【化学企業 入社式訓示④】クラレ 伊藤正明社長

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2019年4月5日

 皆さん、ご存じのとおりテニスの大坂なおみ選手は昨年の全米オープンに次いで、今春の全豪オープンでも優勝した。また、クラレの社員である髙梨沙羅選手は昨シーズン通算では個人総合4位に終わり、試行錯誤しながらの厳しい1年だったろうと想像している。

 私は皆さんに、大坂選手や髙梨選手のように世界の舞台で世界と戦えるクラレパーソンに、将来なっていただきたい。そして皆さんにはそれだけの能力と可能性があると信じている。

 ただし、そうなるためには、これから始まるクラレグループでの会社生活を大事にして、小さくても良いから日々一歩一歩、成長を目指して努力を続けることが大切だ。

 クラレグループのありたい姿として、「安全はすべての礎」「そこで働くことに誇りを持てる会社」「独自の技術に新たな要素を取り込み、持続的に成長していく会社」の3つを掲げている。

 また、仕事に取り組む際の心構えだが、「よく聞く」、「小さな仕事を大切に」、「仕事に取り掛かる前から、できないと言わない」、「失敗を隠すな。失敗から逃げるな」の4つだ。皆さん、肝に銘じて実践してほしい。

 最後に、メーカーの根本である生産活動を担っている事業所で、先輩社員の苦労を身近に感じて実習することは大変有意義だと思う。この実習を通して、自分の目で見ることと自分の頭でよく考えること、そして行き詰ったら素直に教えを乞う姿勢を身に付けて、1日も早く立派なクラレパーソンとして自立できるよう頑張ってもらいたい。

【化学企業 入社式訓示④】東レ 日覺昭廣社長

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2019年4月5日

 東レグループは、2011年に長期経営ビジョン「AP-Growth TORAY 2020(ビジョン2020)」 を策定し、それを実現するため、3年を期間とする中期経営課題を策定して取り組んできた。その結果、2014年度には連結売上高が初めて2兆円を突破し、連結営業利益も2015年度に1500億円に到達した。

 「プロジェクト AP-G2019」では、新たな需要を創出していくことによる「成長分野での事業拡大」、成長国・地域での収益機会を取り込むことによる「グローバルな事業の拡大・高度化」、これまでも成果を挙げてきたトータルコストダウンへの取り組みによる「競争力強化」を推進している。

 2019年度は「プロジェクト AP-G2019」の最終年度であり、社員一人ひとりが、課題解決に日々「果敢に挑戦」を続けていくことが重要である。皆さんも、この背景を良く理解して、これからはじまる東レでの仕事に積極的にやりがいを持って取り組んでいただきたい。

 東レグループは、1926年の創業以来、「社会への奉仕」を存立の基礎とし、素材には社会を変える力があると標榜している。

 昨年公表した「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」は、東レグループの事業推進による社会への貢献と、それに伴う環境負荷の低減の両面について、当社の考え方と中長期の取り組みを示したものである。

 東レグループが社会に必要とされる企業であるために、各地で事業基盤を築き、各国各地域社会に根付いた事業活動を進めていくことが重要である。

 新入社員の皆さんには4点を期待したい。

 1番目は、「高い志」と「大きな気概」を持って仕事に取り組むこと。

 2番目は、現場に立脚した「第一人者」、世界トップレベルの「専門家」になること。

 3番目は、「グローバルに通用するしっかりとした考え方・価値観・判断基準」を持つこと。

 4番目は「社会的責任」を常に意識し、高い倫理観と強い責任感を持って行動すること。

 これら4つのポイントをしっかりと胸に刻み、健康で明るく前向きに頑張って、有意義な会社生活を切り開いていただきたい。

ソンウォン 伊社の農業向け光安定剤の販促を開始

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2019年4月5日

 韓国のポリマー添加剤メーカーのソンウォンはこのほど、イタリアSaboの農業用途向け光安定剤システム「SABO STAB UV216」のプロモーションを開始したと発表した。

 同新製品は、農業用ハウスのフィルムへの農薬耐性や熱・紫外線保護を提供するもの。この製品は、両社の提携関係を一層強化するものになるという。

 両社は既存の販売契約に従い、Saboの専門知識や技術と、ソンウォンのテクニカルサービス、グローバルアプリケーションコミュニティ、豊富な販売実績を持つ営業チームによる手厚いサポートを組み合わせることで、新製品のプロモーションを加速する。

