JSRの4-9月期 コロナの影響でエラストマーが低迷

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2020年10月28日

 JSRは27日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の連結決算(IFRS)を発表した。売上収益は前年同期比19%減の1940億円、コア営業利益81%減の38億円、親会社所有者帰属損失7億円(前年同期比141億円減)となった。なお今年度より、経常的なビジネスより発生する利益をコア営業利益としている。

 セグメント別に見ると、デジタルソリューション事業部門は、売上収益0.1%増の738億円、コア営業利益1%減の169億円。半導体材料は顧客の稼働が好調となり販売数量を伸ばしたが、ディスプレイ材料とエッジコンピューティング材料の販売数量が減少した。

 ライフサイエンス事業部門は売上収益4%増の262億円、コア営業利益28%減の16億円。CRO事業(医薬品の開発支援事業)などの販売が拡大した。CDMO(バイオ医薬品の開発・製造受託事業)は定修が長引いた影響があった。コア営業利益は前年同期に発生した一時的収益がなくなった影響を受けた。

 エラストマー事業部門は売上収益36%減の586億円、コア営業損失127億円(前年同期から124億円悪化)。新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要低迷により、販売数量は前年同期を大幅に下回った。上期のS-SBRについては、合成ゴム全体では30%減となる中、25%減と健闘しており、下期の回復を見込んでいる。

 合成樹脂事業部門は売上収益33%減の326億円、コア営業利益82%減の7億円。エラストマーと同様に、販売数量は前年同期を大幅に下回った。

 なお、通期連結業績予想については下方修正を発表。売上収益4200億円(前回予想比30億円減)、コア営業利益195億円(同35億円減)、親会社所有者帰属当期利益95億円(同30億円減)を見込む。

 オンラインの決算会見の中で、宮崎秀樹取締役常務執行役員は、「コロナ禍の影響が想定以上に石油化学事業に及んでおり、

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宇部興産 中間期及び通期業績予想を修正(23日)

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2020年10月26日

[宇部興産/中間期及び通期業績予想を修正](23日)単位100万円、カッコ内は前回予想(2020年5月13日発表)。▽連結(中間期)=売上高280,000(293,000)、営業利益3,400(6,000)、経常利益1,500(4,000)、純利益200(2,500)。▽同(通期)=売上高592,000(614,000)、営業利益21,500(26,000)、経常利益17,500(23,500)、純利益13,000(14,000)。

 

中外製薬 1-9月期決算(22日)

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2020年10月26日

[中外製薬/1-9月期決算](22日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結(国際会計基準:IFRS)=売上収益576,520(13.3%)、営業利益227,318(41.3%)、四半期利益162,425(38.4%)、株主に帰属する四半期利益162,425(38.4%)。

コベストロの第2四半期 コロナ禍で販売量減、減収減益

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2020年9月2日

 コベストロはこのほど、2020年第2四半期の決算を発表した。主要製品の販売量は前年前期比23%減少し、売上高は約22億ユーロ(同33%減)、EBITDAは1億2500万ユーロ(同73%減)、純利益はマイナス5200万ユーロ(同2億4100万ユーロ減)、フリー・オペレーティング・キャッシュフロー(FOCF)は2400万ユーロ(同7900万ユーロ増)であった。

 その結果、今年上半期の決算は主要製品販売量は同14%減少し、売上高同23%%減の約49億ユーロ、EBITD同58%減の3億7900万ユーロ、純利益同4億ユーロ減のマイナス3200万ユーロ、FOCF同1億2500万ユーロ減のマイナス2億2500万ユーロ。欧米のコロナ禍による需要の大幅低迷で、販売量の減少に加え平均販売価格の下落が主な要因。

 セグメント別に見ると、ポリウレタン事業は販売量26%減で売上高は39%減の9億1300万ユーロ。ポリカーボネート事業は販売量14%減で売上高は28%減の6億4800万ユーロ。自動車・輸送用機器産業の需要は大幅減少し、電気・電子・家電産業は微減、建設産業は増加した。

 塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業は販売量25%減で売上高は29%減の4億4300万ユーロ。特に自動車・輸送用機器産業の低迷による。いずれのセグメントでも、平均販売価格の低下が影響した。

 M.スタイレマンCEOは「予想通りコロナ禍の影響を受けたが、適切な処置をタイムリーに講じ、従業員を守り、生産とサプライチェーンを維持し、顧客への継続的供給を確保した。今後も、固い決意で危機に対応していく」とし、4月に修正した通期業績予想は維持するものの、依然として不確実性は高いとした。

 

BASFの4-6月期 コロナ禍により需要減で減収減益

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2020年8月26日

 BASFはこのほど、2020年第2四半期(4-6月期)の業績を発表した。売上高は127億ユーロ(前年同期比12%減)、特別項目控除前営業利益は2億2600万ユーロ(同77%減)、純利益はマイナス8億7800万ユーロとなった。コロナ禍による経済的影響は強く、自動車産業の需要後退がマイナス影響したが、洗剤・洗浄剤産業と食品産業の需要は安定していた。

 M・ブルーダーミュラー会長は、「コロナ禍は難題だが、変化を促し物事を新しい形で行うチャンスでもある。素早く適応し、社内や顧客とのオンライン・コミュニケーションを積極的に取り入れた。柔軟で意欲的な社員、多様なポートフォリオ、堅固な財務基盤などの強みを足がかりに成長できる」と述べている。

 セグメント別に見ると、ケミカル事業の売上高は18億ユーロ。原材料価格と需要低迷による大幅な製品価格下落で、石油化学品が大幅な減収となった。

 マテリアル事業の売上高は大幅減の21億ユーロ。パフォーマンスマテリアルズは、自動車産業の悪化により大幅に販売量が減少し、消費財や建設関連も販売量が減少した。ソルベイのポリアミド事業統合が売上に寄与した。

 インダストリアル・ソリューション事業は大幅減収の18億ユーロ。パフォーマンスケミカルズは燃料・潤滑油ソリューションと油田用化学品の需要低迷により販売量が減少。ディスパージョン&ピグメントは半導体向けの販売量が増加したものの、他の減少を補えなかった。

 サーフェステクノロジー事業の売上高は、微減の31億ユーロ。自動車需要の低下によりコーティングスが大幅に減少した。ニュートリション&ケア事業の売上高は、微増の16億ユーロ。ニュートリション&ヘルスは大幅増収となり、ケア・ケミカルズは堅調だった。

 アグロソリューション事業の売上高は、微減の18億ユーロ。欧州以外で販売量が増加し価格が上昇した一方で、南米、アフリカ、中東地域での為替のマイナス影響があった。

 2020年通期業績予想については、不透明な状態が続き、経済的推移が読みづらいため具体的発表はなかった。例年の需要動向などから、第3四半期に営業利益の大幅な改善は見込めないと予測している。