積水化学 「プラチナキャリア・アワード」最優秀賞を受賞

, ,

2020年7月2日

 積水化学工業はこのほど、第2回「プラチナキャリア・アワード」の最優秀賞を受賞した。プラチナキャリアとは、人生100年時代、働く期間が長くなる中、長期的な視点で、自己の成長や所属する企業の発展、ひいては社会への貢献を目指し、年齢によらず自律的な学び・経験を通じてスキルを磨きながら、得られたスキルを存分に生かして積み上げていくキャリアのこと。同アワードでは、プラチナキャリア形成を支援する企業を選定・表彰している。

 プラチナキャリア・アワード積水化学は、「従業員は社会からお預かりした貴重な財産」との考え方に基づき、従業員が活き活きと働くことができる環境づくりにグループ全体で取り組んでいる。人生100年時代といわれる中、同社では、人材育成の主体は従業員本人自身であり、「自分のキャリアは自分でつくる」ことが重要であると考えている。

 そのために自分自身の志向や持ち味と向き合い、今後のキャリアを自分で考える機会を提供するため、2001年度から年代別キャリアプラン研修を実施。この研修は30、40、50、57歳のキャリアの節目の年の従業員を対象とし、それぞれ年代ごとに合わせたテーマを設定して行っており、これまでに延べ9750名が受講した。また、従業員の活躍を支援するために上司層を対象としたマネジメント研修にも取り組み、毎年約1800名の上司層が受講している。

 同社は、今後も従業員一人ひとりが活き活きと活躍できる風土の醸成に推進していく考えだ。

リモート表彰式の模様.表彰状を授与される取締役常務執行役員人事部長竹友博幸氏。
リモート表彰式の模様。表彰状を授与される取締役常務執行役員人事部長竹友博幸氏。

ENEOSなど 再エネ拡大を目的に長期安定電源ファンドを設立

, , , ,

2020年7月1日

 ENEOS、リニューアブル・ジャパン、東急不動産、関西電力の4社は30日、再生可能エネルギー(再エネ)電源の拡大・運営を目的とした「合同会社長期安定電源ファンド」を設立したと発表した。各社1億円ずつを出資しており、出資額は4億円となっている。

 近年、ESG投資の広がりやRE100(再エネ100%目標)参画企業の増加などを受け、国内のみならず世界的に再エネの重要性と期待が高まっている。こうした中、再エネ電源の開発を全国で進めてきた4社がファンドを設立し、各社がこれまで培ってきた知見・専門性を活用して、効率的に再エネ電源の拡大に取り組む。同ファンドを通じて4社が投資を進めることで、競争力の高い再エネ電源を拡大し、長期安定的に事業を推進していく。

 なお、取得する再エネ電源の総資産額は4000億円を目標としている。4社は、今後も再生可能エネルギー事業の発展を通じて、低炭素化社会の実現に貢献していく考えだ。

住友化学 プラスチック資源循環に関する基本方針を制定

,

2020年6月30日

 住友化学はこのほど、「住友化学グループ プラスチック資源循環に関する基本方針」を制定したと発表した。この方針は、プラスチック資源循環の実現とプラスチック廃棄物問題の解決に向けた同社グループのコミットメントを示したもの。

 プラスチックは、自動車や航空機、電子機器、各種包装材など、様々な用途に用いられ、人々の生活を支える有用な素材。一方、使用後の適切な処理・再利用が十分に行われておらず、海洋プラスチックごみなどの環境問題が世界的な課題になっている。

 同社は、経営として取り組む最重要課題(マテリアリティ)の1つに、プラスチック資源循環への貢献を掲げる。長年にわたり取り組んできた樹脂の薄肉化や詰め替え容器に適したフィルム向け材料など、プラスチックのリデュース、リユースにつながる製品の開発・供給に加え、近年は他企業やアカデミアと共同で複数のケミカルリサイクル技術の開発も推進している。

 また、これらの取り組みを加速させるため、今年4月、環境負荷低減に関する技術開発を行う研究グループを新設し、体制を強化。さらに、「AEPW」をはじめ国内外のアライアンスにも積極的に参画し、個社では対応が困難な課題の解決にも注力している。

 同社は今後、今回の方針に沿って、プラスチック資源循環の実現とプラスチック廃棄物問題の解決に向けた取り組みを一層推進していく。住友化学グループは、事業を通じてサステナブルな社会の実現に貢献するとともに、自らの持続的な成長を果たすため、これからもグループ一丸となってプラスチック資源循環などの課題解決を目指していく方針だ。

東レ 炭素繊維複合材料事業、コロナ禍で環境悪化

, , ,

2020年6月29日

航空機需要が減少、成長ドライバーで挽回目指す

 東レは、世界シェアの約半分を占める炭素繊維複合材料事業において、コロナ禍の影響により事業環境は厳しい状況にある。今年度からスタートした新中期経営課題では成長ドライバーに注力し、最終年度には事業利益240億円を狙う方針だ。