 また、新製品がSaboの光安定剤のポートフォリオに加わったことで、高性能製品と革新的なソリューションを提供するパートナーとして、ポリマー業界で選ばれる企業になるという、共通の目標に向けてさらに前進する機会となる。

 

三菱ケミカル 環境配慮テーマに山形大と連携協定を締結

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2019年4月5日

 三菱ケミカルは4日、山形大学と包括的な産学連携協定を締結したと発表した。両者は、保有する人的・知的資源の活用や、両者が実施する事業への協力などを推進し、相互の発展を図ることを目的に、先月14日に同協定を締結。協定期間は、今年4月1日からの5年間としている。

 山形大学は、材料化学分野で国内トップクラスの研究実績があり、基礎研究から実用化を意識した応用研究まで幅広い研究領域をもつ。

 三菱ケミカルは、山形大学と2005年から5年間、自動車分野などに向けた新規ポリマー材料の開発を研究テーマに包括的な共同研究を進め、以降も研究者レベルで共同研究を続け、連携強化を図ってきた。

 今回の協定では、学生参画型の共同研究として、「環境への配慮を意識した石油化学に関する研究」をテーマに取り組む。新しい触媒技術の開発や材料設計・製造技術の開発、未活用留分の再利用など、さまざまな基礎研究を推進していく。

 これを機に、将来の事業シーズ探索と、両者の若手研究者と学生の育成を目指し、さらなる成長の獲得に向けて連携強化を進めていく考えだ。

クラレ 米社とガスバリア材の樹脂供給契約を締結

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2019年4月5日

 クラレは4日、100%間接出資子会社のクラレアメリカ(米国・テキサス州)が、米シールドエアー社と北米を対象としたガスバリア材「プランティック」樹脂の販売に関する契約を締結したと発表した。

 同契約は同社との間で結んでいる北米での「プランティック」フィルムの販売代理店契約に続くもの。クラレはすでに米国(テキサス州ヒューストン近郊)での樹脂工場建設に着工しており、今年9月の完工と来年初頭の稼働を予定している。

 「プランティック」は、バイオマス由来のガスバリア材で、酸素バリア性が高く、主に肉や魚などの生鮮食品の包装材として使用される。食品の鮮度保持により食品ロスを削減することを目的とし、食品産業と環境保全への貢献を図っている。

 フードロス低減への取り組みや、環境対応型包装材料への切り替え需要の高まりにともない、世界的にバイオマス由来のガスバリア材のニーズが拡大。

 クラレは、グローバルに食品包装材料を展開するシールドエアー社と、米国・カナダ・メキシコでの食肉・魚介類などの生鮮食品に使用するバイオマス由来の食品包装用フィルムについて、販売代理店契約を締結している。

 こうした中、シールドエアー社は3月に、米国工場での「プランティック」を含む多層フィルム生産設備の投資を決定。クラレは今回の契約に基づき、現在建設中の「プランティック」樹脂工場で生産した樹脂製品を同社へ供給する予定だ。

 食品包装材料の生産と販売に強みをもつシールドエアー社とともに、「プランティック」樹脂を使用した食品包装用フィルムの新たなマーケットを開拓し、事業拡大を加速していく考え。

 

【化学企業 入社式訓示③】JNC 後藤泰行社長

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2019年4月4日

 この入社式の機会に、皆さんの今後の職業人生の役に立つと考えることをお話ししよう。

 ①入社することの意味合い:JNCの社名は皆さん自身と不可分だ。社会は、皆さんの人となり、鼓動を見て会社を推し量ることになる。皆さんの好感度は、会社の好感度につながるということになる。

 ②当社はいかなる会社であるか:JNCは親会社チッソから事業譲渡を受けて生まれた会社だ。チッソの歴史のなかで、水俣病の発生は最大の痛恨事であり、その結果大きな負の遺産を背負った。

