BASF 電池リサイクル工場新設、正極材金属を回収

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2021年7月27日

 BASFはこのほど、ドイツ・シュヴァルツハイデにある正極材工場の敷地内に電池リサイクル試作工場を新設すると発表した。電池リサイクルは、電気自動車市場でのCO2排出量削減に重要な要件で、EU電池規則案で想定されるニッケル、コバルト、リチウムのリサイクル効率や材料回収目標など、より厳しい政策措置へ対応するもの。

 同工場では、使用済みリチウムイオン電池と、セルメーカーや電池材料メーカーの規格外材料からリチウム、ニッケル、コバルト、マンガンを効果的に回収するための運用方法を開発し、その技術を最適化する。正極材に必要な金属を、リサイクルによって競争力高く持続的に入手・再使用することで、電池バリューチェーンのサーキュラー・エコノミー(循環型経済)を実現。正極材のカーボンフットプリントを業界標準の最大60%まで削減し、自動車メーカーのニーズに応え、より持続可能な未来の構築に貢献する。

 今回の投資は、欧州委員会が進める欧州の電池生産バリューチェーンに向けたアジェンダへの同社の支持を強化するもので、EU国家補助規制に基づいて欧州委員会が承認した「欧州共通利益重要プロジェクト(IPCEI))」の一環でもある。同工場からの革新的な電池材料の発売、次世代電池材料の研究開発と電池リサイクルを含むプロセス開発に対して、ドイツ連邦経済エネルギー省とブランデンブルク州経済労働エネルギー省が「IPCEI for Batteries」の一環として資金提供を行う。工場の稼働は2023年初頭の予定だ。

積水化学工業 セキスイハイム50周年記念、第四弾を発売

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2021年7月27日

 積水化学工業は、セキスイハイム誕生50周年記念商品として、ニューノーマル対応を強化した「レジリエンス100 STAY&WORKモデルTS(ティーエス)」の発売を今月24日より全国(北海道、沖縄および一部離島地域を除く)で開始した。

「レジリエンス100 STAY&WORKモデルTS」外観イメージ

 同社の住宅カンパニーは、環境問題をはじめとした社会課題の解決や強固な経営基盤の構築を事業の成長力として位置づけ、「顧客価値」と「事業価値」の両立によるESG経営を推進。50周年を機に社会課題解決への貢献を拡大する記念プロジェクトを展開しており、先進・スマートの際立ち進化やレジリエンス、ニューノーマル対応を強化している。

 「レジリエンス100 STAY&WORKモデルTS」は、昨年7月に発売した「レジリエンス100 STAY&WORKモデル」のステイスタイル、マルチテレワークの提案をベースに、空気環境、建材、暮らし方提案をさらに進化させ、ニューノーマルに欠かせない良質な室内環境のより一層の実現を目指す。

 特長として、①抗ウイルス対応フィルター採用の換気・空調システム「快適エアリーT-SAS」で空気環境を進化、②接触頻度の高い建具・床材の抗ウイルス加工で触れることへの不安を軽減、③独立の換気・空調を備え静養スペースとしても活用できる居室「STAYピット」で緊急時も安心、などが挙げられる。なお同社は、販売目標として年間2500棟を掲げている。

デンカ 抗原迅速診断キット発売、コロナ変異株にも対応

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2021年7月26日

 デンカはこのほど、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを1つのデバイスで同時に診断可能な抗原迅速診断キット「クイックナビ-Flu+COVID19 Ag」を8月18日から販売すると発表した。同コンボキットは新型コロナウイルス変異株においてアルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株、カッパ株に対応している。

抗原迅速診断キット「クイックナビ -Flu+COVID19 Ag」
抗原迅速診断キット「クイックナビ -Flu+COVID19 Ag」

 デンカと販売提携先の大塚製薬の2社から販売する同コンボキットはイムノクロマト法で特別な検査機器を必要とせず、一般の医療機関でも迅速かつ簡便に検査を行うことができる。1つのキットで新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原(A型・B型)を同時に10分で判定する。また、RSウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-RSV2」と鼻咽頭ぬぐい液の検体共用が可能。診断時間の短縮によって医療機関のさらなる負担軽減と医師の指導の下で、医療機関・高齢者施設などでの速やかなスクリーニング検査体制構築と感染拡大防止に貢献していく。