炭素事業複合材料事業部 吉永稔副本部長
炭素事業複合材料事業部 吉永稔副本部長

 先日開催された事業説明会の中で、複合材料事業の吉永稔副本部長は、「当面は、コロナ問題により航空機需要減の影響が大きいと見ているが、中長期では炭素繊維複合材料事業への期待は大きく変わらない。積極的な戦力投入による成長ドライバー事業の拡大とコスト競争力強化に加え、他用途への拡販で挽回する」と語った。

 新中計では、同事業の基本的な立ち位置を再確認し、長期経営ビジョンを実現するための課題を設定。事業環境は、「今後実現が期待される新モビリティ革命や新エネルギー拡大に新しい事業機会が期待できる。また環境型社会や、気候変動抑制といった社会ニーズへの対応も事業機会をもたらす」との見方を示した。また今後10年間の需要については、「コロナ影響で短期変動はあるが、

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

ダイセル エクオール特許権侵害訴訟、控訴審でも勝訴

, ,

2020年6月29日

 ダイセルはこのほど、被控訴人補助参加人として参加していた特許権侵害差止請求訴訟控訴審で、今月24日に知的財産高等裁判所より被控訴人側の勝訴とする判決が言い渡されたと発表した。

 同訴訟は、大塚製薬が、被告企業の製品が原告保有の特許権を侵害するとして、2017年に製品の差し止めを求め東京地方裁判所に提訴したもの。ダイセルは、当該製品の原材料となるエクオール「フラボセル EQ‐5」を被告企業に対して販売していることから、被告補助参加人として同訴訟に第1審より参加してきた。

 第1審では2019年1月に被告側の勝訴とする判決が言い渡されたが、大塚製薬は知財高裁へ控訴。そして、今回の控訴審判決でも、「フラボセル EQ‐5」を含む当該製品が「本件発明の技術的範囲に属さない」とし、大塚製薬の請求が棄却され、ダイセルを含む被控訴人側の勝訴となった。

 ダイセルは従来から、特許権など知的財産を重要な経営資源と位置づけ、知的財産を事業・研究開発活動と密に連携させている。また、知的財産によって自社製品を保護、第3者の知的財産権を尊重するとともに、今後も特許事件に対しては詳細を見極めた上で毅然とした態度で臨んでいく。同社は今後も、顧客に対して製品の安定供給を続けていく方針だ

ENEOS 大田社長「企業理念に立ち戻ることが重要」

,

2020年6月29日

 ENEOSホールディングスは26日、新たに就任した大田勝幸社長の社員に向けたメッセージを発表した。なお同社は25日にJXTGホールディングスから商号を変更している。

 大田社長は「新型コロナウイルスによって、予期しなかった変化が世界規模で起きており、経済や社会活動の変化のみならず、新たな秩序、新たな価値観がもたらされる」とした上で、「ありたい姿に向けた取り組みのスピードを大きく加速させ、早く成果を出すことが一層強く求められることは間違いない」と指摘した。同社の使命は「今後もエネルギーや高品質の素材を供給することで社会課題を解決し、明るい未来の創出に貢献し続けることだ」とし、「その価値が利益となり、企業として存続できる」との考えを示した。

 長期ビジョンの足掛かりとなる第2次中計達成に向け、①環境変化に強くバランスの良いポートフォリオをスピーディーに作り上げること②基盤事業を磨き上げて競争力を強化し、顧客にとっての魅力を高めること③経営基盤強化に向けた会社の制度・構造改革、企業風土の変革―をやるべきことに挙げた。さらに心掛けることとして、「変革への挑戦」「スピード重視」「成果へのこだわり」をお願いした。

 最後に、「変化の中にあって、本来大切にすべきこと、軸足とすべきことは、私たちの使命、企業理念に常に立ち戻ることだ。チームとしての軸、力の源泉は、みんなで共有化された「企業理念・行動指針」であり、「長期ビジョン」への強い思いである」と強調。そして「今回、グループ名、エネルギー事業会社名をENEOSに変更した。このブランドを、新たな、さらに魅力ある、世の中に価値を生み出す世界ブランドに育てていこう」と呼び掛けた。

三井化学 名古屋工場が環境負荷低減で「RC優秀賞」を受賞

, , ,

2020年6月26日

 三井化学の名古屋工場がこのほど、都市型立地工場での幅広い環境負荷低減活動が評価され、日本化学工業協会(日化協)の「レスポンシブル・ケア優秀賞」を受賞した。

(左から)名古屋工場の大橋正章管理部長、同工場長の尾崎智理事 同製造部の水野喜久裕用役・防災課長
(左から)名古屋工場の大橋正章管理部長、同工場長の尾崎智理事 同製造部の水野喜久裕用役・防災課長