 しかし私たちはその大きな反省に立ち、皆が一丸となって責任の完遂を行っている。これからは皆さんにもこの責任の一端を果たしていただく必要がある。

 ③働き方について:皆さんが配属される職場では、今後仕事の「時間」ではなく「スピード」と「能率」がより重視されるようになることは間違いない。

 皆さんが、将来頼りにすべきは、第1に自分自身の人材としての価値であり、会社ではない。自分の人材価値を早く作り、育て、維持していくことが重要である。

 ④「夢をもつ」ということ:自らの成長を感じる中で生まれる「なりたい自分」や「夢」が描けるのは、今の延長線上にその事柄をイメージできた時だけである。

 果てしなく遠い「夢」だとしても、「今の延長線上にある」と感じることができたときに、自己設定、自己発生されるものなのである。

 そのために必要なことは、まず、目の前のことを一つひとつ逃げずにクリアしていくこと。多くの経験を積むことが「夢」を持ち、その夢を達成するための唯一の方法である。

 ⑤自己教育:明らかなことは、皆さんが、まず基礎的な職業スキルを身に付けた後で、そのスキルを継続的に向上させる必要があるということである。当面の仕事ができているからと言って安心しないこと、将来に備えて、継続的に勉強を続けることが大切である。

 今日は5つの話をしたが、少なくとも1つは皆さんの心に刻んでおいていただきたい。

 

【化学企業 入社式訓示③】日本ゼオン 田中公章社長

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2019年4月4日

 国内外に目を向けると、昨年まで好況を謳歌した世界経済は減速し、その影響で「いざなみ景気」を抜いて戦後最長といわれていた日本の景気も後退局面に入ったことは否定できない。

 しかしその一方、これから先には東京オリンピックや大阪万博などの明るい話題も控えている。

 さて、本日は新元号の発表だが、改元という記念すべき年にゼオンに入社する皆さんに3つのお願いがある。是非覚えて今日から実践してほしい。

 ①夢を持つこと:先ほど、皆さんから「ゼオンで叶えたい夢」を宣言してもらった。若者らしくチャレンジ精神に富んだすばらしい夢であり、大変頼もしく思った。

 私は、「夢やありたい姿を真剣に追い求めるとすべてが変わる」と信じているし、自分自身実行している。夢の実現に向け、真剣にチャレンジを続けてほしい。

 ②会社を変える、ゼオンを変える:ゼオンを取り巻く環境は大変厳しく、凄まじい勢いで変化している。お客様のニーズや価値観は多様化し、社会で求められているものを的確に把握することが難しい世の中になってきた。

 そのような中で新しい価値を生み出す土台として、ダイバーシテイ推進に取り組み、先を読み、仕事のやり方や考え方を大きく変え、イノベーションを起こしていかないとゼオンも生き残っていけない。

 皆さんは新入社員なので、まずは配属先の上司や先輩から仕事を教わることがスタートですが、ゼロベースで「本当にその仕事が必要なのか」、「こうやった方がいいのではないか」、「もっと効率的にできるのではないか」という視点を持ち、ゼオンを変えるという気持ちをもって挑んでもらいたい。

 ③健康であり続ける:健康は当たり前と思われているかも知れないが、会社にとって非常に大事なことだ。ぜひこれから病気にならない、怪我をしないと決心し、全員が現状より一歩でも健康になるよう取り組んでいただき、定年まで元気に仕事をしてほしい。

 最後になるが、皆さんは本日から日本ゼオンの社員だ。我々と共に2020年のありたい姿と、その後の将来に向けて、ゼオングループを大きく発展させていこう。

【化学企業 入社式訓示③】積水化学工業 髙下貞二社長

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2019年4月4日

 新入社員の皆さん、積水化学グループへの入社おめでとう。心からのお祝いと歓迎の意を表し、私から新入社員の皆さんに期待することを3つ伝える。

 ①限りない努力:「一隅を照らす」という言葉がある。「それぞれの持ち場や立場で精一杯努力をする人は何者にも代えがたい大事な国の宝である」という意味だ。まずは、自分の持ち場で目の前の仕事に全力で取り組んでほしい。

 ②人は仕事で磨かれる:何のために働くのか。それは仕事を通じて自分を鍛え、磨き上げ、人間として成長していくためだ。今後、困難な仕事や試練は必ずやってくる。その時には逃げずに挑戦してほしい。その経験が必ず自分を磨く。

 ③ESGについて自ら知見を深める:ESGを経営のど真ん中に置き、事業を通じて普遍的な社会課題を解決しSDGsに貢献することは、積水化学グループの社会的使命であり責任だ。皆さんも自分自身で、社会課題にどのように取り組むべきかを、しっかりと考え勉強してほしい。

