2025年までにリユース、リサイクル可能なデザインにまとめ、ワンウェイプラス使用量を2030年までに25%削減するため、素材選定や使用量の最適化を進めている。

アールプラスジャパンへの参画企業一覧=2021年11月現在

 両社はRPJへの参画を通じ、使用済みプラの再資源化事業に取り組む。なお、RPJは、米バイオ化学ベンチャーのアネロテック社とともに、環境負荷の少ない効率的な工程により、廃プラをBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)やエチレン、プロピレンに戻すケミカルリサイクルの技術開発を推進。モノマー・ポリマー製造、包装容器製造、商社、飲料・食品メーカー、回収プラスチックの選別処理など、業界を超えた連携により、2027年の商用化実現を目指している。