 レスポンシブル・ケア(RC)は、化学物質の開発から製造、物流、使用、最終消費を経て廃棄・リサイクルに至るまで全ての過程について、自主的に「環境・安全・健康」を確保し、その成果を公表することで社会との対話・コミュニケーションを行う活動。日化協では、RCのさらなる発展と拡大を図るため、優れた功績あるいは貢献が認められた事業所や工場、部門、グループまたは個人を、「RC賞」として毎年表彰している。

 同社の名古屋工場は、RC基本方針の下、「無事故・無災害の実現」「環境負荷の低減」「地球環境の保全」「ステークホルダーへの信頼」「従業員の健康増進」に取り組んでいる。同工場は名古屋市という都市部に立地していることから、特に環境への配慮については、工場全体で環境負荷の低減を継続的に推進。

 今回の受賞は、地道な活動による温室効果ガス(GHG)削減や、排水・産業廃棄物の削減など工場環境保全の幅広い活動であること、事業再編による工場再構築と並行して工場一丸となって取り組んでいること、都市型立地工場での行政の協力や地域住民の理解を得るために働きかけていること、などの継続的な活動が評価された。

 

三洋化成 「知財に関する新型コロナ対策支援宣言」に参画

, ,

2020年6月25日

 三洋化成工業はこのほど、新型コロナウイルス感染症のまん延終結を目的に、保有する知的財産権の無償開放を行う「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」の趣旨に賛同し、参画した。

 同宣言は診断、治療、予防など、新型コロナウイルス感染症のまん延終結を目的とした開発・製造などの行為に対して一切の対価や補償を求めることなく、国内外に保有する知的財産権を一定期間、権利行使しないことを宣言するもの。

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止は、国や企業の垣根を超えて取り組むべき喫緊の課題。同社は、同宣言に参画し知的財産権を無償で開放することで、感染防止製品などの迅速な開発・製造を促進させ、感染症まん延の早期終結に貢献していく考えだ。

三洋化成工業 マーク

 

JSR 「知財に関するコロナ感染症対策支援宣言」に参加

,

2020年6月24日

 JSRはこのほど、「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に参加した。

 同宣言は、新型コロナウイルス感染症のまん延終結を目的とした開発・製造などの行為に対して、保有する知的財産権を一定期間行使しないことを宣言するもの。これにより、知財権の調査やライセンスの許諾交渉に関わる期間・費用を削減し、医療機器や感染防止の製品などの開発・製造・流通を速やかに行うことが可能となる。

 JSRは「Materials Innovation」の企業理念の下、新型コロナウイルス感染症の脅威に対して技術と知恵を結集し一丸となって対応していく。

三井化学 オンリーワンPU材でGSC賞「奨励賞」受賞

,

2020年6月24日

 三井化学はこのほど、「新規バイオイソシアネートおよびその誘導体を用いたポリウレタンの開発」により、新化学技術推進協会が主催する第19回GSC賞「奨励賞」を受賞した。GSC賞は、グリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)の推進に貢献する優れた業績を挙げた個人や団体を表彰する制度。

(写真左から)佐々木祐明氏、進藤敦徳氏、中川俊彦氏、山崎聡氏
(写真左から)佐々木祐明氏、進藤敦徳氏、中川俊彦氏、山崎聡氏

 受賞対象となったのは、同社が世界で初めて開発したオンリーワンのポリウレタン(PU)材料「STABiO(スタビオ)」。植物由来のイソシアネートである1,5‐ペンタメチレンジイソシアネート「スタビオPDI」と、その誘導体のポリイソシアネート系硬化剤からなる。従来のポリウレタン材料にはない耐薬品性、耐傷付き性、高光沢を生かし、主に自動車・プラスチック用塗料や接着剤製品としての採用が多い。反応性が高く、低温での硬化や硬化時間の短縮が可能で省エネルギー化を図れるほか、植物由来のために環境にもやさしい製品であることから、その開発が高く評価され今回の受賞となった。

 受賞者は、三井化学の山崎聡氏(現在出向中)、中川俊彦氏(研究開発本部合成化学研究所主任研究員)、進藤敦徳氏(同研究開発企画管理部シニアアナリスト)、佐々木祐明氏(大牟田工場ファイン製造部長)、天津天寰ポリウレタンの森田広一氏の5氏。

 「スタビオ」は、軽量で割れにくい透明樹脂や独特の柔らかさがあるゲルなど、新しい質感を求める用途でも開発が進む。三井化学は同製品の普及を促進することで、再生可能資源を最大限に有効利用する社会実現に貢献していく。