 デンカは感染症対策を社会的責務と捉え、抗原迅速診断キットにおいては既に1日最大13万検査分の生産体制を構築している。今後も、検査時間のさらなる短縮や感度向上キットの開発を進め、予防・検査体制の拡充を通じて人々のQOL向上に貢献することで真に社会に必要とされ「社会にとってかけがえのない存在となる企業」を目指していく。

PSジャパン V-2の難燃ポリスチレンを開発

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2021年7月26日

高周波特性も保持、5G対応機器などへ展開図る

 ポリスチレン(PS)の大手メーカーであるPSジャパンはこのほど、従来の難燃PSと比較して、透明性、耐候性、さらにリサイクル性にも優れた「新規難燃ポリスチレン」を開発した。室園康博社長は、「今回、新たに開発した難燃PSは、

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帝人 女性向け善玉菌サプリメント、新ブランドを展開

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2021年7月21日

 帝人はこのほど、女性を中心とする一般消費者に向けた善玉菌サプリメントの新ブランド「melito(ミライト)」を立ち上げたと発表した。

女性向け善玉菌サプリ「ミライト」
女性向け善玉菌サプリ「ミライト」

 その第1弾の展開として、膣内フローラに着目した乳酸菌「UREX」、アトピー性皮膚炎に対する調査結果が報告されている乳酸菌「LGG」、および乳児にも広く使用され、胃酸などの強酸下にも耐える自然由来のビフィズス菌「BB-12」の3商品を自社ECサイトで発売する。

 大腸内での発酵が健康に重要であることに着目した帝人は、腸内細菌のエサとなるプレバイオティクス素材の事業ブランド「Biolier(ビオリエ)」を立ち上げ、2016年よりスーパー大麦「バーリーマックス」、2018年から水溶性食物繊維「イヌリア」を展開してきた。また、昨年からはデンマークのクリスチャン・ハンセン社と販売代理店契約を締結し、健康に好影響を与える腸内細菌であるプロバイオティクス原料をラインナップに加えて、さらなる事業強化を進めている。

 今回発売する3商品は、いずれもプロバイオティクス原料を配合し、女性の健康をサポートすることを目的に開発したタブレット状のサプリメント。その中でも特に「UREX」は、女性のために開発された乳酸菌で、臨床研究において他の乳酸菌に比べて長く膣内フローラにとどまることが確認されており、膣内環境の正常化をサポートする。また、世界で初めて、タブレット形状で「UREX」を配合することに成功し服用しやすい。さらに、3商品すべてにプレバイオティクス素材である「イヌリア」を配合しており、女性の悩みの1つである腸内環境の改善も期待できる。パッケージは、サプリメント感を払拭し、女性に受け入れられやすい北欧調のデザインを採用した。

 帝人は、「melito」ブランドとして発売した3商品により、今後、膣内フローラをはじめとする「女性のセルフケア」という新たなフェムテック市場の開拓を図るとともに、まだ顕在化していない健康ニーズにフォーカスした、独自性のある商品開発によりラインナップの拡充を図っていく。

 

産総研と豊実精工 セラミックコートでクロムメッキ代替

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2021年7月20日

 産業技術総合研究所(産総研)と豊実精工(岐阜県加茂郡)はこのほど、常温衝撃固化現象を活用したエアロゾルデポジション(AD)法を最適化し、3次元的表面に防錆性と耐摩耗性を付与できる低環境負荷の常温セラミックコーティング技術を共同開発した。

 機械部品の防錆加工に汎用される硬質クロムめっきは、硬度と処理コストに優れるが、特定有害物質の六価クロムを使用し、欧州のRoHS指令など多くの規制を受けるため、機械的耐久性や防錆性に優れた六価クロムフリーの表面処理技術が求められている。代替技術の三価クロムめっきや溶射法は、密着性や耐摩耗性、膜厚制御性などが劣っている。