 皆さん一人ひとりの限りない努力と挑戦で、積水化学グループの成長を導いてほしい。皆さんのこれからの健闘を祈る。

【化学企業 入社式訓示③】帝人 鈴木純社長

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2019年4月4日

 私は36年前にバイオテクノロジーの研究者として入社した。当時はまさか自分が社長になるとは夢にも思わなかったが、会社は国内外で様々な仕事の機会を与えてくれた。

 畑違いと思う仕事にも、腐ることなく、前向きに、本気で取り組むことで、今の自身につながったと実感している。

 会社は大きな成長と活躍の場を用意しているので、各々の舞台で、明るく、楽しく、前向きにチャレンジし、一生懸命、最後までやり遂げていただきたい。

 昨年100周年を迎えた帝人グループにとって、今年は次の100年の飛躍に向けた第一歩という記念すべき年となる。

 企業が長期にわたって存在し続けるには、業績が優れているだけでなく、社会から求められ続ける必要がある。さらに「AI」や「IoT」などテクノロジーが進化する中、企業にはそれらを「価値」に転換するイノベーションが求められている。

 帝人グループは「未来の社会を支える会社」として、社会から求められる存在であり続けるために、たゆまぬ努力と挑戦を続けている。

 皆さんにも変化を糧に大きく成長すべく、失敗を恐れず、情熱をもって仕事にチャレンジすることを期待している。

 中期計画の最終年度となる今年度は、これまで以上にチャレンジングな取り組みにより、次の100年につながる大きな飛躍を遂げるために、何をすべきか考え、実行していきたい。

 皆さんの配属先がどこであろうと、会社は大きな変化・飛躍の真っただ中にある。皆さんもそれぞれの職場で大いに力を発揮し、自身を、帝人を、より素晴らしい、より力強い、社会で存在感のある会社に変えていっていただきたい。

 皆さんにお願いしたいことを3点申し上げる。

 第1に、「視野を広く世界に向けてほしい」。

 第2に、「仕事は、明るく、楽しく、まじめに、一生懸命に取り組んでほしい」。

 第3に、「何事にも挑戦し続けてほしい」。

 今、皆さんが抱いている意欲や情熱、志に加え、会社を動かし、次の100年への飛躍を実現するのは自分自身なのだという当事者意識や主体性を持ち続け、誇りに思える会社生活を築くことを祈念する。

【化学企業 入社式訓示③】宇部興産 泉原雅人社長

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2019年4月4日

 皆さん、宇部興産への入社、おめでとう。本日、ここに108名の新入社員の皆さんを迎えることができたことを、大変嬉しく思う。

 会社としては、皆さん一人一人やりがいをもって働ける「場」を提供していきたいし、安心して長く働くことができる「環境」を整備していくよう努力する。皆さんは、性急な自己実現を図ることよりも、焦らず、基本動作をしっかり覚え、幅広い経験を積み重ねることに努めてほしい。

 当社は120年を超える歴史をもつ会社だが、昔ながらのやり方に縛られている会社ではない。石炭の採掘事業から始まり、限りある資源を、技術革新によって無限に発展できる工業に生かそう、ということで、機械・セメント・化学事業へと業容を拡大してきた。

 この発展を全てのステイクホルダーと共有していきたい、という想い、これが当社の創業の精神である「有限の鉱業から無限の工業へ」であり、「共存同栄」だ。

 この精神をDNAとして受け継ぎながら、常に時代の要請に応じ、新たな事業にチャレンジしながら、自らを変革していく、このような「変化を恐れない風土」があったからこそ、当社の今がある。

 当社は本年度から新たな中期経営計画をスタートさせ、さらなる成長を目指していく。

 皆さんには、変化を恐れず、自ら変化に挑戦していく、一方で、変化に惑わされずに、長い目で見たキャリア形成を図ることを心掛けてほしい。

 われわれは「モノづくり」の企業だ。まずは安全第一で、労働災害や設備・環境事故を起こさないことが、事業の大前提となる。

 今後、製造に直接関わる人はもとより、開発や営業、管理業務に携わる人も、しっかりと胸に刻み、心身ともに健康で、安全に会社生活を送っていくことをお願いしたい。