旭化成は10日、合成ゴムBRとSBR(油展、非油展)について、今月16日出荷分から「25円/kg以上」値上げすると発表した。対象製品は「ジエン」「タフデン」「アサプレン」。
原料価格に直結するナフサやブタジエン、スチレンモノマーなどの市況上昇に加えて、用役費や物流費、設備の維持・増強などに要する費用が上昇している。同社は、製品の安定供給維持のため、値上げを実施せざるを得ないと判断した。
2021年8月11日
2021年8月6日
日鉄ケミカル&マテリアルは4日、塗料、電気・電子向け絶縁材料、接着剤などに用いられる各種エポキシ樹脂製品について、8月20日出荷分から値上げすると発表した。対象製品および改定幅は、BPA・BPF系液状/固形エポキシ樹脂が「45円/kg」、BPA・BPF系液状/固形エポキシ樹脂蒸留品が「65円/kg」、フェノキシ樹脂が「45円/kg」、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が「45円/kg」となっている。
昨年末より上昇を続けていた国産ナフサ価格は、今年4月以降も上昇を続けており、ベンゼンやフェノールをはじめとする基礎素材が高騰している。そのため、エポキシ樹脂の原料価格上昇に歯止めがかからない状況にある。また、生産に必要な燃料費(用役費)や海外から調達する原材料輸送費も高騰しており、採算悪化に拍車をかけている。
こうした中、同社は、原料供給はタイトな状況が続いており、安定調達のためには上昇する原料価格を受けざるを得ない環境にあることから、今回の値上げを決定した。なお、今後の原料動向次第では、さらなる価格転嫁の可能性もあり得るとしている。
2021年8月6日
2021年8月6日
昭和電工は5日、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂について、今月21日出荷分から値上げすると発表した。対象製品および改定幅は、不飽和ポリエステル樹脂「リゴラック」が「31円/kg以上」、ビニルエステル樹脂では「リポキシ/スチレン系」が「45円/kg以上」、「リポキシ/非スチレン系」が「49円/kg以上」となっている。
昨今、原油、ナフサ、ベンゼンなどの価格高騰が続き、当該製品の原材料価格が大幅に上昇している。同社は、生産合理化をはじめ各種コスト削減に努めてきたものの、自助努力だけでは今回のさらなる原材料価格の上昇を吸収することが極めて困難となっているため、製品の安定供給体制を維持するには、値上げせざるを得ないと判断した。
2021年8月6日
2021年8月5日
積水化学工業は4日、塩化ビニル管・ポリエチレン管および関連製品について、9月21日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、塩化ビニル関連製品では、塩化ビニル管全般が「10%以上」、塩ビ継手および塩ビマスが「6%以上」、ポリエチレン関連製品では、ポリエチレン管および継手が「6%以上」となっている。
同社は、管材および継手の主原料である塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂の価格上昇を受け、今年5月に製品の値上げを実施した。しかしその後もナフサ価格高騰は続き、主原料樹脂の価格が上昇している。同社は、引き続きコスト削減や効率化を鋭意推進しているものの、自助努力の限界に達しているため、再値上げせざるを得ないと判断した。
2021年8月3日
2021年8月2日
2021年8月2日
出光ファインコンポジット(旧出光ライオンコンポジット)は30日、オレフィン系合成樹脂複合材料「カルプペレット」について、8月20日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「10円/kg以上」。
同社は、6月21日納入分から値上げを実施していたが、足元の原油価格は、OPECプラスによる協調減産の段階的な縮小が行われる一方、コロナワクチンの普及による経済活動の回復傾向や、輸送用燃料などの需要の増加を受け、高止まりとなっている。国産ナフサ価格についても、原油価格の高止まりと堅調な需要により、前回の価格改定時に想定していた水準を超えて推移している。
同社は、今後も最大限の合理化努力を継続していくものの、こうした原料コストアップの吸収は自助努力だけでは困難と判断し、今回の再値上げを決定した。
2021年7月30日