 今回AD法を活用し、平面と3次元形状の鉄系部品表面への高い防錆性・耐摩耗性の量産レベルのセラミックコーティング「ERIN処理」技術を開発。ドライコーティング非溶液プロセスで、溶射法のようにセラミック微粒子を溶かさないため、凝固収縮に伴うクラックやポアが発生せず、高い硬度と密着力をもつセラミック膜を形成し、高い防錆性や耐摩耗性が期待できる。

 基材に吹き付けられたセラミック微粒子は、衝撃でナノサイズの微細結晶片に破砕し、流動、再結合して強固な密着力と機械強度をもち、厚みのある緻密なセラミック膜を形成。成膜速度は速く常温処理であるため、熱に弱いプラスチックなど様々な基材へも適用できる。ピンホールやクラックの抑制にはセラミック粒子が均質なナノスケールの微細結晶片に破砕されることが重要で、基材の表面粗さ(凹凸形状)、セラミックコーティングの膜厚、基材の硬度、吹き付け角度の設定により、複雑な3次元構造体表面にも剥離のない均質な被膜を形成することを実証した。

 今後、豊実精工は防錆性や耐摩耗性が要求される小型精密機構部品などの年内の製造販売を目指すとともに、六価クロムフリーの機能めっき代替技術としての事業展開を図る。

 産総研は、原料粉末の合成や高度化などで同技術の量産性を向上し、低コスト化や大型構造物への適用拡大を検討するとともに、欠陥のない緻密3次元セラミックコーティング技術として、電子部品やエネルギー関連部材用途への応用展開を進めていく。

 

BASF プラ資源循環を可能にする添加剤の新ブランド

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2021年7月20日

 BASFはこのほど、持続可能なソリューションを提供するプラスチック添加剤の新グローバルブランド「VALERAS(バレラス)」を発表した。同社の長年の経験、革新的なソリューション、規制面でのサポートを集約し、ポリマーのバリューチェーン全体でプラスチックのサステナビリティを高める。

 消費者の関心の高まりや法規制の強化を背景に、サステナビリティへの流れが加速し、持続可能なイノベーションとプラスチックのリサイクル性の要求が増している。同社は、添加剤ブランドを1つのプラットフォームに集約することで、サステナビリティへの取り組みを支援し、プラスチックの新たな価値の創造を目指す。

 プラスチック添加剤には、各種ポリマーと成形品、フィルム、繊維、シート、押出成形品などの用途において加工安定性、耐熱性、耐光性向上のための安定剤などがある。「バレラス」のポートフォリオには、耐久性の向上、省エネルギー化、排出量の削減、生物多様性の促進など、プラスチック利用における優れたサステナビリティ価値を備えた既存のプラスチック添加剤が含まれており、今後も拡充していく。

 既に100人以上の専門家と世界5カ所のコンピテンスセンターと協働し、新製品の開発と導入に取り組んでいる。今年後半には、マテリアルリサイクルされたプラスチックとその用途向けの添加剤パッケージも「バレラス」の製品ポートフォリオとして展開する予定だ。同社は、プラスチック業界のサステナビリティへの取り組みを将来にわたって支援する考えだ。

 

住友商事 メガワット級水電解装置で水素実証実験を実施

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2021年7月20日

 住友商事と東京ガスはこのほど、ITM Power(英国シェフィールド)が開発したメガワット級固体高分子型水電解装置を使用し、水素利活用に向けた共同実証実験を東京ガス横浜テクノステーション内にて実施することで合意した。

 日本政府は2050年までのカーボンニュートラル化を目標と掲げ、年間42万tを超えるクリーン水素の供給を目指している。再エネ由来の電力を用いた水電解装置により製造される水素は、製造過程においてCO2を排出しないグリーン水素として、脱炭素社会の切り札とされている。グリーン水素の製造コストの低減や高効率化を目指し、水電解装置の大型化に世界中の注目が集まっている。

 今回の実証は、海外製の大型水電解装置による日本で初めての運転検証となる。住友商事は、水素吐出圧力を本製品標準スペックの2㎫から、日本の国内法規に準拠した1㎫未満に調整した2.0㎿級の水電解装置を、来年6月に東京ガス横浜テクノステーションに納品し共同実証を開始する予定。

 東京ガスは、水電解装置の設置や様々な運転環境下でのオペレーションを実施し、最新の水電解装置の性能を把握するとともに機器の運転や関連設備の施工などの大型水電解装置導入に向けたノウハウを蓄積する。製造した水素は同ステーション内にて脱炭素化に向けた水素利活用の研究開発に利用する。同実証の成果については両社に共同で帰属するものとし、今後の事業開発に活用していく。

旭化成 日本における免疫調整剤の販売ライセンスを契約

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2021年7月20日

 旭化成ファーマとサノフィは19日、皮膚エリテマトーデス(CLE)および全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬「プラケニル錠 200㎎」(一般名:ヒドロキシクロロキン硫酸塩)について、日本における販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。今回の契約に伴い、今年10月1日をもって「プラケニル」の販売をサノフィから旭化成ファーマに移管する予定。なお、サノフィは引き続き同薬剤の製造販売承認を保持し、製造を行う。

 「プラケニル」はアミノキノリン類に属し、主な作用として抗炎症作用、免疫調節作用、抗マラリア作用を有する薬剤。日本では過去に抗マラリア薬などとして販売されていたクロロキンと類似した作用機序および化学構造をもつ。しかし、組織に対する親和性がクロロキンと比較して弱く、クロロキンの副作用のひとつである網膜障害の発現率も、ヒドロキシクロロキンでは相対的に低いことが報告されている。

 「プラケニル」は現在欧米諸国を含む70ヵ国以上で承認されており、CLEおよびSLEに対して海外では標準的治療薬と位置づけられている。日本では、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で、海外の状況から医療上の必要性が高い薬剤と評価された。2010年に厚生労働省から開発要請を受けたサノフィが開発を進め、2015年に「CLEおよびSLE」の効能・効果で製造販売承認を取得し、同年に発売した。

 両社は、今回の契約を通して今後もCLEおよびSLEの治療に貢献していく。

理研 酢酸で免疫機能を制御、新しい分子メカニズム解明

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2021年7月19日

 理化学研究所(理研)はこのほど、生命医科学センター粘膜システム研究チームなどの国際共同研究グループが、腸内細菌の主要な代謝物である「酢酸」が「免疫グロブリンA(lgA)」の細菌反応性を変化させることで腸内細菌の制御に関与することを発見したと発表した。

 同研究成果は、腸内細菌がその代謝物を介してlgAの機能制御に重要な役割を果たしていることを示しており、今後、lgAの機能制御に関する理解を進めることで、腸内細菌の新しい制御法の開発につながることが期待される。

 ヒトの腸管には40兆にも及ぶ細菌が生息しており、それらは腸内細菌と呼ばれている。ヒトに不可欠な栄養素を産生したり、外来の病原菌を排除したりすることで、ヒトの健康維持に貢献している。一方、過剰な細菌を制御できなければ、細菌の体内移行に伴う感染症が引き起こされる可能性もあることから、腸内細菌の制御機構の解明は細菌との共生関係において重要な課題。さらに近年、腸内細菌が中枢神経や肥満・糖尿病などのさまざまな全身疾患に関与することが判明しており、腸内細菌を制御することで疾患の感受性を変化させられる可能性も示されている。

 lgAは腸内細菌を標的とする主要な免疫グロブリンだが、lgAと腸内細菌の相互作用がどのように制御されているかは不明だった。こうした中、国際共同研究グループは、酢酸によって誘導されるlgAが大腸菌などの病原性片利共生細菌に結合し、大腸表面の粘液層への侵入を阻止することを解明。また、その作用機序として、酢酸が菌体成分とともにlgA産生をサポートするCD4陽性T細胞の機能を強化することで、大腸菌反応性のlgAを増加させることも明らかにした。免疫システムは腸内細菌代謝物の刺激によってlgA産生のパターンを変化させることで、腸内細菌を制御しているものと考えられる。

 なお、同研究は、科学雑誌「ネイチャー」オンライン版(7月14日付)に掲載された。